アンニュイな髪型|「守ってあげたくなる」色っぽさを演出できるスタイル

アンニュイとは、物憂げな雰囲気のある様子を指すフランス語。女性の雰囲気などを指して使われることもあります。どこかはかなげな印象が特徴的なアンニュイなヘアスタイルを『美的.com』の連載でも好評だった人気サロンのスタイルからご紹介します。
アンニュイな雰囲気のある髪型<ショート>
ハンサムなのにどこか色っぽいショートで大人の色気を
【How toベース&カラー】
ベースはサイドグラデーションにカットし、顔まわりをマッシュラインで重めに。襟足はすっきりタイトにレイヤーでカットしたハンサムショート。首に沿ってカットをしているので、ネックラインを美しく見せてくれます。前髪は目の下の長さで重めにカット。カラーリングは、6レベルのブラウンベージュをセレクト。グレーがミックスされているため赤みを抑え、くすみのない透明感のある色味に。ファッションも問わず、どんなメイクにも似合うヘアカラーです。
【How toスタイリング】
前髪はオールバックをイメージしながら、やや立ち上げるように全体を乾かしたら、スタイリングオイルを塗布し。もみあげや前髪の産毛までしっかりつけるのがコツ。オイルはセット力がなく、さらっと仕上がるタイプを選んで。26mmアイロンで毛先をランダムに巻いたら完成です。クセを活かすなら、アイロンなしでも◎。
担当サロン:MINX 銀座五丁目店(ミンクス ギンザゴチョウメテン) 鹿野瑠璃子さん
長め前髪で柔らかさをまとう大人ショートスタイル
【How toベース&カラー】
表面の長さを残しつつ、丸いシルエットのサイドグラデーションでカットします。全体をレイヤーよりやや重さ髪の重なり襟足は首に沿わせるようにすっきりと。後頭部にボリュームが出るよう、くびれとボリュームを絶妙なバランスで調整します。毛先は先細りになるよう毛量調整。カラーは11レベルのアッシュベージュに細めのハイライトを入れて柔らかさと動きをプラス。
【How toパーマ&スタイリング】
パーマは20〜25mmのロッドを使い、髪の長さに合わせてワンカール。カールアイロン仕上げなら、26mmを使い内巻きにワンカール巻きます。スタイリング剤は、ややセット力がありツヤを与えるバーム系ワックスをチョイス。クシュっと髪を握るように塗布して、ふんわり仕上げたら完成です。
担当サロン:MINX 青山店(ミンクス アオヤマテン) 秋山智彦さん
前髪ありでもシースルーバングなら上品で儚げな印象に
【How toベース&カラー】
ベースはアゴラインの長さで、やや前下がりのワンレングスボブでカット。表面に入れたレイヤーが、毛先に動きをつけてくれます。前髪は横幅を狭くし、巻いた時に目にかかる長さを計算してカットします。横幅を狭くすることで、分け目を変えれば“かきあげ前髪”も楽しめます。カラーは、アッシュ寄りのベージュ。暗めの7レベルでも、透明感のあるカラーなので、重たさを感じず抜けのある印象に。
【How toスタイリング】
髪をドライしたら、26mmのアイロンで内巻きワンカール。表面は2cm間隔で細かめの毛束を取り、リバースにワンカールさせると立体感のあるスタイルになります。最後に、ヘアオイル、もしくはシアバターを全体になじませて、カール感をほぐすようにスタイリングします。ウェットな質感と前髪にもしっかりスタイリング剤を付けるのがデザインのカギです。
担当サロン:MINX 青山店(ミンクス アオヤマテン) 蛇石智哉さん
ウェットな質感とうざバングで暗髪でもアンニュイに
【How toベースカット】
リップラインのショートボブにカット。王道の小顔バランスでカットすることで、美シルエットにも。前髪は薄めのウザバングとすることで、左右に分けても、流しても、かき上げにもとアレンジが可能。今回、ノンカラー、ノンパーマなので、ダメージ知らずの美髪をキープできます。
【How toスタイリング】
ドライ後、ストレートアイロンを使って内巻きに緩やかな丸みをつけます。カールづけは毛流れをつくる程度にし、巻き過ぎないことでシックで今どきな仕上がりに。スタイリング剤はオイルをチョイスし、もみ上げのおくれ毛と前髪にしっかり馴染ませ、ウェットな束感をメイク。手に残ったオイルをサイドやバッグにも塗布し、毛束感を整えます。最後におくれ毛を残し、両サイドの髪を耳にかけたらフィニッシュ。
担当サロン:Laf from GARDEN (ラフ フロムガーデン) 津田恵さん
アンニュイな雰囲気のある髪型<ミディアム>
【How toベース&カラー】
ベースを鎖骨下くらいの長さでワンレングスベースにカットします。顔まわりから全体的にレイヤーを入れます。さらにハチ上にレイヤーをオンして、髪の動きが出るようにカット。前髪は狭め&薄めにつくり、鼻が隠れる長さでカットしてから、サイドとなじむように微調整します。カラーは透け感のある8レベルのラベンダーグレージュに。重たく見えない色設定で艶やかさをプラスし、イエベベースにぴったりの色味です。
【How toスタイリング】
前髪の根元が潰れないよう、オールバックにかきあげ左右に手を振りながら乾かします。ドライ後、32mmのアイロンで毛先を外ハネにしたら、ハチ上の髪を真上に引き出し内巻きにワンカール。さらに、両サイド2束ずつを波ウェーブで巻くことで、柔らかい動きのある仕上がりになります。最後に、ややセット力のあるクリームバターを手でこすり合わせながら髪に塗布したら完成です。
担当サロン:Ramie GINZA(ラミエ ギンザ) 新谷千絢さん
頬にかかる髪とエアリーな質感でフェミニンな雰囲気に
【How toベース&カラー】
鎖骨下のレングスでやや前上がりにベースをカットし、トップにレイヤーを入れます。レイヤーによる髪の重なりで動きのある表情に。前髪は眉にかかる長さでシースルーにします。さらに、頰にかかる髪をつくることで小顔効果も。カラーは、赤みを打ち消す9レベルのオリーブアッシュをチョイス。透明感があり、涼しげな印象に仕上げます。
【How toパーマ&スタイリング】
パーマの場合、20〜23mmのロッドを使い、アンダーを外ハネに、表面を内巻きにワンカール巻きます。顔まわりはピンパーマで優しいニュアンスに。スタイリングは、8割ほど乾かした後にオイルか、バームをくしゅっと揉み込んだら完成です。アイロンの場合、26mmのアイロンで全体を外ハネに、表面の髪は内巻きにワンカール巻きます。頰にかかる髪は2つに分けてから内巻きと外ハネに巻いてランダムな動きに。前髪は巻かなくてもOK。カールを一回ほぐしてからオイルか、バームを揉み込みます。
担当サロン:MINX 銀座二丁目店 小嶌夏海さん
後れ毛のような前髪で作る計算されたナチュラルさ
【How toベース&カラー】
鎖骨下5cmのワンレングスベース。表面に動きを出しやすいようトップにのみレイヤーを入れます。前髪を薄く取り、あごラインでカット。これが顔周りの後れ毛に。毛束を少し取りハサミを滑らせるストロークカットを全体的に細かく入れ、表面に浮いて透けるような毛束を作ります。カラーは透け感のあるグレーに赤みを抑えるブルーを少しMIXした6トーンのフォギーベージュ。落ち着いたカラーですが、ストロークカットによる表面の毛束の軽やかさで重たい印象を与えません。
【How toスタイリング】
タオルドライ後、パサつきを抑えるためヘアオイルをなじませてから乾かします。32mmのアイロンで毛先のみゆるく内巻きワンカール。ツヤを出しながらしっとりまとまるヘアミルクを全体にもみ込み、毛先をラフに動かします。片サイドはこめかみに落ちる顔周りの毛束=後れ毛を少しだけ残して耳掛けを。反対サイドは顔前に落ちる細い毛束を作り、完成です。
この髪型はツヤ感やしっとり感がとても重要です。後れ毛部分や毛先がパサッとしていると“何もしていない人”の印象になりオシャレ感ゼロ。スタイリング剤をしっかりなじませて後れ毛を作って、計算されたナチュラルセミディを楽しみましょう。
担当サロン:GARDEN Tokyo(ガーデン トウキョウ) 今野佑哉さん
アンニュイな雰囲気のある髪型<ロング>
頑張らないストレートがアンニュイヘアの秘訣
【How toベース&カラー】
胸上でカットし、動きを出しやすくするため表面と顔周りを中心にレイヤーを。裾にはレイヤーを入れず、重たさを残すことが今っぽいロングに見せるコツです。前髪は目力を強調するため眉下ギリギリでカット。サイドにつながるこめかみ部分の前髪をやや長くすることで、パッツン系でもなじみやすくなります。カラーは赤みを消しながら柔らかい印象に見せる9トーンのフォギーベージュ。明る過ぎず、しっとりした質感とも相性抜群です。
【How toスタイリング】
ハンドブローで整えながら乾かします。ストレートヘアの人は38mmなど太めのアイロンで毛先を軽くワンカール内巻きに。さらにトップの毛束を少量取り、根元付近を軽く巻くとクセ毛っぽい毛流れを作れます。もともとクセ毛の人はそのままでOK。オイルやシアバターなどを髪全体になじませ、しっとりした質感に仕上げます。前髪の毛先にもなじませ束感を作ると◎。顔周りの毛束を残し、軽く耳掛けをすれば完成です。
スタイリング剤でカールがなじむので、キレイに巻かない方がおしゃれに仕上がるたゆっとロング。柔らかさ、アンニュイさ、今っぽさが簡単に手に入るスタイルです!
担当サロン:NEUTRAL produced by GARDEN (ニュートラル プロデュースド バイ ガーデン) 太田 愛さん
光に透けるヘアカラーで作る柔らか質感
【How toベース&カラー】
胸上レングスの切りっぱなしワンレンに、レイヤーをしっかりオン。ベースに重さが残らないようにセニングを入れます。前髪はリップラインでカットし、スライドカットで柔らかいニュアンスをプラス。カラーは、9レベルのシルクベージュに。パーソナルカラーに合わせて調整しますが、光に透けるような透明感のあるモカブラウン+ベージュがベース。
【How toスタイリング】
ドライ後、32mmのアイロンで毛先を外ハネ→レイヤーを入れた表面を内巻きワンカール→顔まわりをリバースに巻きます。ツヤ感の出るバームやオイルを手ぐしを通すように中間〜毛先に塗布します。耳まわりの内側も忘れずにつけて。
担当サロン:LONESS omotesando(ローネス オモテサンドウ) 樋山俊平さん
緩やかカール×レイヤーでヘルシーな色気を出して
【How toベース&カラー】
ベースは胸の高さくらいで前上がりのワンレングスでカット。レイヤーはしっかり目に入れて、動きと軽さを出します。前髪はリップラインに設定。かき上げて髪が落ちてきた時の透け感を計算して、やや薄めに作ります。カラーは、8レベルのブラウンベージュに。
【How toパーマ&スタイリング】
パーマはSUGAMIパーマを28mmのロッドを使い、ニュアンスが出やすいようにフォワードとリバースをランダムに巻きます。スタイリングは、ばーっとドライヤーで乾かしてから、軽めのワックス、もしくはクリームをクシャクシャっと全体的に揉み込んだらフィニッシュ。前髪はセンターパートがオススメですが、生えグセが強い場合は、自然な分け目を活かしてリラックス感のあるスタイルを楽しんで。
担当サロン:Sui(スイ) 塩田勝樹さん