ストレスが原因で冷え性になるってホント?真相を医師に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

日々の生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は冷え性について。ストレスが原因で冷え性になるって…ホント? 西洋・東洋医学の両観点から冷え性を診察する、御苑アンジェリカクリニックの神藤慧玲先生にお話を伺いました。
Q:ストレスが原因で冷え性になるってホント?
東洋医学では”冷えは万病の元”と言われ、あらゆる不調をきたすとも言われています。遺伝や体質、生活習慣によるものがほとんどだと思われがちだけど、実はストレスが原因で冷え性になる人が近年は増えているのだとか。実際のところはどうなのでしょうか? さっそく、この疑問を神藤先生にぶつけてみました。果たしてその答えは?
A:ホント
「人間は脳や体に強いストレスがかかると、交感神経が活発になります。これにより全身(血管・神経・臓器)がギュッと緊張した状態に陥り、循環が滞って体の冷えを招くのです。ストレスがかかり続けると自律神経の働きが乱れ、体温調節が上手くいかず慢性的な冷え性に発展することもあります。
また冷え症は一般的には女性に多いと言われていますが、近年は若年男性も高確率で冷え性であることが増えています。やはり日頃からストレスを抱え込みがちな人や、デスクワークで運動習慣のない人に多く見られますね。忙しくてデスクで食事を摂ったり早食いの習慣がある場合も、胃腸を悪くして冷えを招く可能性があるので気をつけて欲しいポイントです」(神藤先生・以下「」内同)
意識的にストレスから解放される時間を設けて
「冷え性の治療は漢方から生活指導まで多岐に渡ります。その一環として、あらゆるストレスをなるべく取り除いていくことが改善につながることも。しかしコロナ禍で思うように外出できなかったり運動不足になることで、過剰なストレスを抱えがちに…。なかなか普段通りに過ごすことが難しいとは思いますが、ウィズコロナと言われる新時代、今までとは別のストレス解消法を模索していくことも必要です。
ストレスで活発になった交感神経を鎮めるには、脳と体を少しでも休ませる時間を作るといいでしょう。散歩やストレッチ、瞑想などで副交感神経を活発にし、リラックスする時間を大切に。心と体の安らぎが現代の冷え性対策の要となるかもしれませんね」
文/井上ハナエ
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千葉大学医学部を卒後後、千葉県内・東京都内の大学病院をはじめ北里研究所病院東洋医学研修や慶愛クリニックにて臨床経験を積み、2017年新宿御苑前に「御苑アンジェリカクリニック」を開院。西洋医学と東洋医学の知見を生かして婦人科系、冷え、妊活外来、鍼灸治療など、あらゆる角度から最適な治療を提案。