コーンスープのダイエット効果│カロリーや栄養素を解説
とうもろこしの甘みを堪能できる、コーンスープ。お腹が満たされるだけではなく、やさしい色合いやなめらかな口当たりに心も癒される料理です。この記事ではダイエットを行っている方へ、コーンスープの栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。
コーンスープのカロリーや糖質量は?
コーンスープ1杯(165g)に含まれるエネルギーと糖質は、以下のとおりです。
コーンスープ (ストレートタイプ) |
コーンスープ (粉末タイプ) |
|
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エネルギー(kcal) | 102 | 64 |
糖質(g) | 13.0 | 10.1 |
※粉末タイプは15gのコーンスープ粉末を150mlの湯に溶かして作るものとする
コーンスープの主原料であるとうもろこしは、糖質が多い野菜です。さらに牛乳や生クリームなどの乳製品を加えて作ることが多いコーンクリームは、乳由来の脂肪分がたっぷり含まれています。
ミネストローネやオニオンスープといった、ほかの食品と比較してみましょう。
ミネストローネは、トマトをはじめとしたさまざまな野菜を加えて作られます。オニオンスープの具材は、玉ねぎのみであることがほとんどです。これらのスープは油を使って具材を炒めますが、コーンスープほど脂質は多くありません。とうもろこしの糖質はトマトや玉ねぎよりもかなり多く、したがってミネストローネとオニオンスープよりも、コーンスープのエネルギーと糖質は高くなります。
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
コーンスープがダイエットに効果的な4つの理由
コーンスープは糖質や脂質が多い食品ですが、上手に取り入れるとダイエットの役に立つかもしれません。ここからは、コーンスープに期待できる4つのダイエット効果について解説します。
1.便秘に効果的な食物繊維が含まれている
とうもろこしに含まれている食物繊維は、腸内で水分を吸収して膨らみ、腸を刺激して排便を促します。腸内細菌のえさになることも食物繊維の役割です。善玉菌が増えて腸内細菌のバランスが整うと、便秘の解消効果が期待できます。
便秘がちの人は便通のリズムが整うことで、ぽっこりしたお腹がすっきりするため、ダイエット効果が得られるでしょう。
2.骨作りに役立つカルシウムが含まれている
コーンスープのコクのもとになる牛乳や生クリームには、カルシウムが豊富に含まれています。カルシウムは骨や歯のもとになるほか、血液の凝固促進や筋肉の収縮、神経の興奮抑制などに働く栄養素です。
ダイエット中は食事内容が偏ったり、食事量が減ったりしやすくなります。すると体に必要な栄養素が不足して、体調を崩してしまうかもしれません。カルシウムは、ダイエットによって摂取量が不足しがちな栄養素のひとつです。カルシウムが不足した生活が続くと、骨がもろくなる骨粗しょう症のリスクが高まります。
ダイエット中でも、コーンスープなどの乳製品を使った食品を取り入れて、カルシウムの摂取を心掛けましょう。
3.塩分の排出を促すカリウムが含まれている
コーンスープの原料であるとうもろこしには、カリウムが含まれています。カリウムは、体内の余分な塩分を体の外に出す作用がある栄養素です。
体内の塩分が多くなると、塩分濃度を下げるために水分がたまり、体がむくみやすくなってしまいます。カリウムを適度に摂ってむくみを防ぐと、ボディラインがすっきりするでしょう。
4.温かく腹持ちが良い
コーンスープには、乳製品に由来する脂質が含まれています。脂質が多い食品は胃にとどまる時間が長く腹持ちがよいため、コーンスープを飲むと間食を防ぐ効果が得られるでしょう。
また朝食として温かなコーンスープを飲むと、内臓から体が温まり、体温が上がりやすくなります。朝は、1日の中でもっとも体温が低い時間帯です。コーンスープを飲んで体温を上げると基礎代謝がアップし、エネルギーの燃焼効率を高める効果が期待できます。
ダイエット中にコーンスープを飲むときのポイント
コーンスープにはダイエット効果があるとはいっても、エネルギーや脂質、糖質の量が気になります。ダイエット効果が十分に発揮されるように、コーンスープは摂り方を工夫しましょう。
コーンスープを手作りするのならば、牛乳や生クリームの代わりに、無調製豆乳や低脂肪乳を使ってはいかがでしょうか。100gあたりで比較すると、牛乳のエネルギーは61kcal、脂質は3.8gです。対して無調製豆乳はエネルギー44kcal、脂質2.0g、低脂肪乳はエネルギー42kcal、脂質1.0gであり、無調製豆乳や低脂肪乳を使うとエネルギーと脂質をおさえられることがわかります。(出典:文部科学省|日本本食品標準成分表2020年版(八訂))
市販のコーンスープを飲むときは、一緒に食物繊維が豊富な野菜を食べましょう。食物繊維は糖質の吸収スピードを緩やかにするため、血糖値の急上昇をおさえて、体に脂肪がつくのを防ぐ効果が期待できます。
コーンスープは飲みすぎに気を付けながら楽しもう
とうもろこしの豊かな甘みを楽しめるコーンスープには、食物繊維やカルシウムなど、ダイエットに役立つ栄養素が含まれています。しかしエネルギーや脂質、糖質が多く含まれるため、ダイエット中の人は摂り方に気を付けてください。
コーンスープは腹持ちがよく甘みがあり、少量でもしっかり満足感が得られます。今回紹介したコーンスープの飲み方のポイントなどを参考にして、上手にダイエットへ取り入れてみてください。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
アパレル企業を退職し、栄養士資格を取得。病院栄養士、食品メーカー品質管理、保育園栄養士などを経験する。現在はフリーランス管理栄養士として食・健康に関する記事を執筆する傍ら、日本ワインに合うおつまみレシピを発信している。