細いのに…「やせ太り女子」急増中!肥満専門医オススメやせ食材で解消
“隠れ肥満”や“やせ太り”というワードを聞いたことがありますか? 出ている手足は細く、いわゆる“やせ体質”。しかし、体の中に注目してみると体脂肪がたっぷり……という若い女性が、近年増えてきているそう。なんとモデルの中にもやせ太りの方がいるんだとか。
体脂肪が多い“やせ太り”は、将来的に糖尿病や脂肪過多による不調を引き起こすことも。
そこで今回は、美容ライターとして活動する筆者が、肥満外来を設ける『渋谷DSクリニック』の林博之院長に、気になる“やせ太り”についてお話を伺いました。やせ太りに効く“あの身近な食材”にも注目ですよ。
「やせ太り」が増えている背景を教えてください!
聞いたことがあるようで詳しくはわからない“やせ太り”。近年増加している原因は一体?
「先生…やせ太りってなんですか?」
「20代女性の約4人に1人がBMI18.5で見た目はやせています。しかし、体脂肪や脂肪のつき方をみると、体脂肪率が高かったり、皮下脂肪が意外とついていたりするんです。中には、血液検査などで脂質異常症がみられたり、中性脂肪が多かったりする方もいるんですよ。
若い女性を中心に、特に太っていないのに“やせたい”という願望が強い方は多いですよね。ダイエットを意識してエネルギー摂取量を少なくする一方で、食事内容が脂質に偏る傾向があります」(林先生・以下「」内同)
私も心当たりが……。運動はしたくないけど体重は落としたくて、つい食事を減らしてしまうんですよね。それがやせ太りにつながるようです。
極端なダイエットには…隠れたデメリットがたくさん!
「糖質制限やファスティングなど、極端な食事制限で“やせてはリバウンド”を繰り返している方は、筋肉量が低下しているため、体脂肪の増加が目立ちます。さらに夜遅い食事、お菓子を食事の代わりに食べるなど、食事の質が悪い方が多いです。
上記のようなダイエットや食生活を送っている方は、基礎代謝が下がり、身体は冷え、便秘を引き起こし、ダイエット効果が出にくくなります。見た目はやせているのに、体の内側は太っている方が増えているのです」
極端なダイエットは、体重が一時的に落ちたとしても、こんなにたくさんのデメリットが潜んでいるんですね……。
ここまで読んで、心当たりのある方に朗報です! 林先生にやせ太りにいい食べ物を伺いました。
「やせ太り」に効果的な食べ物はこれだ!
林先生が推奨するやせ太りにいい食材とは、ずばり“舞茸”。成分や効果についても詳しく伺いました。
(1)舞茸の成分はここがすごい!
「舞茸のみに含まれる“マイタケβ-グルカン”という成分は、中性脂肪、血中の悪玉コレステロールの分解を促す効果があるため、血液をキレイにし、代謝を高める効果が期待できます。また、キノコ類がもつ“キノコキトサン”という成分が脂肪の吸収を抑制します」
舞茸だけに含まれる成分があるなんて筆者もびっくり! 脂っぽい食事のときに一緒に食べると、脂肪の吸収が抑えられるんだそうです。代謝を高め、脂肪を溜め込まないやせ体質を目指したいですね。
(2)便秘にも◎!
「舞茸にはデトックス効果のある“不溶性食物繊維”と、糖質の吸収を緩やかにする効果のある“水溶性食物繊維”の両方が含まれています。そのため、効果的に腸内環境を整え、便秘予防&解消効果がありますよ」
カロリーも100gで約16kcalと低いのに、噛み応えがあり、満腹中枢を刺激してくれるそう。腹持ちもいいため、間食が減るんですって。
(3)先生おすすめの舞茸の食べ方は?
最後におすすめの調理方法を伺いました。
「味噌汁や具だくさんスープにプラスするのがおすすめ。これからの季節は空調などで特に体が冷えやすいので、汁物にプラスすることで冷えを改善&代謝効率を高めることができます。
また、温野菜にプラスするのもよいですね。体を温めるだけでなく、温野菜と一緒に摂ることで栄養素を摂取しやすくなります。
他にも、舞茸の卵とじやグリル、炊き込みご飯などもおすすめですよ」
手に入りやすく、美味しい上に安い舞茸。積極的に摂取していきたいですね。
「体重は減っているのに……実は体脂肪率が気になる!」。こういった悩みがあるなら、舞茸を食事にうまく取り入れ、将来の健康のためにも“脱!やせ太り”を目指しましょう。
【取材協力】
林 博之・・・東京慈恵会医科大学卒業後、東京厚生年金病院形成外科医長などを経て、平成17年ダイエット専門院『渋谷DSクリニック』を開設。渋谷院院長就任。医学的根拠に基づいた正しいダイエットを提唱している。
初出:美レンジャー ライター:鈴木たかこ
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。