食・レシピ
2023.3.6

きのこの「栄養」と「効能」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

秋の味覚の代表と言えばきのこ。種類が豊富で和食にも洋食にも中華にもアレンジが可能な便利な食材です。ダイエットの時にもおすすめされるヘルシーなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?今回はそんな代表的ないくつかのきのこに注目して、糖質をはじめとした栄養素や、ダイエットや美容にどのような効果があるのかについて解説します。

きのこの「糖質」と「カロリー」

きのこのカロリーと糖質(可食部100g)

しめじ
エネルギー……26kcal
糖質……1.8g
可食部1パックあたり約100g

エリンギ
エネルギー……31kcal
糖質……2.6g
可食部中1本あたり約50g

まいたけ
エネルギー……22kcal
糖質……0.9g
可食部中1パックあたり約100g

しいたけ(生)
エネルギー……25kcal
糖質……1.5g
可食部1個あたり約20g

出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ほかの野菜(可食部100g)との比較

野菜の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
しめじ 26 1.8
エリンギ 31 2.6
まいたけ 22 0.9
しいたけ 25 1.5
たまねぎ 33 6.9
トマト 20 3.7
キャベツ 21 3.7
にんじん 30 6.3

以上のようにきのこはその種類に関わらずそのほとんどが低カロリー、低糖質な食材です。ダイエット中には気にせず食べることができるので、積極的に取り入れるとよいでしょう。

出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

きのこに含まれる栄養素

可食部100gあたり

しめじ エリンギ まいたけ しいたけ
水分 26g 90.2g 92.7g 89.6g
たんぱく質 2.7g 2.8g 2.0g 3.1g
脂質 0.5g 0.4g 0.5g 0.3g
炭水化物 4.8g 6.0g 4.4g 6.4g
食物繊維 3.0g 3.4g 3.5g 4.9g
ナトリウム 2mg 2mg 0mg 1mg
カリウム 370mg 340mg 230mg 290mg
カルシウム 1mg Trmg Trmg 1mg
マグネシウム 11mg 12mg 10mg 14mg
リン 96mg 89mg 54mg 87mg
0.5mg 0.3mg 0.2mg 0.4mg
亜鉛 0.5mg 0.6mg 0.7mg 0.9mg
0.06mg 0.10mg 0.22mg 0.10mg
マンガン 0.16mg 0.06mg 0.04mg 0.21mg
ヨウ素 1μg 1μg 0μg 0μg
セレン 2μg 2μg 2μg 5μg
クロム 0μg 0μg 1μg 1μg
モリブデン 6μg 2μg 1μg 4μg
ビタミンA 0μg 0μg 0μg 0μg
ビタミンD 0.5μg 1.2μg 4.9μg 0.3μg
ビタミンE 0μg 0μg 0μg 0μg
ビタミンK 0μg 0μg 0μg 0μg
ビタミンB1 0.15mg 0.11mg 0.09mg 0.13mg
ビタミンB2 0.17mg 0.22mg 0.19mg 0.21mg
ナイアシン 6.1mg 6.1mg 5.0mg 4.0mg
ビタミンB6 0.09mg 0.14mg 0.06mg 0.21mg
ビタミンB12 0.1μg 0μg 0μg 0μg
葉酸 13μg 65μg 53μg 49μg
パントテン酸 0.53mg 1.16mg 0.56mg 1.21mg
ビオチン 4.3μg 6.9μg 24.0μg 7.6μg
ビタミンC 0mg 0mg 0mg 0mg
食塩相当量 0g 0g 0g 0g

出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ダイエットに効率的な「摂取方法」

1日に食べるのにおすすめの量

きのこは食物繊維を多く含む食材のため、ダイエット中にはたっぷり食べるのがおすすめの食材です。特に現代では食物繊維の不足が問題とされていて、今の食事に3~4g追加で摂取することが推奨されている(出典:「厚生労働省|e-ヘルスネット」)ため、きのこを100g食べるとその分を補うことができるため、積極的に取り入れるとよいでしょう。

きのこを食べるのに適した時間帯

きのこは低カロリーで低糖質のため、特に避けた方がよい時間帯はありませんが、血糖値の急上昇や食べ過ぎを防ぐには食前や食事の前半に食べるのがおすすめです。また、きのこに含まれている免疫力を高める成分も腸が空に近い空腹時の方が直接腸の壁に働きかけられるため、効果が高いとされています。

きのこの栄養を効率良くとる方法

きのこは水洗いせず、大きめのサイズで焼いたり炒めたりする調理が向いています。きのこに含まれる栄養素には水に溶け出しやすいものも含まれるため、洗ったり茹でたりしてしまうと流れ出てしまうためです。また、スポンジ状の構造から油を吸いやすいため、油を使いすぎないように注意しましょう。大きめのサイズにすることで栄養が逃げにくいだけでなく、食感を活かして満腹感を得られるので小さくし過ぎない方がおすすめです。

きのこに多く含まれる「栄養素」

食物繊維

きのこにたっぷり含まれる食物繊維は便秘の解消に繋がり、腸内環境の改善に効果的です。食物繊維には不溶性と水溶性があり、不溶性は腸内で水分を吸って膨らむことで、便通を良くする働きを持ちます。一方水溶性は腸内で体に悪い成分が吸収されるのを防ぐだけでなく、血糖値の急上昇を抑え、コレステロールも下げるため、生活習慣病の予防や改善を目指す方にもおすすめです。

β-グルカン

食物繊維の仲間で、コレステロールの吸収を抑え、抗がん作用も注目されている成分です。免疫力を高める働きも持ち、体の外から入ってきた病原菌などを撃退する器官に働きかけ、その働きを活性化しウイルスや細菌に対する抵抗力を高めています。

「美容」への作用・メリット

ダイエット効果

きのこはダイエットの時に取り入れるとメリットが多い食品です。食べ過ぎを防ぐだけでなく高血糖を防ぐことで脂肪が溜まりにくい体にすることができます。同時に腸内環境を良くして体に不要なものを排出し、ダイエットに効果的な代謝に関わる栄養素の吸収を良くする効果も期待できるため、ダイエット中には積極的に取り入れるとよいでしょう。

美肌・美髪効果

きのこに含まれるビタミンB群によって代謝が高まり、肌のターンオーバーの周期を整えることができます。肌の生まれ変わりが正常になることで美肌を保つのに効果的です。また、腸内が荒れていると必要なビタミン類も吸収できずに肌の生まれ変わりが滞るため、肌荒れに繋がってしまいます。

管理栄養士

川島 尚子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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