プリンの「栄養」と「糖質」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方
子供から大人まで人気が高いスイーツ、プリン。なめらかな口当たりや、卵とミルクのやさしい甘みが楽しめる食べ物です。この記事ではダイエットや糖質制限などを行っている方へ、プリンの糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。
プリンの「糖質」と「カロリー」
プリン80gのエネルギーおよび糖質
プリン(カスタードプリン)
エネルギー:93kcal
糖質:11.2g
※市販のプリン1個は約80gであるため、上記ではこの数値を基準に算出
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
ほかの食べ物80gとの比較
食べ物の種類 | エネルギー(kcal) | 糖質(g) |
---|---|---|
水ようかん | 134 | 30.2 |
ババロア | 163 | 15.9 |
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
プリンはほかのデザート類に比べると、エネルギーと糖質がやや低めであることがわかります。
プリンに多く含まれる「栄養素」
プリン80gに含まれる主な栄養素は、以下のとおりです。
たんぱく質:4.6g
脂質:4.4g
カルシウム:65mg
ビタミンB2:0.16mg
ビタミンB12:0.4μg
パントテン酸:0.55mg
ビオチン:6.7μg
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
主に卵と牛乳から作られるプリンは、ふたつの素材が含む栄養素を合わせ持った食べものです。
たんぱく質
肌や髪の毛、体の組織などを構成し、体の機能を調整するホルモンや酵素の材料にもなる栄養素です。プリンの原料である卵と牛乳は、どちらもたんぱく質を豊富に含んでいます。たんぱく質の量とバランスを評価したアミノ酸スコアはともに満点を示しており、卵と牛乳は良質なたんぱく質源であるといえるでしょう。
ビタミンB2
糖質・脂質・たんぱく質の三大栄養素を、エネルギーへ変える働きをサポートするビタミンです。特に、脂質を燃焼させるときに多く消費されます。たんぱく質の合成にも関わるため、健やかな肌や髪の維持にも役立つ栄養素です。
ビタミンB12
ビタミンB12は、赤血球中のヘモグロビンの合成に関わる栄養素です。ヘモグロビンは体中へ酸素を運ぶ役割を担っており、ビタミンB12が不足すると貧血になるおそれがあります。ビタミンB12は肉や魚、卵、乳製品などの動物性食品に多く含まれるビタミンです。ダイエット中でも動物性食品を適度に取り入れ、ビタミンB12が不足することのないようにしてください。
ダイエットに効果的な「摂取方法」
摂取量
プリンは比較的エネルギーと糖質が少ない食べ物ですが、口当たりがよく甘みがあるため、食べ過ぎてしまいがちです。食事バランスガイドには、菓子や嗜好飲料を摂取する場合、1日200kcal程度が目安とされています。(出典:農林水産省|食事バランスガイド)1個80gのプリンであれば1日2個まで食べてよいことになりますが、ダイエット中であれば1個程度にとどめておくのがよいでしょう。
摂取に適した時間帯
おやつは午後3時に食べるイメージがありますが、この時間帯はダイエットの観点からも理にかなっています。体の中で脂肪の合成を促進する物質が、1日の中で少なくなる時間帯が午後2〜3時なのです。この時間帯にプリンを食べると、体脂肪になりにくいと考えられます。
プリンを食べる際の組み合わせ
プリンと組み合わせて摂取したい食品は、豆乳です。豆乳に含まれるビタミンB1の作用により、糖質がエネルギーへ変換される働きがスムーズになるでしょう。また豆乳の成分であるレシチンには脂質の燃焼を助ける作用が、サポニンには余分な脂肪が体に蓄積されるのを防ぐ作用があります。プリンと豆乳を一緒に摂取すると、プリンに含まれる糖質や脂質が効率よく燃焼され、肥満を防ぐ効果が期待できるのです。
「美容」への作用・メリット
プリンに含まれるたんぱく質は、肌や髪のもとになる栄養素です。またビタミンB2は健やかな肌や髪を育む栄養素であるため、肌や髪のトラブルを防ぐ効果が期待できます。肌の弾力のもとになるコラーゲンを作るには、ビタミンCの作用が必要不可欠です。プリンに多く含まれるパントテン酸は、ビタミンCの働きを助けて、肌のハリの維持に役立つでしょう。
このように、プリンには健康的な肌や髪を作る栄養素が含まれています。しかし基本的には菓子類に含まれるため、適量の摂取にとどめて食べ過ぎることのないようにしてください。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
アパレル企業を退職し、栄養士資格を取得。病院栄養士、食品メーカー品質管理、保育園栄養士などを経験する。現在はフリーランス管理栄養士として食・健康に関する記事を執筆する傍ら、日本ワインに合うおつまみレシピを発信している。