食・レシピ
2023.6.30

サザエの「栄養」と「糖質」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

春から初夏にかけて旬を迎えるサザエは、しっかりとした歯ごたえと磯の香りに身の甘さが人気の巻貝です。バーベキューなどでつぼ焼きにするほか、炊き込みご飯や新鮮なものは刺身でも食べられる貝です。

今回はサザエにはどのような栄養素が含まれ、ダイエットや美容へどのような効果があるのか解説します。

サザエの「カロリー」と「糖質」

サザエや一般的によく食べられているほかの貝類に含まれているカロリーと、糖質の量について紹介します。

サザエのカロリーと糖質(可食部100g)

サザエ
エネルギー……83kcal
糖質……0.8g

1個 可食部(内臓込み)約50g

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ほかの貝類(可食部100g)との比較

貝の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
サザエ 83 0.8
アサリ 27 (0.4)
シジミ 54 (4.5)
カキ 58 2.5
ホタテ 66 1.5

以上のようにサザエはほかの貝類と比較するとエネルギーは高め、糖質は少ないことがわかります。1食あたりに食べる量もそれほど多くなることは少ないと考えられるため、ダイエット中にも制限せずに食べられる食材であるといえます。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

サザエに含まれるそのほかの栄養素

カロリーや糖質以外でサザエに多く含まれる一般的な栄養素について紹介します。
可食部100gあたり

サザエ
たんぱく質(g) 19.4
脂質(g) 0.4
炭水化物(g) 0.8
食物繊維(mg) (0)
カリウム(mg) 250
亜鉛(mg) 2.2
銅(mg) 0.39
ヨウ素(μg) 97
食塩相当量(g) 0.6

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

サザエに多く含まれる「栄養素」

サザエに含まれる栄養素のうち、代表的な働きを持つ栄養素について解説します。

タウリン

タウリンはアミノ酸の一種で、サザエ以外ではイカやタコ、貝類、魚の血合い部分に多く含まれる栄養素です。人の体のさまざまな臓器に存在していますが、そのほとんどは筋肉にあります。

肝機能を高める効果のほかに、アルコールや添加物などの化学物質、体内で作られたアンモニア等を分解して排泄させる働きも持つ成分です。

また、コレステロール値を下げて動脈硬化を予防する、高血圧を防ぐなど、生活習慣病を防ぐうえでも役立つため、それらを予防するためにも積極的に取り入れるとよいでしょう。

銅は体の中で、そのほとんどが筋肉や骨に、一部が肝臓に存在しています。エネルギーを作り出すときや鉄を体内で使うとき、神経伝達物質を作るとき、活性酸素を除去するときに働く栄養素です。

不足すると鉄が十分に補われていてもヘモグロビンが減ったり、赤血球が小さくなったりして貧血が起こるほか、骨がもろくなる、髪の色素が抜けるなどのさまざまな不調が起こるため、不足しないように気をつけましょう。

ダイエットに効率的な「摂取方法」

ダイエット中にサザエを食べる場合におすすめする量や時間帯、食べ方について解説します。

1日に食べるのにおすすめのサザエの量

サザエは低カロリー、低糖質、低脂質のうえ、たんぱく質を豊富に含む食材であるため、とくに明確に上限が決められていない食品です。銅や鉄、亜鉛など上限が決められている栄養素も含みますが、それらの上限はkg単位で食べなければ超えないため、積極的に取り入れたい食品の一つといえます。

サザエを食べるに適した時間帯

サザエはカロリーも糖質も少なく、たんぱく質が豊富な食材のため、とくに避けるべき時間帯はありません。ただし、刺身をごはんと一緒に食べる、炊き込みご飯にするといった糖質を多く摂りすぎやすい調理法は、あまり夜遅い時間帯に選ばない方がおすすめです。

余分なエネルギーが体脂肪として蓄積されるのを防ぐことにつながるため、注意するとよいでしょう。

サザエの栄養を効率良くとる方法

サザエに含まれるタウリンは水溶性のため、つぼ焼きのように汁が出るような場合はその汁まで食べるようにすると、無駄なく摂取できます。また鉄や亜鉛はビタミンCと共に摂取することで吸収率が高まるため、かんきつ類の果汁を絞って食べるのもおすすめです。

「美容」への作用・メリット

ダイエット効果

サザエに含まれるタウリンには運動時の脂肪燃焼を高めてくれる効果があるため、ダイエット中に取り入れたい栄養素の一つです。また、コレステロール値を抑え、むくみや便秘の解消にも役立つため、体から余分な水分や老廃物を排出することに役立ち、ダイエットに効果的です。

同時にたんぱく質も多く含むため、たんぱく質不足による筋肉の減少を防ぐこともできます。

美肌・美髪効果

サザエに含まれる銅はメラニン色素を作るために必要な酵素を作るために欠かせない成分です。メラニン色素はシミのもとで悪いイメージがあるかもしれませんが、紫外線から肌を守る働きを持ち、髪の色素でもあるため、健康な肌と髪を保つうえで欠かせません。

また、亜鉛は肌や髪の生まれかわりに関わる栄養素で、不足しないようにすることで新陳代謝が促され、肌や髪を常に若々しく保てます。

管理栄養士

川島 尚子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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