食・レシピ
2023.3.24

鰹節の「栄養」と「効能」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

だしの味わいや豊かな香りが食欲をそそる食材、鰹節。和えたり料理にかけたりして、そのまま食べることも多い食材です。この記事ではダイエットや糖質制限などを行っている方へ、鰹節の糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。

鰹節の「糖質」と「カロリー」

鰹節(可食部)10gのエネルギーおよび糖質

鰹節(魚類/かつお類/加工品/かつお節)
エネルギー:33kcal
糖質:0.1g

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ほかの食べ物(可食部)10gとの比較

食品の種類 エネルギー
(kcal)
糖質(g)
かつお
(魚類/かつお類/かつお/秋獲り/生)
15 0
かつお油漬缶
(魚類/かつお類/缶詰/油漬/フレーク)
29 0

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

鰹節を、原料であるかつお、かつおの加工品であるかつお油漬缶と比較しました。かつおを乾燥させて製造する鰹節は、かつおの成分が凝縮されているため、エネルギーと糖質が高くなっていることがわかります。

鰹節に多く含まれる「栄養素」

鰹節10gに含まれる主な栄養素は、以下のとおりです。

たんぱく質:7.7g
脂質:0.3g
鉄:0.6mg
ナイアシン:6.1mgNE
ビタミンB12:1.5μg

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

かつおに豊富な鉄やナイアシン、ビタミンB12が、鰹節にも多く含まれています。鰹節に含まれるEPAとDHAは脂質の一種であり、健康機能が注目されている成分です。

ナイアシン

食事から取り入れた糖質や脂質を、エネルギーに変える働きを助ける栄養素です。アルコールの分解をサポートする作用もあるため、ナイアシンを摂取することで二日酔いを防ぐ効果が期待できます。

ビタミンB12

ビタミンB12は、血液中の赤血球を作る働きに関わる栄養素です。ほかにもたんぱく質の合成を助けたり、神経細胞が正常に働くのをサポートしたりしています。

EPA、DHA

EPAとDHAは魚類の脂質に多く含まれる、オメガ3とも呼ばれる成分です。動脈硬化を防いで生活習慣病を予防する効果や、血圧低下、悪玉コレステロールを減らす効果などが期待できます。EPAとDHAは体の中でほとんど合成されないため、EPAとDHAのそのままの形で食事から摂ることが必要です。

ダイエットに効果的な「摂取方法」

摂取量

常識的な量を食べるのであれば、鰹節はダイエットに影響しません。しかし、鰹節にはプリン体が多く含まれることに注意してください。プリン体を摂り過ぎると、高尿酸血症や痛風を引き起こす恐れがあります。鰹節の小分けパックであれば1日に1袋程度、鰹節でだしを取った汁物は1日に2杯程度の摂取にとどめましょう。

摂取に適したタイミング

鰹節は、運動前の食事での摂取がおすすめです。鰹節に含まれるヒスチジンは体の中で、脂肪を燃焼しやすくしてくれるヒスタミンという成分に変換されます。運動する前に鰹節を食べることで、体脂肪を効率よく燃焼する効果が期待できるでしょう。

鰹節を食べる際の組み合わせ

鰹節は、ビタミンB6を豊富に含む食材と組み合わせることをおすすめします。脂肪燃焼効果が期待できる鰹節のヒスチジンは、たんぱく質を細かく分解したアミノ酸の一種です。ビタミンB6は、たんぱく質の分解をスムーズにする働きがあります。鰹節とビタミンB6を一緒に摂ると、たんぱく質からヒスチジンを効率よく作り出せるでしょう。

ししとうを焼いて鰹節をかけたり、加熱して細かく裂いた鶏ささみ肉を鰹節と和えたりすると、鰹節とビタミンB6を一緒に摂取できます。

「美容」への作用・メリット

鰹節に豊富なたんぱく質は、体の筋肉のもとになる栄養素です。たんぱく質をしっかり摂取して筋肉量が増えれば、基礎代謝が上がり、効率よくダイエットを進められるでしょう。鰹節には、脂肪燃焼効果が期待できるヒスチジンも含まれています。鰹節は一度にたくさんの量を食べることはあまりありませんが、料理にかけたり汁物のだしに使ったりして、食事に取り入れやすい食材です。工夫して料理に利用し、ダイエットに活かしてください。

管理栄養士

いしもとめぐみ

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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