健康・ヘルスケア
2019.5.16

子宮頸がんは予防できるがん! 定期的な検診とワクチン接種でしっかり対策を!

子宮頸がんは予防できるがんって知っていますか? なんと、定期的な検診とワクチン接種で99%も予防可能なんです! 詳しいお話をよしの女性診療所院長の吉野一枝先生に伺いました。

検診受診率は、先進国で最低の割合です

124btktuika1020
子宮頸がんを予防、早期発見するために必要なことは?
「まずは検診です。子宮頸がん検診は、一般では“子宮がん検診”と呼ばれています。産婦人科医が子宮頸部から、小さなブラシなどで細胞をこすり取り、異常な細胞の有無を調べる“細胞診”という方法で行われています」と吉野先生。

自治体などで行われている20歳から年に1回の細胞診が科学的証拠(エビデンス)のある子宮がん検診として、国からも推奨されています。
「細胞診の検査は、約1~2分で終了し、リラックスして力を抜けば、痛みはほとんどありません。検査後、ほんの少量出血することがあるくらいです。この細胞診による子宮頸がん検診は、異形成(前がん病変)といって、がんになる前の病変も発見することができます」(吉野先生)

子宮頸がん検診は、がんになる前に発見できます。そう考えると予防ともいえます。20歳から定期的に子宮頸がん検診を行うことが重要。けれども、日本女性の検診受診率は低く、先進国で最低の割合です。子宮頸がんで亡くなる人が減っていないのは、検診受診率が低いことにもよるのです。

子宮頸がん検診は20歳から2年に1回の細胞診です

子宮頸がん検診では、がんになる前の前がん状態(異形成)で発見できる。前がん状態(異形成)で発見できれば、子宮頸部の病変だけを取る簡単な手術で治すことが可能。子宮を残し、妊娠出産の可能性も残せる。発がん性のHPVに感染してからがんになるまでには約10年かかる。検診を定期的に受けていれば前がん状態でわかるので、進行した子宮頸がんになってから発見されることはまず考えられない。しかし、日本女性の検診受診率が低いため、がんが進行してから見つかるケースが減っていないのだ。自治体などで行われている子宮がん検診は、無料、あるいは安価なのでぜひ受けてほしい。

性経験のない人向けの細胞診のブラシ

p7ph3-img_7735
細胞診では、内診台に座り、子宮の頸部を小さなブラシでこすって細胞を取る。性交渉がなくても不明な経路で感染することがまれにある。緊張せずに力を抜けば子宮の入り口なので痛みはほとんどない。

 

性経験がある人向けの通常の細胞診のブラシ

p7ph4-img_7734
性経験があれば、このくらいのブラシでも痛みはほぼない。痛いとすれば、腟を広げるときに使うクスコ(腟鏡)の大きいサイズを使っている可能性が。小さいサイズを使ってくれるクリニックなら、痛みはないはず。

 

海外では「HPV―DNA」検査が主流に

p7ph5-img_7732
海外では、頸がん検診はこのHPV感染の有無やハイリスクのHPVかどうかがわかるブラシによる検査が主流に。米国ではこの検査で異常なしなら次の検診は3年後でOK。日本で行う場合は自費になるため高額に。

頸がん検診のときに経腟超音波も行おう

p7ph2-img_7743
経腟超音波検査は、子宮や卵巣の様子を詳しくチェックできる。子宮内膜症、子宮筋腫の小さな病変もわかり、子宮体がんや卵巣がんのスクリーニング検査としても有効。頸がん検診に行ったら、ぜひ併せて行いたい。

 

お話を伺ったのは…
p6ph1-%e5%90%89%e9%87%8e%e4%b8%80%e6%9e%9d%e3%80%80%e3%83%95%e3%82%9a%e3%83%ad%e3%83%95%e3%82%a3%e3%83%bc%e3%83%ab%e5%86%99%e7%9c%9f
よしの女性診療所院長 吉野一枝先生
産婦人科医。帝京大学医学部卒業。 東京大学医学部附属病院産婦人科で研修医、東京大学医学部産科婦人科学教室に入局。母子愛育会愛育病院、長野赤十字病院、藤枝市立総合病院などの産婦人科を経て’03年より現職。臨床心理士資格取得。日本産科婦人科学会認定医。

 

『美的』1月号掲載
撮影/田中麻衣(本誌) イラスト/きくちりえ(Softdesign) 編成/増田美加(女性医療ジャーナリスト)

この記事をシェアする

facebook Pinterest twitter google+ Pocket

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事