食・レシピ
2023.3.7

はちみつの「栄養」と「効能」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

甘く特徴的な香りを持つはちみつは、お菓子や料理に入れて食用にするだけでなく、化粧品などにも使われ、美容との関係が深いものです。養蜂は古代エジプト時代から始まり、はちみつは神の恵みとされ、貴重なものとして扱われてきました。そんなはちみつが実際にダイエットや美容にどのような影響があるのか、をその栄養成分に注目して解説します。

はちみつの「糖質」と「カロリー」

はちみつのカロリーと糖質(可食部100g)

はちみつ
エネルギー……329kcal
糖質……81.7g

大さじ1杯あたり約21g
小さじ1杯あたり約7g

出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ほかの糖類(可食部100g)との比較

糖類の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
はちみつ 329 81.7
グラニュー糖 394 100.0
黒砂糖 352 91.3
水あめ 342 85.0
黒蜜 199 50.5
メープルシロップ 266 66.3

以上のように、はちみつはグラニュー糖や黒砂糖、水あめと比較するとエネルギーも糖質も少し低めとなっています。その一方で、黒蜜やメープルシロップと比較するとどちらも多い食品です。これらは100gあたりの量のため、1回に食べる量から考えるとそれほど多くはなりにくいですが、ダイエット中は取り入れ方に注意しましょう。

出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

はちみつに含まれる栄養素

可食部100gあたり

はちみつ
水分 17.6g
たんぱく質 0.3g
脂質 Tr
炭水化物 81.9g
ナトリウム 2mg
カリウム 65mg
カルシウム 4mg
マグネシウム 2mg
リン 5mg
0.2mg
亜鉛 0.1mg
0.04mg
マンガン 0.21mg
ヨウ素 Tr
セレン 0μg
クロム 1μg
モリブデン 0μg
ビタミンA 0μg
ビタミンD (0)μg
ビタミンE 0μg
ビタミンK 0μg
ビタミンB1 Tr
ビタミンB2 0.01mg
ナイアシン 0.4mg
ビタミンB6 0.02mg
ビタミンB12 0μg
葉酸 7μg
パントテン酸 0.12mg
ビオチン 0.4μg
ビタミンC 0mg
食塩相当量 0g

出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ダイエットに効率的な「摂取方法」

1日に食べるのにおすすめの量

はちみつはの摂取量は、1日あたり大さじ1~2杯程度にしておくと良いでしょう。はちみつは糖質とエネルギーが共に高い食品のため、食べすぎには注意が必要です。含まれる糖質の種類が吸収されやすい糖質のため、1度にたくさん食べてしまうと、血糖値が急上昇するリスクもあります。ダイエットを意識する場合には、適量を上手に取り入れるのがおすすめです。

はちみつを食べるのに適した時間帯

はちみつの摂取には、朝食がおすすめです。糖質が多く、エネルギーに変わりやすいはちみつは、朝摂ると脳と体が活性化して活動しやすくなります。夜取り入れる場合は、寝る直前を避けて摂りすぎないように注意しましょう。しかしはちにつにはリラックス効果が期待できるため、少量の摂取は快眠につながります。

はちみつの栄養を効率良くとる方法

はちみつが持つ疲労回復効果は、クエン酸と一緒に摂ることによって効果がアップします。そのため、梅やレモンなどと一緒に摂取するのがおすすめです。梅シロップを作る際に、はちみつを使用してはいかがでしょうか。ほかにも、レモンをはちみつに漬け込んだりしたものを作っておくと、手軽に摂取できて効率もよくなります。

はちみつに多く含まれる「栄養素」

ブドウ糖・果糖

はちみつに豊富に含まれる糖質のうち、特に多いのはブドウ糖と果糖です。これらは「単糖類」と呼ばれる、エネルギーとしてすぐに使いやすい糖に分類されます。脳を活性化させて集中力を高め、体を動かすためのエネルギーとなります。単糖類が不足すると疲れやすくなるため、活動するうえで必要な成分です。ただし、摂りすぎは血糖値を急上昇を招き、肥満の原因にもなるため注意しましょう。

オリゴ糖

はちみつに含まれるオリゴ糖は、ブドウ糖や果糖などの単糖がたくさんつながった糖です。腸内環境を整え、免疫力を高める働きを持ちます。はちみつに含まれているオリゴ糖は熱や酸にも強く、ブドウ糖や果糖と違って胃や小腸で消化、吸収されにくいのが特徴です。その結果、腸にいる善玉菌のエサとなり、腸内環境を改善することに繋がります。

はちみつは防腐作用を持ち、料理にコクを出す効果もあるため、保存食に用いるのにも向いている食材です。

「美容」への作用・メリット

美肌効果

はちみつに豊富に含まれるポリフェノールには、強い抗酸化作用が期待できます。この働きによって活性酸素が肌を傷つけるのを防ぎ、新陳代謝を促すことで肌を若々しく保てるでしょう。また、保湿力や抗菌作用もあるとされ、塗布することで肌荒れや乾燥肌の改善も期待できます。食べるだけでなく、外側からのアプローチも可能な食材です。

整腸効果

はちみつに豊富に含まれるオリゴ糖には、腸内環境を整える効果が期待できます。これは、オリゴ糖が善玉菌のエサとなるためです。オリゴ糖は、特定保健用食品として「おなかの調子を整える」表示をすることが認められている成分でもあります。

また、はちみつの酵素でブドウ糖から作られるグルコン酸は、ビフィズス菌を増やす働きを持ちますが、大腸まで届く唯一の有機酸として知られる成分です。

腸内環境が乱れると便秘の原因になるだけでなく、溜まった老廃物によって悪玉菌から出た毒素によって肌荒れにも繋がります。美肌のためにも、はちみつを上手に摂取して、腸内環境を整えるようにしましょう。

管理栄養士

川島 尚子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

この記事をシェアする

facebook Pinterest twitter

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事