ラム肉の「栄養」と「効能」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方
ジンギスカンやラムチョップで知られる食材、ラム肉。風味にクセがあるため好みが分かれますが、健康やダイエットに効果が期待されている食材です。この記事ではダイエットや糖質制限などを行っている方へ、ラム肉の糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。
ラム肉の「糖質」と「カロリー」
ラム肉(可食部)100gのエネルギーおよび糖質
ラム肉の部位ごとのエネルギーと糖質は、以下の通りです。
100gあたりの栄養素 | ロース | 肩 | もも |
---|---|---|---|
エネルギー(kcal) | 287 | 214 | 164 |
糖質(g) | 0.2 | 0.1 | 0.3 |
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
ほかの肉(可食部)100gとの比較
100gあたりの栄養素 | 鶏もも肉 | 豚もも肉 | 牛もも肉 |
---|---|---|---|
エネルギー(kcal) | 190 | 171 | 196 |
糖質(g) | 0 | 0.2 | 0.4 |
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
ラム肉はほかの肉類に比べると、100gあたりのエネルギーが低いことがわかります。肉類には糖質がほとんど含まれませんが、その中でもラム肉は糖質がやや高めです。
ラム肉に多く含まれる「栄養素」
ラム肉100gに含まれる主な栄養素は、以下の通りです。
100gあたりの栄養素 | ロース | 肩 | もも |
---|---|---|---|
たんぱく質(g) | 15.6 | 17.1 | 20.0 |
脂質(g) | 25.9 | 17.1 | 12.0 |
ビタミンB1(mg) | 0.12 | 0.13 | 0.18 |
ビタミンB2(mg) | 0.16 | 0.26 | 0.27 |
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
肉質がやわらかく、ラムチョップでよく食べられる部位であるロースは、脂質が高めです。脂質が低いもも肉は、味わいがあっさりしていて食べやすく、多くの場合ステーキやローストにして食べられます。
ビタミンB1
ビタミンB1は、食事から取り入れた糖質をエネルギーに変える働きに関わります。インスタント食品にはビタミンB1があまり含まれていないため、カップラーメンなどをよく食べる人はビタミンB1が不足しがちです。運動をよくする人は、ビタミンB1をたくさん消費して体を動かすエネルギーを作るため、ビタミンB1を積極的に摂るようにしましょう。
ビタミンB2
ビタミンB2は糖質や脂質、たんぱく質がエネルギーに変わる働きをサポートする栄養素であり、特に脂質の分解で活躍します。ビタミンB2には体に有害な酸化した脂質を除去する働きがあるため、動脈硬化や老化、さまざまな病気を防ぐ効果が期待できるでしょう。
ダイエットに効果的な「摂取方法」
摂取量
ラム肉の定番料理、ラムチョップに使われるロース肉は脂質が多めです。ラム肉など肉類に含まれる脂質は、摂り過ぎるとコレステロールを増やして、さまざまな病気を引き起こす可能性があります。ラム肉を食べる場合は1日に70〜90g程度、ラムチョップであれば1〜2本にとどめておくのがよいでしょう。
摂取に適した時間帯
ラム肉は、運動前の食事で摂取することをおすすめします。ラム肉に豊富なLカルニチンは、体についた脂肪をエネルギーとして利用しやすくしてくれるため、体脂肪の燃焼効果が期待できる成分です。ラム肉は日本人の食卓になじみが薄い食材ですが、効率よくダイエットしたいのならば、食事に取り入れてはいかがでしょうか。
ラム肉を食べる際の組み合わせ
ラム肉は、ビタミンB6を多く含む食材と一緒に食べるとよいでしょう。ラム肉に多く含まれるLカルニチンは、たんぱく質を分解して細かくしたアミノ酸の一種です。ビタミンB6はたんぱく質の分解を助ける栄養素であるため、ラム肉と一緒にビタミンB6を摂ることで、Lカルニチンをスムーズに利用できるでしょう。ビタミンB6が多く含まれる赤パプリカを付け合わせにしたり、サラダに使ったりするのがおすすめです。
「美容」への作用・メリット
ラム肉の特徴は、Lカルニチンを豊富に含むことです。Lカルニチンには、体についてしまった脂肪を燃焼しやすくするダイエット効果が期待できます。さらにラム肉は、部位を選べば低脂質かつ高たんぱく質な肉であるため、ダイエットの味方になる食材といえるでしょう。うまく食生活に取り入れて、ダイエットに活かしてください。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
アパレル企業を退職し、栄養士資格を取得。病院栄養士、食品メーカー品質管理、保育園栄養士などを経験する。現在はフリーランス管理栄養士として食・健康に関する記事を執筆する傍ら、日本ワインに合うおつまみレシピを発信している。