食・レシピ
2023.3.1

こんにゃくの「栄養」と「効果」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

独特の弾力が特徴的な食材、こんにゃく。エネルギーが低いことで知られているため、ダイエットに取り入れている人も多いのではないでしょうか。この記事ではダイエットや糖質制限などを行っている方へ、こんにゃくの糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。

こんにゃくの「糖質」と「カロリー」

こんにゃく(可食部)50gのエネルギーおよび糖質

こんにゃく(板こんにゃく/精粉こんにゃく)
エネルギー:3kcal
糖質:0.1g

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ほかの食べ物(可食部)50gとの比較

食べ物の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
さといも(球茎/生) 27 5.4
じゃがいも(塊茎/皮なし/生) 30 4.2
さつまいも(塊根/皮なし/生) 63 14.9

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

こんにゃくの原料は、こんにゃくいもです。こんにゃくはほかのいも類に比べると、50gあたりのエネルギーと糖質が低いことがわかります。

こんにゃくに多く含まれる「栄養素」

こんにゃく50gに含まれる主な栄養素は、以下の通りです。

・たんぱく質:0.1g
・食物繊維:1.1g
・カルシウム:22mg

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

こんにゃくは約97%が水分(出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」)です。エネルギーや糖質だけでなく、そのほかの栄養素もほとんど含まれていません。こんにゃくのカルシウムは、こんにゃくを作るときに使われる凝固剤に含まれているものです。

食物繊維

こんにゃくに含まれる食物繊維であるグルコマンナンには、水分を吸収すると膨らむ性質があります。そのため、腸に入ると腸を刺激して排便を促すのです。

腸内細菌によって分解されてオリゴ糖になる点も、グルコマンナンの特性です。オリゴ糖をエサにしてビフィズス菌などの善玉菌が増えるため、グルコマンナンには腸内環境を整える効果が期待できます。グルコマンナンはほかにも、血中コレステロール値を下げる、食後の血糖値の上昇を抑えるといった健康効果が見込める成分です。

カルシウム

カルシウムは骨や歯のもとになる栄養素で、丈夫な骨格を作るために必要なミネラルです。カルシウムが不足すると骨がもろくなり、骨折しやすくなる恐れがあります。

ダイエットに効果的な「摂取方法」

摂取量

こんにゃくを食べ過ぎると、膨張したグルコマンナンが腸を刺激し過ぎて、下痢を引き起こす恐れがあります。「エネルギーが低いこんにゃくをダイエットに活用したい!」と考える人は多いかもしれませんが、摂り過ぎないように注意が必要です。こんにゃくを食べるのは、1日に100g程度までにすることをおすすめします。

摂取に適した時間帯

夜遅い時間に食事を摂る必要があるときは、こんにゃくを食べるとよいでしょう。夜遅くに食事を摂ると、消費しきれず余ったエネルギーが脂肪として体に蓄えられてしまいます。こんにゃくを食べると摂取エネルギーを抑えられるため、肥満を防ぐ効果が期待できるでしょう。弾力があるこんにゃくをゆっくりよく噛んで食べれば、消化がよくなり満腹感が得られます。

こんにゃくを食べる際の組み合わせ

こんにゃくは、わかめや昆布などの海藻や、さといもと組み合わせて食べることをおすすめします。こんにゃくに含まれるグルコマンナンは水に溶けにくい食物繊維ですが、海藻やさといもに含まれるのは水に溶けやすい食物繊維です。2種類の食物繊維を食事に取り入れることで、腸内環境を整える効果がよりいっそう期待できます。こんにゃくと昆布が具材に入っているおでんや、さといもとこんにゃくを使った煮物を食べてはいかがでしょうか。

「美容」への作用・メリット

エネルギーが低く食物繊維をたっぷり含むこんにゃくは、ダイエットにおすすめの食材です。食物繊維を摂って腸内環境を改善できれば、排便がスムーズになり、お腹まわりがすっきりするでしょう。腸内環境が整うと、善玉菌が活発になります。元気な善玉菌が作り出す短鎖脂肪酸は、体に脂肪がつくのを防ぐ効果が期待できる成分です。

ただしこんにゃくは栄養価が低いため、さまざまな食材と一緒に食べて、栄養バランスのよい食事になるよう心掛けてください。

管理栄養士

いしもとめぐみ

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

この記事をシェアする

facebook Pinterest twitter

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事