食・レシピ
2023.5.27

おからの「栄養」と「糖質」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

大豆の栄養を豊富に含み、ヘルシーな印象の強いおから。どのように食事に取り入れると効果的でしょうか?この記事では、おからの糖質とカロリー、特徴的な栄養成分について解説します。ダイエットのために食べる場合の注意点や、美肌につながるポイントを把握し、日々の食生活に生かしてみてくださいね。

おからの「糖質」と「カロリー」

おから100gあたりのカロリーと糖質

エネルギー(カロリー):88kcal
糖質:3.2g

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ほかの大豆製品(可食部100g)との比較

おからに含まれるエネルギー(カロリー)と糖質の量を、ほかの大豆製品と比較しました。おからは木綿豆腐とほぼ同等のカロリーですが、糖質はやや多く含まれています。

種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
おから 88 3.2
木綿豆腐 73 0.9
絹ごし豆腐 56 1.1
豆乳 44 3.3
納豆 190 7.7

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

おからに含まれる主な栄養素

おから可食部100gあたり
たんぱく質:5.4g
脂質:3.4g
食物繊維:11.5g
カルシウム:81mg
マグネシウム:40mg

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

たんぱく質

筋肉や臓器などを構成している主な成分です。酵素やホルモン、抗体、赤血球のヘモグロビンなどもたんぱく質でできており、体内の機能を調節しています。

脂質

1gあたり9kcalと、栄養素の中で最も高カロリーなのが特徴です。脂肪として体に蓄積され、内臓を守ったり体温を保ったりする働きがあります。ホルモンとして働く、脂溶性ビタミンの吸収を良くするなどの役割もあります。

おからに多く含まれるのは、n-6系脂肪酸の一種であるリノール酸です。リノール酸は体内で作ることができない必須脂肪酸の一種で、適度に摂取することで血中コレステロールを低下させる作用が期待されています。

食物繊維

体に吸収されませんが、体内で重要な役割を果たす「第6の栄養素」です。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があります。

おからには不溶性食物繊維が多く含まれます。便のカサを増やして腸を刺激し、スムーズな便通を助ける役割があります。

カルシウム

骨や歯の主な成分で、骨を強くする働きがあります。また、筋肉の収縮や血液の凝固などにも関わる成分です。不足すると骨や歯が弱くなり、骨粗鬆症が起こりやすくなります。

マグネシウム

骨に蓄積され、カルシウムなどの成分とともに骨を強くする栄養素です。また筋肉の収縮や、体温・血圧の調整、栄養素の代謝にも関わっています。

イソフラボン

大豆に含まれる機能性成分です。骨の健康維持に役立つことが知られています。また更年期によるのぼせの抑制や、糖尿病の予防に役立つ可能性も期待されています。

ダイエットに効率的な「摂取方法」

おからはダイエット中にもおすすめの食材です。炒り煮が定番料理ですが、ひき肉に混ぜてハンバーグにする、ホワイトソースに加えてグラタンにするなどの活用方法もあります。おやつとしてパンケーキや蒸しパンの生地に混ぜるのもよいでしょう。

料理のかさを増やし、食べごたえを増すのに役立ちます。おからに豊富に含まれる食物繊維には、腸内環境を整える働きがあります。腸に棲む善玉菌が増えると、善玉菌が作り出す物質である「短鎖脂肪酸」によって体内のエネルギー消費が高まる効果が期待できます。

ただし、砂糖や脂質の多い料理は食べ過ぎるとカロリーオーバーにつながります。特に夜は体脂肪が蓄積されやすい時間帯。おからを入れた料理やお菓子であっても、食べ過ぎには注意が必要です。

「美容」への作用・メリット

おからには肌や髪、爪の材料となるたんぱく質が含まれます。また、食物繊維はお通じをスムーズに保つことで肌荒れの予防に役立つ成分です。便秘で腸内環境が悪化すると、腸に棲む悪玉菌が作り出した有害物質が肌の生まれ変わりを妨げ、肌荒れを引き起こします。

また、おからに含まれるカルシウムやマグネシウムも肌表面のバリア機能を正常に保つのに関わっているといわれています。

食事におからを取り入れ、これらの栄養素をしっかりとることは、健やかな肌を維持するのに役立つといえるでしょう。

管理栄養士

成松 由佳

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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