原因は?影響は? 頭皮の角栓の「3つのケア方法」
小鼻と同じように気になる方も多い、頭皮の角栓。できる原因と正しい除去方法を専門家の先生が教えてくれました!
頭皮の毛穴が詰まっている状態とは?
地肌が褐色がかった状態に
「鏡で分け目以外の地肌を観察してみて。正常なら白いです。詰まっていると褐色がかった地肌に」(高橋さん)
角栓ができる【原因3つ】
【原因1】汚れ
「ニオイや、抜けた毛の根元に白い塊が見える場合は汚れている可能性大」(田村さん)
【原因2】過剰に分泌した皮脂や汗
毛髪診断士/美巡家
余慶尚美(よけい なおみ)さん
講演セミナーや執筆活動、美容や健康に関わる製品サービスなどの企画監修、プロデュースを手掛けるなど美容コンサルタントとしても幅広く活動。
「“頭皮臭”とは、もともと頭皮にある常在菌による皮脂分解や過剰に分泌した皮脂や汗の酸化などによって引き起こされるもの。皮脂を分泌する脂腺は毛髪が生えているところに必ずあるので、頭部は臭いの温床になりがちです」(余慶さん)
【原因3】ストレス
「頭皮のムレや皮脂によるベタつき は高温多湿な時期にひどくなりがちですが、日常的なストレスも原因のひとつ。自律神経の乱れ→交感神経が優位になって皮脂腺の働きが活発化→活性酸素により皮脂が酸化→毛穴を塞いで抜け毛などの原因に!」(美香さん)
角栓によって起きる【影響2つと注意点】
【影響1】代謝が落ちて免疫力が低下、頭皮環境悪影響が
uka ヘッドスパスぺシャリスト
佐々木実佳子さん
スパリスト歴5年。しなやかなハンドから繰り出す力強い施術、こりに確実にアプローチし頭皮のコンディションを整える技術に定評があり、顧客からも高い指名率を誇る。
「汗をかくと肌の表面がアルカリ化するんです。通常、人間の体内は弱アルカリ性、肌表面は弱酸性になっていて、そのバランスで代謝を保っています。表面がアルカリ化すると代謝が落ちて免疫力が低下し、頭皮の常在菌が繁殖してベタつきやにおいの原因になることも」(佐々木さん)
【影響2】においの原因に!
「頭皮は皮脂分泌が多いので細菌による分解で、においが発生しやすい部分。だからこそ洗髪のとき、頭皮の皮脂、角質をしっかり洗い流し、においのもとを残さないことが重要。ただし、ゴシゴシ洗いすぎて頭皮が乾燥するとかえって皮脂分泌を促すので、頭皮の乾燥を防ぐこともポイントです。ちなみに、耳の後ろやうなじは、アポクリン腺が発達していてにおいが出やすい部分。髪と一緒にしっかり洗いましょう」(高瀬先生)
【注意点】洗い過ぎは皮脂を増やすことに
「皮脂が気になってゴシゴシ洗ったら、自己防衛でさらに皮脂が増えるという悪循環に。生活のルーティーンを正しく整えると、頭皮に安らぎが戻り、育毛にも良い影響を与えますよ」(美香さん)
角栓の取り方、頭皮の環境を良くする【ケア方法3つ】
【方法1】揉みだし、除去に役立つ洗髪方法
抗加齢医学専門医
浜中聡子先生
ウィメンズヘルスクリニック東京 院長。脇坂ウィメンズヘルスクリニック大阪 顧問医師、国際アンチエイジング医学会専門医。米国抗加齢医学会専門医。女性頭髪専門外来において、多くの女性の髪悩みに向き合う。
きちんと汚れを落とし、清潔に保つシャンプーは、髪の土台ともいえる“頭皮環境”を整える大切なステップ。
「頭皮の脂っぽさや臭いを気にする方もいますが、“洗いすぎ”には注意が必要です。女性の場合、総じて頭皮がオイリーな方は少ないと言えます。頭皮が乾燥しているのに洗浄力が強いシャンプーを使うと、乾燥やダメージの原因になることも。抜け毛が気になる時は、アミノ酸系洗浄成分を配合した“低刺激のシャンプー”に切り替えるのも一案です」(浜中先生)
「頭皮の汚れを落とし、清潔に保つという意味では、汗や皮脂が気になる夏は毎日洗髪して良いと思います。ただし冬場は、頭皮の状態や年齢によって、一日一回もしくは二日に一回の頻度で調整すると良いでしょう」(浜中先生)
uka ヘッドスパスぺシャリスト
佐々木実佳子さん
スパリスト歴5年。しなやかなハンドから繰り出す力強い施術、こりに確実にアプローチし頭皮のコンディションを整える技術に定評があり、顧客からも高い指名率を誇る。
「頭皮に残った汗や皮脂、余分な汚れを落としてアルカリ化をリセットすることがポイント。シャンプーで頭皮をクリアにして、毛母細胞が活性化する22~翌2時のゴールデンタイムを迎えることを習慣にしましょう!」(佐々木さん)
\リセットシャンプーの手順/
(1)38℃のお湯で約3分洗う
・皮脂を取りすぎないぬるめのお湯で、自分が思うよりひと息長く洗う。
・お湯を近づけ、頭皮をこすり洗い。これで約80%の汚れが落ちる。
(2)こめかみから洗う
・シャンプーを髪の中間につけ、根元から空気を入れるようにして泡立てる。
・まずこめかみから指を入れ、頭頂部に向けてジグザグと動かす。
(3)生え際から洗う
・次におでこの生え際から、髪をかきあげるように指を入れ、後ろに向けてジグザグに動かしながら洗う。
・意識して頭皮を動かすように。
(4)うなじから洗う
・頭を下げて、うなじから指をジグザグに動かしながら、頭頂部に向けて洗い上げる。
・特に耳の後ろは汚れがたまりがちなので、念入りに。
(5)トップを洗う
・全方向から頭頂部に向けて洗った後に、ここを。頭頂部は筋肉がないため、頭皮を動かすようにしながら洗う。
・全工程で5分くらい。
(6)よーくすすぐ
・プロセスの湯洗いと同じように、頭皮からよくすすぐ。
・髪をかき分けるようにしてお湯を当て、すすぎ残しがないようにすること。
\おすすめシャンプー/
泡立たない地肌クリームシャンプー。 クレンジング・マッサージ・シャンプー・トリートメントがこれひとつで!
コーセー スティーブンノル クレンジングコンディ ショナー
価格 | 容量 |
---|---|
¥1,800(編集部調べ) | 500ml |
【方法2】頭皮用クレンジングを投入
「日々の洗髪を丁寧に行うだけでも充分。スッキリしないと感じるなら定期的に専用のクレンザーを使って」(田村さん)
付着した大気中の汚れもオフする。
アヴェダ プラマサナ ピュリファイング スカルプクレンザー
価格 | 容量 |
---|---|
¥3,600 | 150ml |
【方法3】健康な頭皮に繋がる食生活と睡眠
抗加齢医学専門医
浜中聡子先生
ウィメンズヘルスクリニック東京 院長。脇坂ウィメンズヘルスクリニック大阪 顧問医師、国際アンチエイジング医学会専門医。米国抗加齢医学会専門医。女性頭髪専門外来において、多くの女性の髪悩みに向き合う。
抜け毛や薄毛対策に自分で実践できることとしては“食生活を見直すこと”“良質な睡眠をとること”、この2点が大きいそうです。
「食べ物に関してはビタミン、ミネラル、タンパク質、炭水化物をバランスよく摂取することが理想です。特に髪を作るタンパク質や、タンパク質の合成に関わるビタミン B 群を積極的に摂取しましょう。スタイルを気にして過度なダイエットを実践すると、髪に栄養が行き渡らず1本1本の毛がやせ細ってしまいます。食事制限する場合でも、無理はせず栄養のバランスに配慮してほしいところです」(浜中先生)
睡眠時間は、毎日最低5~6時間は確保して。なるべく“夜寝て朝起きる”、太陽のリズムとともに就寝・起床すると、髪の成長に関与するホルモンのバランスが整いやすくなります。「しっかり睡眠をとることで、抜け毛の原因の1つとなるストレスの緩和にもつながります。さらに細胞の成長を促す成長ホルモンの分泌にも関わってくるので、良質な睡眠を心がけて」(浜中先生)
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
最先端のスタイルをクリエイトし続けるトップスタイリスト。頭髪の知識も業界屈指で、ヘアプロダクツの開発も手掛ける。