食・レシピ
2023.3.22

鶏肉の「栄養」と「効能」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

鶏肉は肉類の中でも安価で手に入りやすく、ヘルシーなイメージもあるため、日常的に取り入れている方も多いのではないでしょうか?様々な料理にできるところも使いやすいポイントです。今回は鶏肉の部位別に、糖質やそのほかの栄養素に注目して、どのような部分がダイエットや美容に効果的なのかを解説します。

鶏肉の「糖質」と「カロリー」

鶏肉のカロリーと糖質(可食部100g)

鶏もも肉(皮つき)
エネルギー……190kcal
糖質……0g
鶏もも肉1枚あたり 約200g

鶏胸肉(皮つき)
エネルギー……133kcal
糖質……0.1g
鶏胸肉1枚当たり 250g~300g

ささみ
エネルギー……98kcal
糖質……0.1g
ささみ1枚あたり 約40g

手羽先
エネルギー……207kcal
糖質……0g
手羽先1本可食部あたり 約35g

出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ほかの肉類(可食部100g)との比較

肉の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
鶏もも肉(皮つき) 190 0
鶏胸肉(皮つき) 133 0.1
ささみ 98 0.1
手羽先 207 0
牛ばら肉 472 0.1
牛サーロイン 460 0.3
豚ばら肉 366 0.1
豚ロース 248 0.2

以上のように、ほかの肉類も糖質に関してはほとんど含まれていませんが、鶏肉は最もカロリーが高い手羽先でもほかの肉類よりも低カロリーであることがわかります。ダイエット中に効率的にたんぱく質を取り入れる際には、部位も選ぶとより効果的です。

出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

鶏肉に含まれる栄養素

鶏肉に含まれる栄養素は、以下のとおりです。

鶏もも肉(皮つき) 鶏胸肉(皮つき) ささみ 手羽先
水分 68.5g 72.6g 75.0g 67.1g
たんぱく質 16.6g 21.3g 23.9g 17.4g
脂質 14.2g 5.9g 0.8g 16.2g
炭水化物 0g 0.1g 0.1g 0g
ナトリウム 62mg 42mg 40mg 78mg
カリウム 290mg 340mg 410mg 210mg
カルシウム 5mg 4mg 4mg 20mg
マグネシウム 21mg 27mg 32mg 16mg
リン 170mg 200mg 240mg 140mg
0.6mg 0.3mg 0.3mg 0.6mg
亜鉛 1.6mg 0.6mg 0.6mg 1.5mg
0.04mg 0.03mg 0.03mg 0.02mg
マンガン 0.01mg 0.01mg 0.01mg 0mg
ヨウ素 Trμg 0μg 0μg 1μg
セレン 17μg 17μg 22μg 14μg
クロム 0μg 1μg 0μg 2μg
モリブデン 2μg 2μg 4μg 4μg
ビタミンA 40μg 18μg 5μg 51μg
ビタミンD 0.4μg 0.1μg 0μg 0.6μg
ビタミンE 0.7μg 0.3μg 0.7μg 0.6μg
ビタミンK 29μg 23μg 12μg 45μg
ビタミンB1 0.10mg 0.09mg 0.09mg 0.07mg
ビタミンB2 0.15mg 0.10mg 0.11mg 0.09mg
ナイアシン 4.8mg 11.0mg 12.0mg 5.4mg
ビタミンB6 0.25mg 0.57mg 0.62mg 0.30mg
ビタミンB12 0.3μg 0.2μg 0.2μg 0.5μg
葉酸 13μg 12μg 15μg 8μg
パントテン酸 0.81mg 1.74mg 2.07mg 0.84mg
ビオチン 3.5μg 2.9μg 2.8μg 3.0μg
ビタミンC 3mg 3mg 3mg 2mg
食塩相当量 0.2g 0.1g 0.1g 0.2g

出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ダイエットに効率的な「摂取方法」

1日に食べるのにおすすめの量

たんぱく質の1日の目標量は成人女性で50g程度(出典:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版))とされるため、もも肉は1.5枚、胸肉であれば1枚、ささみは5枚、手羽先は8本(「出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」)を食べれば1日に必要なたんぱく質は補えます。

ただし、鶏肉はプリン体を多く含んでいるため、尿酸値が高めの方は注意が必要です。また、同じ食材ばかり食べるとほかの栄養素が偏る危険があるので、毎日や毎食の摂取は避けた方がよいでしょう。

鶏肉を食べるのに適した時間帯

鶏肉は糖質をほとんど含まず、エネルギーも一般的なほかの肉類と比べると少ないため、ダイエット中であっても特に避けなければならない時間帯はありません。

ただし、揚げ物や濃い味付けで主食を食べ過ぎてしまうような調理法のものの場合は、カロリーや糖質が多くなってしまうため、夜遅くに食べるのは控えた方がよいでしょう。

鶏肉の栄養を効率良くとる方法

鶏胸肉に含まれるたんぱく質を効率良く摂取するのに役立つのがビタミンB6で、野菜類や穀類、魚介類、種実類などに多く含まれているため、一緒に食べるのがおすすめです。

ビタミンB6は腸内細菌によっても作られており、腸内環境を整えるとよいでしょう。ささみにはビタミンB6も豊富に含まれているため、それだけでも効率良く摂取できます。

また、鶏肉に含まれるビタミンAは脂溶性のビタミンであり、皮の近くの脂肪に多く含まれる栄養素です。カロリーは上がってしまいますが、皮つきの物の方がビタミンAの摂取には適しています。

鶏肉に多く含まれる「栄養素」

たんぱく質

鶏肉に多く含まれるたんぱく質は人の体を作る成分のうち、水の次に多く含まれ、性質や作用が異なるたんぱく質として何万種類も体の中に存在している物質です。

免疫に関わる物質が作れなくなると免疫力が下がり、赤血球が作られないと貧血に、コラーゲンが作られないと血管や肌がもろくなるなど体中のいたるところで不調が起こります。ほかにも女性であれば月経不順、子どもは成長不良が起こってしまうので不足しないように注意が必要です。

「美容」への作用・メリット

美肌効果

肌や髪を作り出すコラーゲンも、たんぱく質から作られています。鶏肉のように、豊富に含む食材からたんぱく質を十分に取り入れることで新しい肌や髪の原料となるたんぱく質が補われ、新しい肌や髪が作られるため、肌や髪を若々しく保つのに必要な栄養素です。

また、ササミの場合は一緒に摂れるビタミンB6によって新陳代謝が高まり、肌荒れが改善する効果も期待できます。

ダイエット効果

鶏肉に豊富に含まれるたんぱく質は筋肉を作ることに役立ち、筋肉が減って基礎代謝が落ちるのを防ぎます。基礎代謝とはじっとしていても消費するエネルギーの量を指し、筋肉の量に比例している値です。

この値が高いと痩せやすいと言われているため、しっかりたんぱく質を摂取し、筋肉が減るのを防ぐとよいでしょう。

管理栄養士

川島 尚子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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