健康・ヘルスケア
2020.3.11

意外と知らない美乳をつくる正しいブラジャーの選び方とは?【女医に訊く#98】

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下着売り場で久しぶりにバストを計測してもらったとき、サイズが大きく変わっていて驚いたことはありませんか? サイズの合わないブラジャーをつけていると、姿勢が悪くなったり、疲れたり、肩こりの原因になったりする可能性があります。ブラジャーの正しい選び方について、乳腺専門医で放射線診断専門医の島田菜穂子先生に教えていただきました。

締めつける下着は乳がんになりやすい?

ダイエット前後や出産前後など、バストの大きさは、大人になってからも意外に変化するもの。乳腺専門医の島田先生によると、生理前と後で大きさが変わる女性も多いのだそう。

「排卵から生理までの約2週間は、女性ホルモンがバーッと上がるサイクルに入るんですね。すると、乳腺が反応して浮腫んだような状態になる。それが顕著に起こる人は、乳腺嚢胞(にゅうせんのうほう)という水たまりがいっぱい出てくるため、バストのボリュームも出てきますし、圧迫されると痛みを感じることもあります」(島田先生)

生理前に乳首が痛くなるのもこれが原因。バストにボリュームが出ることにより乳管が引っ張られて、乳首が痛くなったり敏感になったりしてしまうのです。このような状態でサイズが合っていない下着をつけていることは、バストに悪影響を与えるのでしょうか?

「『締めつける下着で乳がんになりやすいんですか?』と心配する方も多いですが、幸いそういう関連性はないです。ただ、姿勢が悪くなったり、疲れたり、肩こりの原因になったりすることはあると思います」(島田先生)

心地良くつけられるブラジャーを正しい位置でつけて!

下着を購入する際、毎回きちんと試着をしていますか? 着心地の良さよりも、見た目の良さで選んでいませんか? 島田先生によると、ブラジャーは「つけて違和感を感じない、心地良くつけられるものを、正しい位置でつけることが大事」なのだそう。

「生理前後でバストサイズがものすごく変化する人の場合、月経周期の半分ぐらいが窮屈な状態ということになってしまいます。サイズの違うブラジャーを用意するか、ちょっと大きめのブラジャーを買ってパッドで調整するといいでしょう」(島田先生)

ワイヤーが入っているブラジャーにも注意が必要です。島田先生によると、患者さんのなかには、乳房の上にワイヤーの跡がついている方も…。ワイヤーそのものは悪くないそうですが、ブラジャーのサイズが合っていないと、体を動かしたときにブラジャーがズレ上がって、ワイヤーが思いっきり乳腺を圧迫しているような状態になってしまうのです。

「恐らく、つけていても違和感があるでしょうし、生理前など痛みを感じるときもあるでしょうから、ご本人も自覚しているとは思うのですが…。乳腺を守るためにも、自分が快適に過ごすためにも、手を挙げてもズレないような適切なサイズを選びましょう」(島田先生)

洗濯によるワイヤーの変形にも注意しましょう

ワイヤー入りのブラジャーはデリケート。洗濯表示通りにやさしく洗わないと、ワイヤーが変形したり、尖った感じになったりすることもあります。

「歪んだワイヤーが強く当たって皮膚が圧迫され続けると、皮脂腺の中に皮脂が溜まり、粉瘤(ふんりゅう)というおできのような小さいしこりができることがあります」(島田先生)

粉瘤は通常、治療をしない限り治癒することはなく、次第に内容物が蓄積されていくため巨大化していきます。発見したら皮膚科を受診しましょう。

「バストのサイズは、体形の変化によっても変わりますし、生理周期でも変わりますから、やはり定期的に下着売り場などで、ブラジャーのサイズが合ってるかどうかとか見てもらった方がいいですね。違和感がなく、快適なものをつけるというのは、やはり大事だと思います」(島田先生)

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乳腺専門医・放射線診断専門医
島田 菜穂子先生
ピンクリボンブレストケアクリニック表参道院長。日本医学放射線学会認定放射線科専門医。日本乳癌学会乳腺専門医。筑波大学卒業後、東京逓信病院、南青山ブレストピアクリニック、東京ミッドタウンクリニックなどを経て、2008年、ピンクリボンブレストケアクリニック表参道開設。2000年、乳がん専門医4人で日本初の乳がん啓発団体「乳房健康研究会」を発足。ピンクリボンバッジ運動やウォーキング・ランイベントの開催などの啓発活動を通し、乳がんに関する正しい情報の発信と、死亡率低下に貢献するための活動を展開している。著書に、『乳がんから自分をまもるために、知っておきたいこと。』(2014年 日本医療企画)など。■ピンクリボンブレストケアクリニック表参道

文/清瀧流美 撮影/フカヤマノリユキ

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