健康・ヘルスケア
2019.11.27

天気の変わり目や生理周期と頭痛が関係あるって本当ですか?【女医に訊く#84】

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気温が急に下がった日や、一日おきに上がったり下がったりしているとき、低気圧が近づいて天候が悪くなり始めているとき、生理前などに頭が痛くなることはありませんか? 気象変動や生理周期と頭痛の関係について、脳神経内科医の霜田里絵先生にお話をうかがいました。

気圧が下がると頭痛が起こりやすくなる

気温、湿度、気圧、天候の変化によって、頭痛がしたり、めまいや動悸がしたり、精神状態が不安定になったり…。これら気象の変化から起こる心身の不具合は、一般に「気象病」と呼ばれています。

「前線が発生した時点で、痛いと言う方がいっぱいいますから、頭痛に気圧変動が関わっていることは明らかだと思います」と話すのは、脳神経内科医の霜田里絵先生。

特に、気圧の変動が大きい春先と、低気圧に湿気、長雨が続く梅雨、そして台風がやってくる秋は要注意。気圧が低下すると、交感神経が活性化されてアドレナリンの分泌を促すため、痛みなどの刺激をより感じる状態に。また、血管の拡張やむくみによって神経を圧迫したり、血管から炎症性物質が出たりする可能性があるのです。

片頭痛が起こるメカニズムは…不明!?

霜田先生によると、片頭痛と気象との関連には、さまざまな説があるようです。

「片頭痛自体、気圧の変動による気象病ではないかという説もありますね。ほかにも、ヒスタミンみたいな物質が出て炎症が起きているのではないか、急な変化によるストレスによってストレス性物質が出てるのではないか、自律神経がバランスを取りにくくなっているのではないかという説もあります。もしかしたら、その全部かもしれないですし、本当の解明はまだこれからなのです」(霜田先生)

実際、曇りや雨が多かった今年の9〜10月は、多くの片頭痛患者が症状を訴えたようです。

「ところが、10月に大型の台風19号が近づいてきたときは、ニュースなどで散々『来るぞ、来るぞ!』と報じられ緊張していたせいか、思ったほど頭痛が起きた方は少なかったようです。それよりも日頃の地味な気圧の変動の方がキツそうなので、やはりリラックスとも関係があるんだなと思いました」

生理前の片頭痛には予防薬がおすすめ

片頭痛は生理周期にも影響を受けます。片頭痛が圧倒的に多いのは生理前。ただし、生理中、生理後、排卵期など、ホルモンの動きがあるときも起こる場合があります。

「生理の度に会社を休むほどひどい頭痛が起こるような方で、生理がある程度きちっとくる方には、生理の予定の10日ぐらい前から予防薬を飲んでもらうという治療もしています」と霜田先生。

生理のときしか片頭痛が起こらない人にとっては、その期間だけ飲めばいいので、毎日薬を飲むよりも負担は少なくなります。

「ただし、薬の種類や量、飲むタイミングは人それぞれ。『今回は何回起こりましたか?』『今回は仕事休みましたか?』など、毎回結果を聞きながら、トライアンドエラーで治療をしていきます」(霜田先生)

 

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脳神経内科医
霜田里絵先生
銀座内科・神経内科クリニック院長。医学博士。日本神経学会専門医。日本内科学会認定医。順天堂大学医学部卒業後、順天堂大学病院、都立神経病院、都立松沢病院勤務を経て、2005年に銀座内科・神経内科クリニック開院。著書に、『「美人脳」のつくりかた』(マガジンハウス社)、『40代から上り調子になる人の77の習慣』(文藝春秋社)、『脳活』(東京堂出版)など。■銀座内科・神経内科クリニック

文/清瀧流美 撮影/黒石あみ(小学館)

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