早食いは太るってホント?真相を管理栄養士に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日々の生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は“早食い”について管理栄養士に質問。“早食いは太る”とよく耳しますがそれって本当なのでしょうか? 食のプロ、管理栄養士の関口絢子さんに聞いてみました!
早食いは太るってホント?
“早食いすると太る”“痩せたいのならゆっくり食事をしたほうがいい”といった話を耳にしたこと、ありますよね。食事のスピードは本当に太りやすさと関係があるのでしょうか? 食のプロ、管理栄養士の関口絢子さんに疑問をぶつけてみました。関口さんのお答えは…?
≫正解はこちら!
A:半分ホント、半分ウソ!
「早食いすると太ると言われているのは、満腹中枢との関係が非常に大きいです。食事を急いで食べると満腹感を感じる間もなく、普通より量を多めに食べてしまうことあります。その結果、太りやすくなるのです。そして、ゆっくり食事をすれば満腹であることを実感でき、適量の食事で終わることができます。また、忙しくて食事に時間をかけられなくても、食べ過ぎなければ太ることはありません。つまり、早食いそのものが太るわけではなく、太りやすくなるということですね」(関口絢子氏・以下「」内同)
早食いは食後の血糖値の急上昇にも繋がってしまう
「食事をしたときの血糖値の上がり方もダイエットと無関係ではありません。食べたものを体に吸収すると血糖値が上がります。すると、その上がった血糖値を下げるために、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンが分泌されると血糖値を下げる過程で血中内の糖分を脂肪に変えます。
普通の状態ではインスリンが過剰に分泌されることはないのですが、早食いや多食いによって糖質主体の食事を多く摂取すると血糖値は急激に上昇し、インスリンが必要以上に分泌されます。これにより、糖分を脂肪として蓄積することに拍車がかかり、太りやすくなるので気をつけましょう」
ゆっくり食事をすると噛む回数が増えるメリットも!
「ゆっくり食事をすることのメリットはほかにもあります。ゆっくり食事をすると、結果的によく噛むことができます。食事をよく噛むと、食後のエネルギーを多く消費できるので太りにくくなるともいわれています。
簡単に説明しますと、私たちは食事によってエネルギーを得ますが、実は食後もエネルギーを消費しています。それは、胃や腸で消化吸収するときです。あとは、肝臓などの内臓で栄養をエネルギーに転換するときや、ブドウ糖をグリコーゲンに変えて骨格筋や肝臓に貯蔵する際などにもエネルギーを使います。ある研究結果で、早食いで固いままの食べ物が胃腸に入ってきた場合より、よく噛んだ食べ物が入ってきたときのほうが消費活動が活発になり、エネルギー消費も多いということが報告されています。
ですから、ダイエットを意識するなら、早食いよりもゆっくり食事をしたほうがいいでしょう。忙しいとは思いますが、理想を言えば、1食に少なくとも30分はかけたいですね」
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