食・レシピ
2023.7.24

つくねでダイエット?効果やカロリー、栄養素を解説

つくねはタンパク質を豊富に含んだ料理で、ダイエット中におすすめです。特におでんのつくねはカロリーも糖質も抑えることができ、ダイエット中にも安心して食べられます。今回は市販品のつくねの栄養素も紹介しながら、つくねに含まれる栄養素について管理栄養士が解説します。おすすめの食べ方などをチェックして、ダイエット中でもおいしくつくねを楽しみましょう。

おでんの定番「つくね」のカロリーや糖質量

つくねは鶏ひき肉を使って作る肉料理の中でもおでんや焼き鳥の定番の一つです。加える材料や味つけによってカロリーや糖質量が変わります。以下の表に一般的なつくねとコンビニで販売されているつくねの栄養成分をまとめました。

成分名 つくね(100gあたり) ファミリーマート つくね串(1本あたり) セブンイレブン つくね串(1本あたり) セブンイレブン 鶏つくね(1パック130gあたり)
エネルギー(kcal) 235 226 66 221
糖質(g) 7.4 データなし 0.5 6.9
タンパク質(g) 15.2 14.5 7.0 19.6
脂質(g) 15.2 11.2 4.0 12.6
炭水化物(g) 9.3 16.8 0.7 7.9
食物繊維(g) (1.9) データなし 0.2 1.0
食塩相当量(g) 1.8 1.6 0.8 1.7

それぞれ重さが違うため単純な比較はできませんが、おでんの具材であるセブンイレブンつくね串は糖質量がかなり少ないことがわかります。同じつくね串でもファミリーマートのものはタンパク質量が倍のため、単純に重さが倍あるとしても、カロリーも脂質も多くなっています。食物繊維量が表記されていなかったため、正確な糖質量はわかりませんが、主な原材料に野菜が含まれていないことから、食物繊維量は少ないと想定でき、糖質量(炭水化物ー食物繊維)も多めだと言えるでしょう。

このように同じつくねであっても材料や調理方法でカロリーや糖質は変わるため、ダイエット中は上手に選ぶのがポイントです。
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ファミリーマート「鶏つくね串」
セブンイレブン「おでん なんこつ入り鶏つくね串
セブンイレブン「7プレミアム ジューシー鶏つくね」

つくねの材料「鶏肉」の栄養素や健康効果

つくねの主原料である鶏肉にはビタミンA、タンパク質、ビタミンB6が含まれます。少量のみのものもありますが、それぞれ重要な役割を持つ栄養素です。

ビタミンAは皮膚や粘膜を健康にし、タンパク質は筋肉や肌、髪など組織の材料となり、ビタミンB6はタンパク質の代謝に関わります。つくねを食べることで補えるこれらの栄養素が具体的にどのような効果を持つのか見てみましょう。

ビタミンAによる皮膚を健康に保つ効果

ビタミンAは脂溶性のビタミンの一種です。目や皮膚、粘膜の健康を保つ働きを持ちます。ビタミンAが不足すると起こるのが暗いところで目が見えづらくなる症状です。同時に肌もかさつきやすくなり、粘膜も荒れるため、菌やウイルスが体に入りやすくなり、免疫力が低下します。ほかにも成長期の子供の場合は成長障害も起こるため、不足しないように注意が必要です。

また、抗酸化作用を持つビタミンとしても知られ、肌の老化を防ぎ、美肌を保つのに効果的と言われています。油と一緒に摂取すると吸収が良くなるため、良質な油を一緒に摂取するのがおすすめです。

ただし、ビタミンAは摂りすぎた場合に過剰症が出る栄養素でもあります。つくね串に含まれているのは少量のため、気にしなくても問題ありませんが、レバーやサプリメントで摂取した場合には1日の上限を超えてしまうこともあるため、注意しましょう。

タンパク質の美肌効果

タンパク質は臓器や筋肉、ホルモンなど体の中のさまざまな材料となるため不足しないよう注意が必要です。

特にダイエット中は無理な食事制限で必要なタンパク質が十分に摂取できていない場合が多いため、特に意識して取り入れるようにしましょう。タンパク質が不足すると筋肉量が落ちてしまいます。筋肉量が減ることでダイエットの効率は悪くなるため、注意が必要です。

また、肌や髪、爪も全てタンパク質から作られています。タンパク質が不足するとそれらの生まれ変わりがうまく行われなくなるため、美容の面から見てもタンパク質はとても重要です。美肌や美髪を保ちながら健康的に痩せるためにも、タンパク質はしっかり摂るようにしましょう。

ビタミンB6によるPMS緩和効果

ビタミンB6はタンパク質の代謝に関わるビタミンです。代謝とは取り入れた成分を分解して新しく作り替えることを指します。食事から摂取したタンパク質はビタミンB6の助けによって肌や髪、爪などさまざまな組織に作りかえられるため、それらの新陳代謝をスムーズに進めるために重要な栄養素です。

ビタミンB6は腸内細菌によっても作られており、一般的な食事をしている分にはあまり不足しません。しかし、抗生物質を飲んで腸内細菌が減っていたり、ピルを服用していたりすると不足することがあります。

ほかにも神経伝達物質を作るのを促し、気分を落ち着かせる働きや、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの代謝に関わってホルモンバランスを整える効果もあると言われています。これにより、女性ホルモンの入れ替わりがうまくいかないことが原因となって起こる月経前症候群(PMS)の改善にも効果的です。

ダイエット中におすすめのつくねの食べ方

ダイエット中につくねを食べる場合はおでんの具材として食べるか、他の食材でかさ増しして手作りするのがおすすめです。

おでんの具材の場合は糖質やエネルギーを抑えることができます。かさ増しして作る場合は低カロリー、低糖質な食材を選ぶことによって、食感の変化が生まれ、満足感が得られやすいです。

ここではダイエット中でもおいしく食べるための具体的な食べ方をご紹介します。

おでんの具材として楽しむ

つくねはおでんの具材として取り入れるとダイエットに効果的です。おでんそのものも低カロリーでボリュームもあり、ダイエットにおすすめのメニューですが、中でもつくねは低糖質でタンパク質も豊富なため、ダイエット向きな具材です。

つくねを焼き鳥や照り焼きなどの甘辛いたれで食べることも多いかもしれませんが、それらのタレは糖質を多く含んでいるため、ダイエット中にはあまりおすすめできません。

それよりもおでんとしてうまみのきいた出汁と一緒に食物繊維を多く含むこんにゃく、白滝、大根などの低カロリー食材や、卵や厚揚げなどの良質なタンパク質を摂れる食材と一緒に食べることで、カロリーや糖質を抑えつつ、満足感を得られる食事できます。

豆腐や野菜を加えてかさ増しする

つくねを手作りする場合には豆腐や野菜を混ぜ込むことでかさ増しするとダイエットに効果的です。豆腐を混ぜると鶏ひき肉だけで作った場合よりもふわっとした食感に仕上がります。豆腐は鶏ひき肉に比べて脂質が少なく、タンパク質を含むため、カロリーを減らすのにも効果的です。

ゴボウやきのこ類などの食感のある野菜などもよく合います。それらの食材には食物繊維がたっぷり含まれているため、腸内環境が改善されて便秘解消にも効果的です。食感を楽しみながら噛む回数が増えるため、満腹中枢も刺激されて食べすぎを防ぐ効果も期待できます。

また、一緒に糖質を摂った場合にはつくねに食物繊維を含む食材を混ぜておいたほうが、血糖値の上昇を緩やかにできるため、ダイエット中にはおすすめです。

つくねを上手にダイエットに取り入れよう

つくねは工夫して取り入れることでダイエット中の女性の強い味方になる食材です。市販品や外食で食べる場合はタレの味つけをさけ、おでんや塩味を選ぶようにしましょう。

手作りの場合は鶏肉だけで作るのではなく、かさ増しできる豆腐や野菜を加えてアレンジし、お気に入りのつくねを作るのもおすすめです。良質なタンパク質源であるつくねを上手に取り入れて、ダイエットでもおいしく食事を楽しみましょう。

管理栄養士

川島 尚子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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