食・レシピ
2023.5.26

納豆の「栄養」と「糖質」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

納豆は独特の香りと粘りで好き嫌いが分かれる食品ではありますが、古くから食卓に並んできた日本を代表する食品の一つです。発酵食品としても知られ、さまざまな栄養素が含まれているため、体にいい食品として食事に取り入れている方も多いでしょう。

今回は納豆に含まれる栄養素に注目し、ダイエットや美容とどのような関係があるのか解説します。

納豆の「カロリー」と「糖質」

納豆や一般的によく食べられている他の大豆製品に含まれているカロリーと、糖質の量について紹介します。

納豆のカロリーと糖質(可食部100g)

糸引き納豆
エネルギー……190kcal
糖質……7.7g

挽きわり納豆
エネルギー……185kcal
糖質……6.4g

それぞれ1パックあたり50g

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ほかの大豆製品(可食部100g)との比較

大豆製品の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
糸引き納豆 190 7.7
挽きわり納豆 185 6.4
木綿豆腐 73 0.9
絹ごし豆腐 56 1.1
大豆(ゆで) 163 0.8
生揚げ 143 1.2
油揚げ 377 2.8

以上のように納豆は糸引き納豆、挽きわり納豆いずれもその他の大豆製品と比較すると、エネルギーは平均的で糖質は多いことがわかります。

ただし、大豆製品の中では多いだけでダイエット中であっても制限が必要なほど多い食品ではないため、積極的に取り入れるようにするとよいでしょう。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

納豆に含まれるそのほかの栄養素

カロリーや糖質以外で納豆に多く含まれる一般的な栄養素について紹介します。
可食部100gあたり

糸引き納豆 挽きわり納豆
たんぱく質(g) 16.5 16.6
脂質(g) 10.0 10.0
炭水化物(g) 12.1 10.5
カリウム(mg) 660 700
マグネシウム(mg) 100 88
リン(mg) 190 250
鉄(mg) 3.3 2.6
亜鉛(mg) 1.9 1.3
銅(mg) 0.61 0.43
ビタミンK(μg) 600 930
ビタミンB1(mg) 0.07 0.14
ビタミンB2(mg) 0.56 0.36
ビタミンB6(mg) 0.24 0.29
葉酸(μg) 120 110
パントテン酸(mg) 3.60 4.28
食塩相当量 0 0

納豆のみの値 タレなどの調味料は含まない。
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

納豆に多く含まれる「栄養素」

納豆に含まれる栄養素のうち、代表的な働きを持つ栄養素について解説します。

ナットウキナーゼ

ナットウキナーゼは納豆菌によって作り出される酵素のことで、たんぱく質を分解する酵素の一種です。主な働きとしては血栓を溶かしやすくし、血流をよくすることで心筋梗塞や脳梗塞の予防をすることがあげられます。

また、高血圧を予防する、コレステロールを下げる働きも持つため、生活習慣病の予防にも役立つ栄養素であり、予防や改善をしたい方は積極的に取り入れたい食品です。

イソフラボン

イソフラボンは大豆に含まれるポリフェノールの一種であり、女性ホルモンによく似た働きをすることでも知られる成分です。

女性は更年期になると女性ホルモンの量が減少し、それによって起こる更年期障害と呼ばれる症状が起こりますが、イソフラボンはそれらを改善し、乳がんの予防にもつながるとされています。

また、コレステロール値を下げ、動脈硬化の予防、骨粗しょう症の予防などにも効果的なため、女性だけでなく生活主観病を予防したい方におすすめの栄養素です。

ダイエットに効率的な「摂取方法」

ダイエット中に納豆を食べる場合におすすめする量や時間帯、食べ方について解説します。

1日に食べるのにおすすめの納豆の量

納豆は1日に、1~2パック食べるとよいでしょう。ダイエット中にカロリーや糖質を気にして食事量を減らしている人は、たんぱく質などの必要な栄養素が不足しがちです。

たんぱく質が不足すると女性では月経異常などが起こることもあるため、ダイエット中は納豆を食べることで良質なたんぱく質を補えます。

たんぱく質の1日の目標量は成人女性で50g程度とされ、毎日摂取し続けるのは大変なため、納豆からだけでなくほかの料理も組み合わせて補うのがおすすめです。

納豆を食べるのに適した時間帯

納豆は、夜食べるのがおすすめです。血栓は深夜から早朝にかけてできやすいため、その予防のためには夜の方が、納豆に含まれるナットウキナーゼが持つ血液をサラサラにする効果がより発揮されます。

ただし、納豆そのものは低糖質、低カロリーの食品でもあるため夜食べても問題ありませんが、一緒にごはんを食べるような場合は糖質が多くなりすぎないように注意しましょう。

納豆の栄養を効率良くとる方法

納豆に含まれるナットウキナーゼは熱に弱いため、加熱せずに食べるとより効果的に摂取できます。ほかにも同じく含まれているビタミンB1は、ねぎやにらに含まれる香り成分のアリシンと一緒に食べると吸収しやすくなるため、薬味をたっぷり使って食べるのもおすすめです。

また、鉄やビタミンB2は糸引き納豆の方が多く含まれますが、ビタミンKやビタミンB1は挽きわり納豆の方が多く含むため、とりたい栄養素に合わせて選ぶとよいでしょう。

「美容」への作用・メリット

美肌効果

年齢や生活習慣で女性ホルモンであるエストロゲンが減少すると、コラーゲンやヒアルロン酸を作る力が低下して肌の老化が進みます。納豆に含まれるイソフラボンはエストロゲンと同じような働きをするため、肌の老化を予防するのに役立つ栄養素です。

また、良質なたんぱく質を補給することで、肌や髪の材料を補えるため、美肌を作る上でも納豆を積極的に取り入れるのがおすすめです。

ダイエット効果

納豆をはじめとした大豆製品に含まれるサポニンは、腸で吸収した糖を脂肪として蓄積するのを防ぐ役割も持つ成分です。たんぱく質が不足して筋肉が落ちると基礎代謝も下がるため、良質なたんぱく質を摂取しながら脂肪蓄積を防ぐ納豆を食べることで、ダイエットが効率的に進められます。

管理栄養士

川島 尚子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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