食・レシピ
2023.6.29

ベーコンの「糖質」と「栄養」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

目玉焼きと一緒に焼いたり、野菜を巻いてお弁当のおかずにしたり、その旨味と塩気を活用してさまざまな料理に使われるベーコン。

ゲルマン祖語の背中を表す言葉がもとになったといわれており、もともとは豚のバラ肉を塩漬けして燻製したものを指しますが、バラ肉に限らずロース肉や肩肉を使ったものもみられます。

今回はベーコンについて、実際にどのような栄養成分が含まれているのか、ダイエット中の食べ方などに注目して解説します。

ベーコンの「カロリー」と「糖質」

ベーコンや一般的によく食べられているほかの加工肉に含まれているカロリーと、糖質の量について紹介します。

ベーコンのカロリーと糖質(可食部100g)

ばらベーコン
エネルギー……400kcal
糖質……0.3g

ショルダーベーコン
エネルギー……178kcal
糖質……1.6g

ロースベーコン
エネルギー……202kcal
糖質……1.3g

ベーコン1枚 約20g

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ほかの加工肉(可食部100g)との比較

加工肉の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
ばらベーコン 400 0.3
ショルダーベーコン 178 1.6
ロースベーコン 202 1.3
ソーセージ 319 3.1
ロースハム 211 1.2
サラミ 335 2.9
コンビーフ 191 1.0

以上のように、加工肉は全体的にエネルギーが多く糖質は少なめですが、ベーコンは部位によってかなり差がみられます。ばらベーコンはエネルギーが多めで糖質は少ないですが、ショルダーベーコンやロースベーコンはばらベーコンよりは糖質は多く、エネルギーがほぼ半分程度になっています。

ダイエット中は食事の中でほかの食材とのバランスをみて、部位も選びながら取り入れるとよいでしょう。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ベーコンに含まれるそのほかの栄養素

カロリーや糖質以外で各部位のベーコンに多く含まれる一般的な栄養素について紹介します。
可食部100gあたり

ばらベーコン ショルダーベーコン ロースベーコン
たんぱく質(g) 12.9 17.2 16.8
脂質(g) 39.1 11.9 14.6
炭水化物(g) 0.3 2.5 3.2
食物繊維(g) (0) (0) (0)
リン(mg) 230 290 270
亜鉛(mg) 1.8 1.6 1.2
ビタミンD(μg) 0.5 0.4 0.6
ビタミンB1(mg) 0.47 0.58 0.59
ナイアシン(mg) 5.5 7.9 9.1
ビタミンB12(μg) 0.7 1.0 0.9
ビタミンC(mg) 35 39 50
食塩相当量 2.0 2.4 2.2

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ベーコンに多く含まれる「栄養素」

ベーコンに含まれる栄養素のうち、代表的な働きを持つ栄養素について解説します。

たんぱく質

たんぱく質は炭水化物、脂質と合わせて三大栄養素と呼ばれ、体の組織の材料となるため、毎日摂取することが不可欠な栄養素です。まとめて一度に食べると腎臓に負担がかかることから、こまめに毎食摂取することが必要ですが、欠食や偏った食事によって不足しがちな栄養素でもあります。

不足すると筋肉が減って代謝が落ちることで風邪をひきやすくなるほか、女性の場合は月経不順、子どもの場合は成長阻害が起きるため、注意が必要です。

ビタミンB1

水溶性のビタミンB群のひとつで、別名疲労回復のビタミンとも呼ばれる栄養素です。主な役割としては糖質を代謝するときに酵素の働きに関わり、エネルギーを生み出すのを助けることがあげられます。

ほかにも、脳などの中枢神経や手足の末梢神経の機能を正常に保つことに関わるため、不足するとイライラしたり、集中力が失われたりといった症状が現れるのが特徴です。

また慢性的に不足した場合は、ウェルニッケ脳症や脚気と呼ばれる神経の障害がみられることもあるため、アルコールや菓子類、清涼飲料水の摂取が多い方はとくに不足しないよう注意しましょう。

ダイエット中に気をつけたい「摂取方法」

ダイエット中に、ベーコンを食べる場合におすすめする量や時間帯、食べ方について解説します。

1日に食べるのにおすすめのベーコンの量

ベーコンなどの加工肉は、毎日一定量を摂取し続けることでがんになるリスクが高くなるという研究結果が出されたこともあり、毎食主菜として食べるような量を取り入れない方がよいでしょう。

脂質や塩分も多く含んでおり、食べすぎることでそれらの摂りすぎにもつながります。健康寿命のための目標の中にも、加工肉を食べすぎないようにするよう記載されていることから、毎日食べるのは避けるなど食べる頻度や量に注意しましょう。

ベーコンを食べるのに適した時間帯

部位を選んで食べすぎなければ、とくに避ける時間帯はありません。ただし、ばらベーコンをブロックで食べるような場合は脂質が多いため、夜遅い時間は避けましょう。

夜の食事では食べた分を消費できずに体脂肪として蓄積されやすくなるため、できるだけ脂質や糖質が多くならないようにするのがおすすめです。また塩分も多く含んでおり、食べすぎるとむくみにつながることもあるため、量にも注意しましょう。

気をつけたいベーコンの食べ方

ベーコンを食べる際には、部位や調理法に注意しましょう。カロリーを抑えたい場合はばらベーコンではなく脂身の少なめなロースやショルダーベーコンを選び、調理の際に油を使いすぎないようにします。

フライパンや網の上でじっくり焼くと余分な油を落とすこともできるため、カロリーやコレステロールが気になる場合は、油を落とす調理法を選ぶのがおすすめです。

ただし、その場合熱に弱い栄養素は失われやすくなるため、その時の食事のバランスをみて調理法を変えるとよいでしょう。

「美容」への影響を減らすために

料理に上手に取り入れる

ベーコンを取り入れる際には美容と健康のためにも単品で食べるより、料理の中に取り入れるのがおすすめです。

野菜たっぷりなスープの具材のひとつにしたり、野菜やきのこに巻いたりすることで、ベーコンだけを食べすぎるのを防げます。またカリウムや食物繊維を補うこともできるため、余分な塩分や脂質を排泄するのにも役立ちます。

ベーコンの塩気を利用し余分な調味料を使わずにすむため、塩分の摂りすぎを防ぐことにもつながり、おすすめです。

管理栄養士

川島 尚子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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