食・レシピ
2023.3.6

野菜ジュースの「栄養」と「効能」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

野菜のおいしさと栄養がぎゅっと詰まっている、野菜ジュース。野菜不足を補うために、すでに野菜ジュースを活用している人は多いのではないでしょうか。この記事ではダイエットや糖質制限などを行っている方へ、野菜ジュースの糖質や栄養素を見ながら、おすすめの摂り方を管理栄養士がご紹介します。

野菜ジュースの「糖質」と「カロリー」

野菜ジュース100gのエネルギーおよび糖質

野菜ジュース(野菜ミックスジュース/濃縮タイプ)
エネルギー:36kcal
糖質:6.8g

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ほかの飲み物100gとの比較

飲み物の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
オレンジジュース(オレンジ/バレンシア/果実飲料/濃縮還元ジュース) 46 10.5
コーラ(炭酸飲料類/コーラ) 46 11.4
カフェオレ(乳飲料/コーヒー) 56 7.2

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

野菜ジュースは甘みのあるほかの飲み物に比べると、100gあたりのエネルギーと糖質がやや低いことがわかります。

野菜ジュースに多く含まれる「栄養素」

野菜ジュース100gに含まれる主な栄養素は、以下のとおりです。

食物繊維:1.0g
カリウム:310mg
ビタミンA:400μg
ビタミンE:1.2mg

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

野菜を手軽に摂取できる便利な飲み物として、野菜ジュースを利用している人は少なくありません。しかし市販の野菜ジュースは、製造過程でビタミンCや食物繊維がもとの野菜よりも減少してしまうことに注意が必要です。

カリウム

体内の余分な塩分を、体の外に排出してくれる栄養素です。カリウムは加熱しても壊れにくい栄養素であるため、野菜ジュースにはもとの野菜に豊富なカリウムがほぼそのまま残されています。

ビタミンA

肌や目などを健康に保ち、病原体やウイルスの侵入を防ぐ働きをしているのが、ビタミンAです。そのためビタミンAが不足すると、暗いところでの視力が低下する、感染症にかかりやすくなるなどのおそれがあります。ビタミンAの一種であるリコピンとβカロテンは、生の野菜よりも野菜ジュースから摂取したほうが吸収率が高まる栄養素です。

ビタミンE

体のサビつきを防ぐ作用を持ち、動脈硬化や悪玉コレステロールの増加を防ぐ効果が期待できる栄養素です。毛細血管を広げる働きもあるため、血行をよくして冷え性を改善したり、肌の新陳代謝を活発にしたりする効果も見込めます。

ダイエットに効果的な「摂取方法」

摂取量

甘い飲料の中ではエネルギーや糖質が低めであるとはいえ、たくさん飲めば肥満につながってしまいます。市販の野菜ジュースの中には食塩が添加されているものがあるため、飲み過ぎると塩分を過剰摂取するおそれもあるでしょう。野菜ジュースを飲む場合は、1日200ml程度にとどめてください。

摂取に適した時間帯

野菜ジュースは、朝に飲むことをおすすめします。朝から昼にかけては、全般的に栄養素の吸収率が高まる時間帯です。特にトマトに豊富なリコピンは、朝に飲むと効率よく体に吸収されることがわかっています。野菜ジュースであれば手軽に飲めるため、朝の忙しい時間の野菜摂取におすすめです。

野菜ジュースを食べる際の組み合わせ

野菜ジュースは、オリーブオイルなどの油と一緒に摂るとよいでしょう。野菜ジュースに含まれるビタミンAやビタミンEは、油に溶けやすい栄養素であり、油と一緒に摂取すると体への吸収率を高められます。ただし油の摂り過ぎは肥満の原因となるため、野菜ジュースにオイルを数滴たらす程度にしてください。

「美容」への作用・メリット

野菜ジュースに含まれるリコピンやβカロテン、ビタミンEには、体のサビつきを防ぐ作用があります。体のサビつきが原因となる老化を予防したり、肌にシミやしわができるのを防いだりする美容効果が期待できるでしょう。

野菜ジュースを活用すると、野菜の栄養を簡単に体へ取り込めます。しかし、食事を野菜ジュースだけで済まそうとすれば、美容作用を得るどころか、健康を維持することもできません。栄養バランスのよい食事を摂ることを基本にして、どうしても野菜が不足するときなどに、補助的に野菜ジュースを利用するようにしてください。

管理栄養士

いしもとめぐみ

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

この記事をシェアする

facebook Pinterest twitter

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事