すじこの「糖質」と「栄養」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方
やわらかな食感と濃厚な味わいが楽しめる、すじこ。いくらよりも未熟で粒が小さく、膜に包まれて粒同士がつながっていることが特徴の食材です。この記事ではダイエットや糖質制限などを行っている方へ、すじこの糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。
すじこの「糖質」と「カロリー」
すじこ(可食部)100gのエネルギーおよび糖質
すじこ(しろさけ/すじこ)
エネルギー:263kcal
糖質:0.9g
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
ほかの食べ物(可食部)100gとの比較
食べ物の種類 | エネルギー(kcal) | 糖質(g) |
---|---|---|
たらこ(生) | 131 | 0.4 |
かずのこ(生) | 139 | 0.2 |
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
すじこはほかの魚卵に比べると、エネルギーが高いことがわかります。魚卵は全般的に、糖質をほとんど含んでいません。
すじこに多く含まれる「栄養素」
すじこ100gに含まれる主な栄養素は、以下のとおりです。
たんぱく質:30.5g
脂質:17.4g
ビタミンA:670μg
ビタミンD:47.0μg
ビタミンE:11.0mg
ビタミンB1:0.42mg
ビタミンB2:0.61mg
ビタミンB12:54.0μg
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
すじこには種々のビタミンだけではなく、EPAやDHAといった成分も含まれています。すじこは塩漬けにされているため、塩分を過剰摂取しないように食べ過ぎに注意してください。
ビタミンA
肌や目、鼻、のどといった粘膜のうるおいを保ち、肌と粘膜の健康維持に作用する栄養素です。目の機能にも関わるため、ビタミンAが不足すると夜間の視力が低下するおそれがあります。
ビタミンD
カルシウムの吸収を促進したり、カルシウムが骨や歯に沈着するのを助けたりすることで、骨や歯の健康維持に作用する栄養素です。ビタミンDは、日光を浴びることで体の中でも合成されます。屋内で過ごすことが多い人は日光に当たる時間が短いため、食事からビタミンDを摂取するように意識しましょう。
EPA、DHA
どちらも魚に多く含まれる脂質の一種であり、血液中の中性脂肪を減らし、善玉コレステロールを増やす作用を持っています。EPAとDHAは同じ鮭の卵であるいくらにも含まれますが、100g当たりの量を比較すると、含有量が多いのはすじこです。
ダイエットに効果的な「摂取方法」
摂取量
塩分はあらゆる食品に含まれており、日常生活の中でつい摂り過ぎてしまいがちです。特にすじこ100gには4.8gもの食塩が含まれており、これはいくらの倍に当たります。(出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂))塩分の摂り過ぎは体のむくみや高血圧の原因となるため、すじこの摂取は1日20〜30g程度までにして、食べ過ぎないように気をつけてください。
摂取に適した時間帯
すじこに多く含まれるEPAとDHAは、朝に摂取すると健康効果を高められることがわかっています。EPAとDHAは血液中の中性脂肪を減少させる作用があるため、肥満を防ぐ効果が期待できる栄養素です。EPAとDHAの効果が最大限に発揮されるよう、すじこを効率的に摂取してください。
すじこを食べる際の組み合わせ
塩分が多く含まれるすじこは、カリウムが豊富な食材と組み合わせて摂取しましょう。塩分を排出して体内の塩分濃度を調整する作用があるカリウムには、体のむくみを防ぐ効果が期待できます。カリウムを多く含むのは、野菜や果物といった食材です。カリウムは水に溶けやすい性質があるため、サラダなど生で食べる料理や汁物を活用して、効率よく摂取しましょう。
「美容」への作用・メリット
すじこに含まれるビタミンDの骨を強くする作用は、健康だけではなく美容にも役立つでしょう。体の骨がもろくなると顔の骨も痩せてきて、顔の肌がたるんでしわが増え、肌のハリも失われてしまいます。骨の材料になるカルシウムだけを摂取していても、骨は効率よく作られません。ビタミンDを合わせて摂取して丈夫な骨を作り、若々しい肌を維持してください。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
アパレル企業を退職し、栄養士資格を取得。病院栄養士、食品メーカー品質管理、保育園栄養士などを経験する。現在はフリーランス管理栄養士として食・健康に関する記事を執筆する傍ら、日本ワインに合うおつまみレシピを発信している。