食・レシピ
2023.3.23

マグロの「栄養」と「効能」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

寿司や刺身の中でも人気の高いマグロ。海に囲まれた日本ではなじみのある身近な魚の一つではないでしょうか?切り身で売られていて食べやすいのも人気の理由の一つです。他にも缶詰の加工品であるツナもサラダやパスタ、おにぎりの具材まで幅広く活用できる万能選手です。今回はそんなマグロについて糖質や含まれている栄養素について解説します。

マグロの「糖質」と「カロリー」

マグロのカロリーと糖質(可食部100g)

マグロ 赤身(天然)
エネルギー……115kcal
糖質……0.1g

マグロ 赤身(養殖)
エネルギー……153kcal
糖質……0.3g

刺身5切れ 約40g

マグロ 缶詰(水煮)
エネルギー……70kcal
糖質……0.2g

マグロ 缶詰(油漬)
エネルギー……265kcal
糖質……0.1g

缶詰1缶約80g

出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ほかの魚類(可食部100g)との比較

魚介の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
マグロ(天然) 115 0.1
マグロ(養殖) 153 0.3
マグロ 缶詰(水煮) 70 0.2
マグロ 缶詰(油漬) 265 0.1
アジ 112 0.1
タイ(養殖) 160 0.1
サケ 124 0.1

以上のように生のマグロは他の魚と比較してもエネルギー、糖質共に大きな差はありません。魚の種類の違いよりも養殖かどうかでエネルギーが高くなっているのがわかります。また、缶詰に関してはどちらも糖質は低いですが、水煮と油漬けではエネルギーに大きな差があるため、カロリーを抑えたいときには注意が必要です。

出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

マグロに含まれる栄養素

可食部100gあたり

マグロ(天然) マグロ(養殖) 缶詰(水煮) 缶詰(油漬)
水分 70.0g 68.8g 82.0g 59.1g
たんぱく質 26.4g 24.8g 16.0g 17.7g
脂質 1.4g 7.6g 0.7g 21.7g
炭水化物 0.1g 0.3g 0.2g 0.1g
ナトリウム 49mg 28mg 210mg 340mg
カリウム 380mg 430mg 230mg 230mg
カルシウム 5mg 3mg 5mg 4mg
マグネシウム 45mg 38mg 26mg 25mg
リン 270mg 270mg 160mg 160mg
1.1mg 0.8mg 0.6mg 0.5mg
亜鉛 0.4mg 0.5mg 0.7mg 0.3mg
0.04mg 0.02mg 0.05mg 0.04mg
マンガン 0.01mg Trmg 0.01mg 0.01mg
ヨウ素 14μg 31μg -μg -μg
セレン 110μg 79μg -μg -μg
クロム 0μg 0μg -μg -μg
モリブデン 0μg 0μg -μg -μg
ビタミンA 83μg 840μg 10μg 8μg
ビタミンD 5.0μg 4.0μg 3.0μg 2.0μg
ビタミンE 0.8μg 1.5μg 0.4μg 2.8μg
ビタミンK Trμg -μg 0μg 44μg
ビタミンB1 0.10mg 0.16mg 0.01mg 0.01mg
ビタミンB2 0.05mg 0.05mg 0.04mg 0.03mg
ナイアシン 14.0mg 20.0mg 9.5mg 8.8mg
ビタミンB6 0.85mg 0.51mg 0.26mg 0.26mg
ビタミンB12 1.3μg 2.5μg 1.1μg 1.1μg
葉酸 8μg 10μg 4μg 3μg
パントテン酸 0.41mg 0.27mg 0.13mg 0.09mg
ビオチン 1.9μg 1.1μg -μg -μg
ビタミンC 2mg 2mg 0mg 0mg
食塩相当量 0.1g 0.1g 0.5g 0.9g

出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ダイエットに効率的な「摂取方法」

1日に食べるのにおすすめの量

マグロに含まれる脂質は良質な油と言われ、成人女性の摂取目安量は1.6~1.9g(出典:「厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)」)とされています。これは養殖の赤身のマグロであれば100g(刺身12切れ)(「出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」)食べれば補える量です。一方同じマグロでも天然のものは脂質が少ないため、それほど摂取効率は良くありません。油がのっているものを選ぶと効率が良いと言えるでしょう。

マグロを食べるのに適した時間帯

マグロは朝の時間帯に食べるのがおすすめです。カロリーや糖質の面から見ると夜遅い時間に食べても問題はありませんが、マグロなどに含まれる魚の脂は朝摂ると吸収が良いとされるため、朝食に取り入れるようにするとより効果的に良質な油を摂ることができます。

マグロの栄養を効率良くとる方法

加熱によって壊れやすくなる栄養素があるため、揚げ物や焼き物、煮物よりも刺身で食べるのがおすすめです。もし鍋ものや煮物などにした場合は栄養素が汁に溶け出ているため、汁ごと食べると良いでしょう。また、揚げ物は衣、煮物は砂糖によって糖質が加わることから、ダイエットをしたい方は特にそのまま刺身で食べると栄養素を無駄なく摂ることができるだけでなく、ヘルシーに楽しむことができるため、ダイエット中には効果的です。

マグロに多く含まれる「栄養素」

不飽和脂肪酸

脂肪酸のうち動物の油に多く含まれるものを飽和脂肪酸、植物や魚の油に含まれるものを不飽和脂肪酸と言い、不飽和脂肪酸は体内で合成できないものが多いことから必須脂肪酸と呼ばれています。この不飽和脂肪酸のうちオメガ3と呼ばれるものがエゴマに含まれる油や魚油に含まれる油です。

DHA

ドコサヘキサエン酸の略称で、青魚に多く含まれる油です。神経細胞を修復して記憶力を良くする効果や、中性脂肪を減らして善玉コレステロールを増やすことで血液をサラサラにする効果、視力の回復、アレルギーの予防など様々な働きをもっています。他にもストレスの緩和にも役立つとされるため、ストレスを日常的に感じている方は積極的に取り入れましょう。

EPA

エイコサペンタエン酸の略称で、同じく青魚に多く含まれ、DHAに変換もされる油です。炎症を抑えたり、免疫機能を高めたりする働きや、赤血球をしなやかにすることで血栓をできにくくするため、脳梗塞や心筋梗塞などの予防にもつながります。

美容」への作用・メリット

美肌効果

マグロに含まれるDHAやEPAなどのオメガ3と呼ばれる油にはしわやたるみを予防し、アンチエイジングの効果があると期待される成分です。また、マグロに豊富に含まれている良質なたんぱく質からは肌や髪を作り出すコラーゲンも作られ、新陳代謝を高めて新しい皮膚や髪を作るのに役立ちます。体の中で酸化しやすいオメガ3は抗酸化作用のあるビタミンと一緒に摂るとより効果的です。

ダイエット効果

マグロに豊富に含まれるたんぱく質は筋肉を作るの材料となるため、筋肉が減って基礎代謝が落ちるのを防いでくれます。基礎代謝とは安静にしていても消費するエネルギーの量のことを指しますが、筋肉の量に比例していて、この値が高いと痩せやすいと言われています。ダイエット中はマグロなど良質なたんぱく質を含む食材を食べて、基礎代謝が落ちないようにするとよいでしょう。

管理栄養士

川島 尚子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

この記事をシェアする

facebook Pinterest twitter

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事