食・レシピ
2023.7.10

コンソメスープの健康効果│栄養やカロリー、ダイエットにおすすめの作り方

あっさりしていながら野菜や肉などの奥深い味わいが楽しめる、コンソメスープ。市販の固形・顆粒だしを使えば、家庭で簡単に作れる料理です。この記事ではダイエットを行っている方へ、コンソメスープの栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。

コンソメスープのカロリーと糖質量

コンソメスープに含まれるエネルギーと糖質は、以下のとおりです。

コンソメスープ1杯(155g)
エネルギー:12kcal
糖質:2.1g
※顆粒コンソメ5gを150mlの湯に溶かして作るものとする

コンソメスープは元来、フランス料理のひとつです。肉や魚、野菜などを煮込んでだしをとり、味付けして作ります。本場のコンソメスープは、アクや脂肪分を丁寧に取り除いて作るため、美しく透き通った仕上がりになるのが特徴です。

糖質が豊富なとうもろこしと、脂質を含む乳製品から作られるコーンスープ、トマトなどの野菜由来の糖質が含まれるミネストローネといったスープは、エネルギーが高くなる傾向があります。一方、コンソメスープは基本的に具材を加えず、余分な脂肪を取り除いて作るため、エネルギーは低めです。

コンソメスープの代表的な栄養素

コンソメスープに具材を加える場合、にんじんやベーコンなどが定番です。よく使われる具材のひとつであるキャベツには、ビタミンKが豊富に含まれています。コンソメスープの味付けには塩が使われるため、スープから摂取する塩分が気になる人もいるでしょう。

ここからは、コンソメスープに含まれる栄養素、ビタミンKと塩分について詳しく見ていきます。

丈夫な骨づくりに役立つビタミンK

ビタミンKは血液の凝固に働くほか、骨の形成をサポートする栄養素でもあります。

カルシウムは、丈夫な骨を作るために不可欠なミネラルです。骨には、カルシウムが骨に取り込まれるのを助ける「オステオカルシン」というたんぱく質が存在します。そのオステオカルシンを活性化させて、骨がスムーズに形成されるようサポートすることがビタミンKの役割です。

コラーゲンには、肌を健やかに保つ成分というイメージがありませんか。実は、コラーゲンは骨にも存在しており、骨のしなやかさに影響しています。骨のコラーゲン生成を促すことで骨質の改善にも関わるビタミンKは、骨の健康に欠かせない栄養素なのです。

塩分の取りすぎには要注意

塩分は、体の中ではミネラルの一種であるナトリウムとして、体内の水分量の調整に作用しています。ほかには筋肉の収縮や弛緩、神経伝達にも働く、体にとって重要な栄養素です。

しかし塩分を摂り過ぎると、塩分濃度を下げるために、体内に水分がたまりやすくなります。その結果、体がむくんでしまい、血液量の増加による高血圧のリスクも高まるでしょう。

エネルギーが低いからといってコンソメスープをたくさん飲んでいると、塩分を摂り過ぎてしまいます。コンソメスープは飲み過ぎないように注意してください。

ダイエットに効果的!コンソメスープ作りのポイント3つ

コンソメスープは具材次第で、栄養価や健康への作用が変わる食べ物です。ここからは、ダイエットに効果的なコンソメスープの作り方のポイントを解説します。

1.ベーコンではなく鶏むね肉を使う

コンソメスープには、ベーコンやウインナーを使うことが多々あります。このような加工肉には脂質や塩分が多く含まれるため、ダイエット中に飲むコンソメスープの具材にはあまりおすすめできません。

代わりに、低脂質高たんぱく質な食材の代表である鶏むね肉を使ってはいかがでしょうか。ベーコンやウインナーの代わりに鶏むね肉を使うと、摂取するエネルギーや塩分量をおさえられます。鶏むね肉は筋肉のもとになるたんぱく質が豊富であるため、筋肉を増やしてエネルギー消費量を高める効果も期待できるでしょう。

2.オイルフリーで調理する

コンソメスープを作るときに、具材を油で炒めていませんか。オリーブオイルは、小さじ1(4g)ほどの量に36kcalものエネルギーが含まれています。(出典:文部科学省|日本本食品標準成分表2020年版(八訂))油を使わなければ、このエネルギーをカットできるのです。

摂取エネルギーをおさえるために、油を使わずに炒める、スープで煮て火を通すなど調理方法を工夫してみましょう。焦げ付きにくい加工がされた鍋を使えば、油を使用しなくても具材を炒められます。スープで煮込んで火を通す場合は、煮詰まるとスープの味が濃くなるため、味付けに注意してください。

3.低カロリー低糖質、食物繊維豊富な材料を選ぶ

コンソメスープの具材には、エネルギーと糖質量が少ない食材や、食物繊維が豊富に含まれる食材を選びましょう。

エネルギーと糖質量が少ないおすすめ食材はキャベツやレタス、白菜、小松菜などの葉物野菜です。大根やかぶ、ブロッコリーもエネルギーや糖質が少なく、ダイエット中に飲むコンソメスープの具材によいでしょう。

食物繊維が豊富な食材には、しめじやしいたけ、マッシュルームといったきのこ類をおすすめします。きのこの食物繊維には排便を促す作用があるため、便秘がちの人には特に食べてもらいたい食材です。

食物繊維には、食後の血糖値の上昇スピードを緩やかにする作用もあります。血糖値が急上昇すると、余分な糖質が脂肪に変わって体に蓄えられやすくなるため、肥満のリスクが高まるでしょう。野菜やきのこなどから食物繊維をしっかり摂って、血糖値の急上昇を防いでください。

上記のような具材をたっぷり加えたコンソメスープを飲むと、お腹が満たされやすくなるため、主食やメイン料理の食べ過ぎを防ぐ効果も期待できます。

野菜たっぷりコンソメスープで健康的にダイエット

コンソメスープは肉や野菜のうまみが凝縮された料理であり、それ自体はエネルギーがあまり高くありません。しかし加える具材や調理法によって、エネルギーや脂質、糖質が多くなってしまいます。

コンソメスープを手作りする場合は、鶏むね肉や野菜、きのこといったエネルギーや糖質、脂質が少ない食材を選びましょう。炒め油の使用を控えれば、さらにエネルギーや脂質をカットできます。コンソメスープは工夫次第で、ダイエットの味方になる料理です。上手に活用して、スムーズにダイエットを進めましょう。

管理栄養士

いしもとめぐみ

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

この記事をシェアする

facebook Pinterest twitter

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事