髪の毛を洗う頻度はどのくらいが理想?医師に聞くと

髪の毛は毎日洗わなくていいの?気になるその頻度についてお答えします。汗や皮脂が気になる夏は毎日、冬は40、50、60代で髪の毛や地肌の乾燥が気になる人は2日に1回の頻度で調整するなど自分の状態に合わせて!“洗いすぎ”は要注意!潤う髪の洗い方をマスターして健やかな髪の毛を保ちましょう。
髪の毛を洗うおすすめ頻度は「1~2日に1回くらい」


抗加齢医学専門医
浜中聡子先生
「頭皮の状態や年齢によって、1日1回もしくは2日に1回の頻度で調整すると良いでしょう」(浜中先生)
「日本では、1~2日に1回くらいの頻度が定着」


花王株式会社 ヘアケア研究所
杉野 久実さん
「髪のためにシャンプーは毎日した方がいいかと言うと、髪のためだけであれば毎日しなくても良い場合もあります。
髪は濡れているときにこすれることによって、キューティクルが削れて傷むので、洗髪とその後の乾燥スタイリング時に、多少なりとも傷みます。そういう観点からすると“毎日シャンプーしなくていい”となります。
とは言え、頭髪のべたつき、臭い、頭皮のかゆみの起こらない頻度で洗髪することをおすすめします。頭皮脂は、時間がたつと一部が臭いやかゆみなど頭皮トラブルの原因物質に変化し、さらに髪に移行すると髪表面がベタつき束になりやすくなります。
皮脂や汗の分泌量や、気温・湿度などによって、こうした現象の進み具合が変わります。日本では、1~2日に1回くらいの頻度が定着しています」(杉野さん)
1日に複数回は洗いすぎ
“洗った直後”“翌日の朝”“翌日の夕方”、この3つのポイントで頭皮を触ると、自身の“頭皮のべたつき感や汚れの変化”を判断しやすいといいます。
いずれにせよ、1日に複数回シャンプーするのは“洗いすぎ”の可能性が高いようです。
夏は毎日洗髪してOK
「頭皮の汚れを落とし、清潔に保つという意味では、汗や皮脂が気になる夏は毎日洗髪して良いと思います」(浜中先生)
洗いすぎは「乾燥」の原因に
ゴシゴシ洗うのはNG
洗いすぎることによる炎症がにおいを加速
洗い足りないと皮脂が詰まるからといって、ゴシゴシ洗うと頭皮が炎症を起こして乾燥が進み、皮脂の過剰分泌を招くことに。
強くこすりすぎて赤くなった頭皮
画像提供/ファンケル
「髪の毛いたわる」洗い方~乾かし方
髪の毛がパサつく人のための「潤う洗い方」


毛髪・美容皮膚科医
高橋栄里先生


美髪アドバイザー
田村マナさん
【Step.1】乾いた状態でブラッシングして汚れを浮かせる
まず乾いた髪の状態で、頭全体をブラッシングしておきます。すると、余分な皮脂や汚れが浮き上がり、シャンプーがごく少量ですみます。
【Step.2】ぬるま湯を1~2分間かけて予洗いしておく
汚れを落ちやすくするための一手間。シャンプー前に38~40℃の湯で1~2分間、髪と頭皮をすすぎます。これで汚れの8割は落ちます。
【Step.3】シャンプーを、同量の湯で泡立てる
頭皮を優しく洗浄するためにも、シャンプー剤を手のひらで泡立ててからのせます。指の腹で頭皮をまんべんなく洗い、しっかりとすすいで。
【Step.4】コンディショナーは多めにのせてマスク状態に
洗髪後、水気を切り、少し多めの量のコンディショナーを髪の表面や内側に丁寧に塗ります。頭皮は毛穴詰まりの原因になるのでのせないで。
【Step.5】毛束を少量ずつ取り、ギュッと入れ込む
ヘアサロンでも行われる手技。コンディショナーの栄養を髪の内部に押し込むべく、毛束にギュッギュッと入れ込むように手を滑らせます。
【Step.6】ホットタオルで蒸して、栄養を浸透させる
お湯でぬらし、絞ったタオルを巻いて10分程度蒸らします。いかに髪の内部に栄養分を浸透させるかが勝負。最後にしっかりすすぎましょう。
ダメージがひどいときは「サンドイッチケア」
バサバサ状態のときは、水分を少しでも奪われたくないので、シャンプー前にコンディショナーを使って髪の毛に油膜を張ります。
コンディショナーの上からシャンプーを。しっかりゆすいで最後にもう1度コンディショナーでサンドすればかなりしっとり。
美容師が教える「乾かし方」
日々のドライで美しく
洗髪後の開いたキューティクルを早く整える上でも、素早いドライは大切。
【Step.1】左右の方向から風を当てる
トップは「十字」を描くように乾かすのがポイント。まずは左方向から風を当て、右方向から風を当てて乾かす。
【Step.2】後ろから風を当てる
半分くらい乾いたら、縦方向に風を当てる。つむじの後ろから風を当て、根元をこすりながら乾かすとふんわり。
【Step.3】表面は45度上から風を当てる
中間~毛先はまとめながら乾かす。最後は冷風にし、髪に対して45度上から風を当ててキューティクルを整える。