肌質別スキンケア
2024.1.16

【40代】綺麗な肌になるためのスキンケア法

40代からの大人美肌を作るための方法をご紹介!40代からの肌が弱まる原因からチェック。綺麗な肌を作るために気を付けるべきことから必見のスキンケアテクをたっぷりと!

40代からの「肌トラブル」

\教えてくれたのは…スキンケア指導 瀬戸口めぐみさん/
化粧品ブランド「江原道」のブランドディレクター・エステティシャン。ゴッドハンドのもち主として知られ、麻布本店サロンには、数多くの女優が訪れている。施術で得た知見やテクニックを、製品開発に生かしている。

20代の頃に比べ、肌が弱くなったと自覚する人は多いはず。その理由は、加齢による代謝の低下。細胞が生まれるスピードが遅くなるのに伴って、潤いのバリアを生み出す力は弱まり、老廃物もたまりやすくなります。一度炎症を起こすと、なかなか治りません。
つまり、日々少しずつ“負債”が積もる肌状態。リセットするためには定期的なテコ入れが必要です。

心がけるべき「3つのこと」

【1】「落とすケア」を見直す

皮膚科医

友利 新先生


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「落とすケアは、最もリスクを伴うスキンケアです」(友利先生・以下「」内同)
以前はよく、こう言っていたという友利新先生。最近は、このフレーズを使わなくなったそう。

「近年、落とすアイテムの進化は目覚ましい。肌への負担が軽減され、落とす+αの効果まで期待できるものが増えています」
いろいろなタイプが登場し、選択肢が増えるのはうれしいけれど、どれを選べばいいか迷うという声が……。ここはいったん初心にかえって、落とすケアの基本を教えていただきましょう。

「端的にいうと、クレンジングはメイクを落とすこと、洗顔は余分な皮脂を落とすことが目的です。肌は自力で不要なものを落とせない。ターンオーバーが乱れがちな大人はなおのこと、日々のお手入れできちんと落とす必要があります」
肌の透明感にも、落とすケアは少なからず影響が。

落としすぎて慢性的な炎症が起きていたり、落とし切れずに角栓が詰まったり、皮脂が酸化したりして、くすみを引き起こすこともあります。アイテムは優秀なのに、落とし方が間違っている場合が。鏡を見ながらクレンジングや洗顔をしてみると、意外と雑に落としていることに気づくと思います」
透明感アップのカギを握る、落とすケア。『美的GRAND』的視点でベストなクレンジングと洗顔を紹介します。

【落とすケアの心得1】“落とさなすぎも肌をくすませる”
クレンジングも洗顔も摩擦の刺激には気をつけるべきですが、それも程度の問題。
「落とし切れていない皮脂が酸化したり、角栓を詰まらせたりして、肌のくすみにつながるケースがあります」
“摩擦レス”ブームもあってか、角栓が詰まっている30〜40代も多いとか。大人の肌こそ、きちんと落とすことを習慣にしましょう。

【落とすケアの心得2】“クレンジングと洗顔で、しっとりとさっぱりの役割分担を”
さまざまなタイプの落とすアイテムから、自分の肌に合ったものを選ぶポイントは、お手入れのバランスにあり。

「スキンケアはトータルで考えることが大事。落としすぎたら、その後にしっかり保湿すればOK」
クレンジングはしっとり、洗顔はさっぱりという具合に、洗浄力のバランスでチョイスするのが良さそうです。

【落とすケアの心得3】“ゴシゴシこすらないと落とせないものは使わない”
「メイクや皮脂などの汚れはきちんと落としたいですが、こすりすぎて色素沈着を起こし、肌をくすませてしまうことも。ゴシゴシこすらないと落ちないなら、アイテムを見直した方がいいです。クレンジングや洗顔は、長くても1〜2分ですませて。できるだけ肌をこすらないよう、なでる意識をもつことが大事です

【2】最優先で行うべ「紫外線対策」

シミ、シワ、たるみなどさまざまなエイジングサインの最大の原因、紫外線の対策です。紫外線の量がピークとされる7・8月はもちろんですが、波長が長いUVAは年中降り注いで肌の奥まで入りこむため、1年365日、雨でも曇りでもしっかり日焼け止めを塗ることが大切です。特に40代以降の大人の肌はターンオーバーが乱れやすく、そのいちばんの原因もやっぱり紫外線です。

私たちの皮膚は、表皮のいちばん下の基底層で生まれた肌細胞が成長しながら角層まで到達し、最終的にはアカが取れるように角質が剥がれるといったメカニズム。そのターンオーバーの過程で、細胞間脂質やセラミドなど、皮膚の水分を維持して艶感やハリ感を保つ物質が作られます。そのためターンオーバーが乱れると、細胞間脂質もセラミドも十分に作られず、肌のエイジングが進むのです。つまり40代からの肌のアンチエイジングは、まずタンオーバーを整えることが大切。それには、ターンオーバーを乱す最大要因の紫外線を徹底的にカットすることが最優先の課題です。

【3】「こする」は今すぐやめて!

美容家

石井 美保さん


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\一生懸命な人程こすりがちです/

【NG1】化粧水をコットンにちょっぴりとってゴシゴシつける
「化粧水をコットンでつける方も多いと思いますが、使う量が少ないと、コットンの繊維で肌をこすることになってしまいます。さらに肌を拭き取る動作が加われば、摩擦による刺激は増える一方。化粧水は手でつけるか、コットンを使う場合は慎重に」(石井さん・以下「」内同)

\NG!ゴシゴシ/

【NG2】肌が動くくらいに強い力で触れる
「美容液やクリームを浸透させようという気持ちはわかるのですが、力強くなじませれば浸透するというものではありません。クレンジングや洗顔も同様で、汚れはこすって落とすものではなく、油分や洗浄料によって肌から浮かせて落とすものです」

\NG!ギュウギュウ/

【NG3】気になる部分程、押し出したり擦り込んだり
「毛穴汚れを指でぎゅっと押し出すと、毛穴に負担がかかり、炎症を起こしてかえって毛穴が開きます。目元や口元などの気になるシワに、コスメを力いっぱい塗り込むのもNG。お手入れの後に肌が赤くなっていたら、こすりすぎのサインです」

\NG!毛穴汚れは押し出す!/

\NG!グイグイ/

【NG4】輪郭をグリグリ小顔マッサージ
「皮膚を力いっぱい押したり引っ張ったりする行為は、どんなやり方でも肌に負担を与え、乾燥や炎症、弾力線維の劣化によるたるみにつながります。むくみを取る小顔マッサージなどは、人前に出たり撮影されるなど、特別なときだけにして」

\NG!目指せ小顔!/

【NG5】メイクするとき、なぜか力を入れてしまう
「メイクでも肌にこする負担はかかります。ブラシやチップなど指以外のツールを使うことも多いので、むしろ摩擦による負担は大きくなります。本当に上手なメイクアップアーティストの触り方はフェザータッチ。彼らの仕上がりはとてもキレイです」

\NG!力いっぱい/

\NG!ぐいっと/

大人美肌を作る「5つのスキンケア」

【1】「こすらいない」ケア法

美容家

石井 美保さん


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\基本の動作は“押す”のみです/

【STEP1】クレンジングは量がカギ。たっぷりなじませて、メイクを浮かせる
「クレンジング料は、こすらなくてもメイクが浮かび上がるようたっぷりの量を使うことが大切。メイクが濃いならバームやオイル、薄めならクリームやミルクなど、メイクの度合いに合うものを選ぶことも必要です。顔全体に優しく広げ、手のひらでプッシュするようにして汚れとなじませ、ぬるま湯ですすぎます」

\最低でも規定量を。しっかりメイクの日は量を増やして。たっぷりと/

\顔全体になじませた後、手のひらで吸着するように/

【STEP2】洗顔は泡に汚れを吸着させるような気持ちでポフポフ押し洗い
「泡立つ洗顔料の場合、泡の表面に汚れを吸着させるべくしっかり泡立てることがこすらず汚れを落とすカギになります。泡を両手に広げたら、ポフポフと顔の上をバウンドさせて押し洗いを。細かい部分は指の腹でこすらず押し洗いして、冷た過ぎない水ですすぎます。泡立たない洗顔料の場合はクレンジングと同様に」

\たっぷりの泡を作ったら両手に広げます/

\泡でポフポフ押し洗いし汚れを泡に吸着させて/

【STEP3】化粧水・美容液・乳液・クリームはすべて手のひらで押すように浸透させる
「洗顔後、肌につけるものはすべて両手のひらや指の腹に薄く広げ、それを肌に“転写”させるように押してなじませます。手を横に引かず、マッサージもしません。こすらずにすべてのお手入れを終えると、肌にかかる負担が格段に減り、徐々に乾燥しにくくなって、くすみや赤みもない肌へと変わっていきます」

\すべての保湿アイテムはまず、両手に広げます/

\薄く広げたものを肌に転写するようになじませて/
そーっと転写

\細かい部分は指の腹で。手に余ったものを薄く広げます/

\目元や口元の凹凸には、指の腹で薄くふわっと転写/

【ネックケア】首のケアはあごを上げてシワを伸ばしてから優しくなで下ろす
「首の肌はシワができやすい部分。お手入れの最後、あごを少し上げてシワを伸ばし、手に余ったものをそーっと優しくなで下ろすようになじませると、シワが目立たなく」

【2】「乳液洗顔」で不要な角質や汚れをオフ

美容ジャーナリスト

天野 佳代子


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乳液で洗顔!?と驚く人も多いと思いますが、「乳液の油分がメイクや毛穴汚れを溶かしたり、古い角質を柔らかくしたり。クレンジング剤よりも肌に潤いが保てるから特に冬にオススメなんです」と熱弁する天野さん。

「私は朝・昼・晩で使い方を変えています。朝は寝ている間に付着したほこりや皮脂を取り去るだけでいいのでコットンにたっぷりとって拭き取ります。朝の乳液洗顔は、メイクののりが格段にアップするのでぜひとも実践してほしいです。日中は小分けにしてポーチに携帯し、小ジワに入り込んだりよれたりしているメイクを乳液をつけた指でなじませてオフします。同時に保湿もできるからとても便利!さらに夜は、ライトなメイクであれば乳液でオフ。共通していえることは、たっぷり使って摩擦を避けること。だから惜しみなく使えるプチプラ価格の乳液がいいんです。ひとつ、洗面所に洗顔用として置いておくのが得策。1日冷たい外気と闘ってきた肌を乳液でほぐして癒してあげてください」(天野・以下「」内同)

「摩擦を起こさないようにたっぷり惜しみなく使うのがポイント!」

【How to】
(1)コットンにたっぷりの乳液を含ませる
朝は水(ぬるま湯)を使わずに“乳液で拭いて”洗顔するという天野さん。
「拭いた後、潤いが保てるし、メイクのりが格段に良くなるんですよ」

(2)コットンをもつ手は力を入れずに滑らせる
「何よりも摩擦が肌の大敵!」と天野さん。乳液をのせたコットンを肌の上で滑らせます。
「内→外、下→上に向かって優しく拭き取って」

(3)首周りに滑らせてレフ板効果を狙う
顔全体を拭き取ったら、そのまま首周りまで滑らせます。
「首元のくすみを取り去ると、顔をより明るくさせるレフ板効果を発揮しますよ」

【おすすめアイテム】

右/イミュ ナチュリエ ハトムギ浸透乳液

価格容量
¥825 230ml

水分保持効果に優れる“ベタイン”配合。乾燥による小ジワを一掃。

左/ロート製薬 肌ラボ白潤 プレミアム 薬用浸透美白乳液[医薬部外品]

価格容量
¥990(編集部調べ) 140ml

美白×炎症ケアのW有効成分配合。透明感がUP。

【3】肌をほぐす乳液の「サンドイッチ塗り」

「乾燥や冷えによってターンオーバーが滞ってこわばりがちな大人の肌こそ、先行型乳液に頼るべき!」と天野さん。「肌が固くなっているとスキンケアの浸透が悪くなります。するとますます乾燥するという悪循環に。だからこそ、洗顔後の乾いた肌にすぐの乳液が重要なんです。それは、角層の細胞間脂質がセラミドなどの油分がメインで構成されていることから、乳液の油分と親和性が高いのです。水分と油分を同時にバランス良く満たすことで、こわばっていた肌が柔らかく整います。さらに、次に使うローションなどスキンケアのなじみが格段に良くなり、美容成分の浸透が高まるのです」

天野編集長は、ブースター乳液の後、ローションを入れ込み、さらにもう一度同じ乳液を重ねるという、乳液の“サンドイッチ塗り”を実践中。

「この重ね塗りによって、角層が潤いで満たされパンと膨らみます。こうして弾力やハリが高まってもっちりした肌になるとキメもしっかり整って自然と艶が肌に宿ります。明らかに乾燥ぐすみが一掃されて健康的な艶肌を実感。朝ならファンデーションののりが良くなり、夜なら翌朝の透明感が変わります。乳液の実力を肌で体感してください!」

【How to】
(1)洗顔後の乾いた肌に乳液をたっぷりオン
洗顔後、タオルドライをした素肌に、乳液をのせます。
「冬は、商品に記載されている適量の倍をのせましょう。じっくりハンドプレスするとスッと入ってしまうはずです」

(2)ローションをハンドプレスして入れ込む
保湿力に優れたローションを重ねます。
「このとき先行型乳液をしっかり肌になじませてから重ねる、がポイント。乳液がググッと引き込みます」

(3)目元や口元など乾きやすい部分に“追い乳液”を
仕上げに再度乳液をとり(このときは商品の適量を)顔全体に重ねた上で、さらに乾きやすいパーツに丁寧に重ねます。
「細部に追い保湿するとハツラツとした顔だちに仕上がります」

【おすすめアイテム】

右/コスメデコルテ イドラクラリティ コンディショニング トリートメント ソフナー

価格容量
¥5,500 200ml

独自の“美肌糖”やリン脂質などエモリエント成分を贅沢に配合。みずみずしい潤いで肌を満たす。

左/アルビオン フラルネ フルリファインミルク EM

価格容量
¥5,500 200g

コクがありつつスッと浸透。弾力肌へ導く。

【4】ハリ・弾力UP「乳液パック」

35歳頃を境に肌の皮脂量がどんどん減少してしまうのは周知の事実。皮脂は毛穴の中の皮脂腺から分泌され、汗と混ざり合って皮脂膜を形成、皮膚の表面を覆ってさまざまな刺激から守っています。

「だから『美的GRAND』世代は、油分が必要なんです。ローションパックも水分補給のために必要ですが、まずは皮脂膜を強固にしないと入れても入れても水分が蒸発してしまいます。乳液で水分と油分をバランス良くチャージしたいから、私は週に2~3回乳液パックを実践中。粉を吹いてしまう程乾燥した部分もすぐに落ち着きます。コクのあるテクスチャーのものを選び、肌を密封させましょう。できれば癒される香りを選び、リラックスしながらパックをして至福のお手入れタイムを楽しんでください」

【How to】
(1)ラップの上でコットンに乳液をひたひたにのせる
まずコットンを2枚に裂き、けば立っていない方を上にしてラップの上におきます。乳液をのせ、指でまんべんなくのばして。
「コットン全体をひたひたにするのがコツ」

(2)頬や口元など乾燥が気になる部分にオン
自分が気になっている、乾燥の激しい部分をパックします。
「ラップの上に何枚か乳液パックを用意しておくといいでしょう。コクがあるせいか、貼っても意外に顔から落ちないんですよ」

(3)パック後はハンドプレスで浸透させる
10~15分間パックをしたら取り、手のひらを顔全体に当てて、じっくりプレスします。
「この一手間で、美容成分が肌のすみずみまでしっかり入っていき、もっちり感が違います」

【おすすめアイテム】

右/イグニス モイスチュアライジング エフフォーリア ミルク

価格容量
¥11,000 200g

白神産ウイキョウエキスなど植物由来成分を贅沢に配合。

左/ヤクルト ビューティエンス パラビオ ACミルクII(モイスチュアリッチ)[医薬部外品]

価格容量
¥11,000 110ml

肌構造研究から生まれた保湿成分“ラメラ粒子”配合。スーッと浸透し潤いが続く。

【5】丈夫な肌を作る「肌大掃除」

\教えてくれたのは…スキンケア指導 瀬戸口めぐみさん/
化粧品ブランド「江原道」のブランドディレクター・エステティシャン。ゴッドハンドのもち主として知られ、麻布本店サロンには、数多くの女優が訪れている。施術で得た知見やテクニックを、製品開発に生かしている。

【STEP1】スクラブで角質ケア
よく、角層は28日で生まれ変わるといわれますが、加齢と共にそのスピードは遅くなります。細胞が生まれるときに合わせて細胞間脂質や天然保湿因子(NMF)などの潤い成分も産出されますが、その力も低下。つまり、乾きやすくてバリアの弱い肌が生まれ、厚く蓄積して動かない状態になってしまうのです。
その悪循環にテコ入れをするために、40代を過ぎたら古い角質をオフするピーリングケアが欠かせません。

週に1〜2回、スクラブを使って、古い角質を一掃しましょう。肌の表面がつるんとしてくすみがあか抜けるのはもちろん、新陳代謝のスイッチが入って新しい細胞が生まれやすくなります。
「毛穴が詰まるTゾーンだけでなく、口周りや法令線など、肌がゴワゴワしてシワっぽくなりやすい部分も忘れずにケアしてください。赤ちゃんの頬に触れるような優しい力で行うのがコツです」(瀬戸口さん・以下「」内同)

\なめらかなスクラブ/

  • サッと流せて、すすぐときに肌をこすらずにすむ
  • ベースとなるジェルに保湿効果がある
  • ツブツブが柔らかめで、肌に広げたとき固さを感じない

【How to】
(1)まずはスクラブを点在させる
手のひらに適量のスクラブをとってから、逆側の手の指で、顔の5か所(両頬・額・鼻・あご)におく。先に点在させておくことで、最小の摩擦で顔全体に広げることができる。

(2)こすらず、タップするようにマッサージ
手に余ったスクラブを両手でもみ合わせてから、スクラブを顔全体にのばし、指でポンポンとタップしてマッサージ。口周りをケアするときは逆側の手で引き上げシワを伸ばす。

\肌を固定/

(3)仕上げに首やデコルテの古い角層も一層
顔全体をポンポンしたら、手に残ったスクラブを首やデコルテにものばす。加齢と共に出がちな首のイボ予防に。最後に、肌をこすらないよう注意しながら優しくすすぐ。

【STEP2】オイルで角層ほぐし
季節の変わり目の揺らぎや花粉による肌あれを予防するためにもぜひ取り入れてほしいスペシャルケア。清潔にした肌にオイルをたっぷりなじませ、手の圧で押し込んでいきます。できれば湯上がりに毎晩、時間がなければ週に1回でも行うと、格段に肌が変わります。

「エステサロンで、マッサージの施術に入る前に必ず行う一工程です。肌がふっくらと柔らかくなって、厚みが出ます。肌の土台がしっかりするので、次に行うケアが格段に効きやすくなるのです。ご自宅では、オイルをなじませた後にローションパックをしてみてください。驚く程化粧水が肌に浸透して、1回でもちもちツヤツヤとした肌に変わるのを実感できるはず」

いうなれば、細胞の隙間を潤い成分で満たすスペシャルケア。肌の内部に強固なバリア層が形成されるので、ゆらぎにくく乾燥しやすい肌体質へと整えることができます。

\軽やかな植物オイル/

  • なじんだ後、肌がもちもちと厚みを増した感触になる
  • 植物原料ならではの芳香も楽しめる
  • 軽やかで、スッと肌に入る感触のもの

【How to】
(1)手のひらの肉厚な部分で行う
摩擦は禁物。指で肌をこするのではなく、手のひらの肉厚な部分で、肌を密封するように圧をかけるのが正解。手の温かさと密封効果によって、オイルを肌に入れ込んでいきます。

(2)スポイト3滴分くらいのオイルを浸透させる
使用するオイルはたっぷりと。スポイトなら3滴分くらいを目安に。手のひらで、顔全体にまんべんなく浸透させる。特にゴワつきやすい口周りや頬は丁寧に手を押し当てる。

(3)余裕があれば、仕上げにパックを
大判のコットン2枚にローションを含ませて、1枚は3枚にはがし、伸ばしながら両頬と額に。もう1枚は半分の大きさに裂いて、こめかみや鼻など細かな部分に貼って3分パック。

【STEP3】ブースターで表皮活性
朝夕のスキンケアのスタメンとしてぜひ1本加えてほしいのが、ブースター美容液。一般的には「洗顔後すぐの肌に使うことで、次に使う化粧水の浸透を良くする」ものとして分類されます。けれど近年のブースター美容液は進化していて、より積極的な美肌効果が狙えるのです。

「例えるなら、大人の肌を耕す肥料。機能の低下した肌をほぐしながら栄養を与えて、細胞のエネルギーを土台から高めるような働きがあります」

土壌を豊かにするとすくすくと植物が育つように、角層を美容成分で満たすことで、新たなる細胞が育ちやすい環境へと整えていきます。注意点としては、ブースター美容液は「化粧水前のプレケア」というイメージが強いせいか、パパッと手早くつけてしまいがちなこと。「ブースター美容液こそ、丁寧にじっくりと。角層と完全に一体化させる意識でなじませましょう」

\ブースター美容液/

  • 浸透性に優れ、3プッシュ程度の量は難なく肌になじむ
  • みずみずしい仕上がりで、次に使う化粧水の浸透向上を感じられる
  • メイン効能が「角質オフ」ではなく「美容成分を与える」もの

【How to】
(1)規定量より多めに約3プッシュ使う
テコ入れのためには、少し多めの量を使用。3プッシュ分を目安に、指の腹で顔全体に分けて置く。液が緩くて垂れる場合は、1回分の量を減らし、1→2→3を2回繰り返す。

(2)浸透し切るまで手のひらで押しづけ
手のひらで押し込むように、美容液をなじませる。肌表面の濡れた水っぽさが消えて、内側に浸透した感じを得られるまで、手を当てる位置を変えながら丁寧に押し込む。

(3)くぼんだ部分にももれなくなじませる
目の周りや小鼻のわきなど、くぼんでいる部分にも指を沿わせて、もれなく美容液をなじませる。シワや毛穴の奥にもくまなく行き届かせるイメージで。

【STEP4】クリームで美強バリア
スキンケアコスメの中で、クリームは特別な存在です。その理由は、肌の内側と外側で、Wのバリアを形成してくれるから。肌の中では、豊富に配合された美容成分や油分が、潤いのバリア層を育んでくれます。同時に、肌の表面では潤いのヴェールを形成。外的な刺激から肌を守るバリアとなる上、先に塗った化粧水や美容液を密封して深く浸透させるラップ効果も兼ね備えます。

「冬場は、冷えや乾燥など肌にとっての“外敵”が強くなる季節です。いくら化粧水や美容液をたっぷり塗っていたとしても、鋭い攻撃力をもった敵にグサリと刺されたら大きなダメージに。お手入れの最後にクリームという鎧をまとうことが、最強の防御策」

ただクリームはアイテムによって感触や機能の差が大きいので、目的に合うものを選ぶことが肝心です。解説を参考に、あなたに最強の1品を見つけてください。

\肌を均一に包むクリーム/

  • 朝は軽やかさ、夜は潤い持続力を重視して選ぶ
  • 軽やかすぎず、肌が包まれている感があるものを選ぶ
  • 選ぶべきは「最強」。全スキンケアの中で最も高機能モノを投入

【How to】
(1)朝と夜で使う量を調整する
朝は、つけすぎるとベタつきやテカりにつながるので規定量どおりに。夜は、肌にテコ入れしたい期間は規定量の倍くらいを贅沢に使用。肌の上に白い筋が残るくらい厚く塗る。

(2)指の腹を面で使いクリームを肌におく
3本の指を使って、肌をペイントするようにクリームをのせていく。両頬の上下に2か所ずつ、額、鼻、あごに。その後、肌をなでるようにして、顔全体にクリームを広げる。

(3)全体になじませた後、乾く部分に追いづけ
さらに、目の周りや口の周りなど乾く部分に、クリームを重ねづけ。夜の場合はクリームをつけすぎて肌が白くなってしまってもOK。時間と共に、肌に吸収される。

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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