健康・ヘルスケア
2019.3.6

便秘解消の方法|ダイエットで便秘がちに…どうしたらいい?【女医に訊く#52】

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ダイエット中、なぜか便秘になってしまう…という女性は多いです。なぜでしょうか。ダイエット中の便秘を防ぐには、どうしたらいいのでしょうか? 消化器内科医の古川真依子先生に教えていただきました。

炭水化物抜きダイエットは便秘の要因に

「便秘を防ぐのに大事なのは、“便をつくって出す”ということ。ダイエットで炭水化物を抜き過ぎると、いい便が出にくくなります。炭水化物は夜だけ抜くなどして、栄養はバランスよく、きっちり摂りましょう」と話すのは、消化器内科医の古川真依子先生。

大腸は液体状で送られてきた老廃物から水分を吸収し、いらないものを便にして出す臓器。大腸の機能低下により便秘になると、食べたものが体に溜まって、皮下脂肪や内臓脂肪にもつながります。

「糖質制限を意識しすぎて炭水化物を摂らないということは、体のエネルギーとなり便となる源を避けるということ。きっちりと食べて出すという習慣ができないので、便秘につながると思います」(古川先生)

ダイエット中は炭水化物の量と質を意識

 炭水化物は摂る量と質を意識して。カロリーと塩分と脂肪分が高くなる小麦粉よりは、お米の方がベター。雑穀米や玄米は食物繊維が多くて、カロリーが白米よりちょっと少ないのでおすすめです。

 「そのほかに、たんぱく質も大事です。脂質や加工肉は大腸に負担がかかりますから、油の少ない豆類や魚の方がいいですね。お肉でも油の少ないものを選んで、焼き肉でしたらハラミやタンなどもいいでしょう」(古川先生)

1日2リットルの水分摂取で便をやわらかく!

 「排便は朝が理想的。朝、起きがけに水分を摂って、便が出そうだなというときに、もう一杯水を飲んでみるといいでしょう」と古川先生。

 ダイエット中は水分も控えるという方がいますが、それでは便が硬くなって出てきません。水分は1日2リットルくらい摂るように心がけましょう。

2種類の食物繊維をバランスよく摂る

いい便を出すために欠かせないのが食物繊維。食物繊維は便の体積を増やす材料となると同時に、大腸内の腸内細菌に利用され、便秘予防や腸の働きを正常にしてくれます。

 「食物繊維には水溶性と不溶性があり、この2種類の食物繊維をバランスよく摂らないと、逆に便秘につながることもあるので注意が必要です」(古川先生)

 不溶性食物繊維はお腹の中で水分を吸って大きく膨らむのが特徴。腸を刺激して便通を改善します。一方、水溶性食物繊維はお腹の中で水に溶けて、便をやわらかくします。また、食べたものを包み込むことで、脂質や糖質の吸収を緩やかにするため、肥満予防にもなります。

 たとえば、玄米や野菜サラダをたくさん食べることは健康的なようですが、それらには不溶性食物繊維が豊富に含まれているため、腸の機能が低下している状態でたくさん摂りすぎると、便が固くなって詰まってしまいます。便をスムーズに出すためには、水溶性食物繊維もバランスよく摂りましょう。

 【不溶性食物繊維を多く含む食材】

大豆・キャベツ・かぶ・春菊・玄米

 【水溶性食物繊維を多く含む食材】

里芋・大麦・ひじき・わかめ・エシャロット

 【ふたつの食物繊維を多く含む食材】

ごぼう・プルーン・キウイ・じゃがいも・納豆

食物繊維&発酵食品で腸内の善玉菌を増やして

 大腸の中にはさまざまな細菌がすみついており、腸の運動を妨げる「悪玉菌」と腸の免疫システムを活性化する「善玉菌」、そしてどちらにも属さない菌に分けられます。腸内環境を整えて、いい便を出すには、「善玉菌」を優位にしておくことが大切です。

 「食物繊維のほか、ヨーグルトやキムチ、納豆などの発酵食品も、善玉菌の活躍をサポートしてくれます」(古川先生)

 便に老廃物が溜まると、肌荒れの原因にも。加齢や食生活、生活環境などにより、それまで善玉菌優位だった人でも悪玉菌に傾くようになるため注意が必要です。善玉菌を増やして便秘を防ぎ、理想の体型をめざしましょう。

 

消化器内科医
古川真依子先生
2003年東京女子医科大学卒業。東京女子医科大学病院附属青山病院消化器内科医療錬士として関連病院等に出向、2008年に帰局後助教として勤務。2013年より東京ミッドタウンクリニック勤務。女性ならではの食事や胃のトラブル、腸内環境の悩みに応えている。 ■東京ミッドタウンクリニック

文/清瀧流美 撮影/黒石あみ

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