食・レシピ
2023.6.10

カマスの「栄養」と「糖質」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

クセがなく、淡白な味わいのカマス。干物や塩焼きが一般的な食べ方ですが、ダイエットや美容に役立つ方法はあるのでしょうか。今回の記事では、カマスの糖質とカロリー、特徴的な栄養素を解説します。ダイエット中の食べ方や美容へのメリットを把握し、ぜひ食べてみてくださいね。

カマスの「糖質」と「カロリー」

カマス100gあたりのカロリーと糖質

エネルギー(カロリー):137kcal
糖質:4.3g

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ほかの魚(可食部100g)との比較

カマスは同じ白身魚であるヒラメやタラよりカロリーが高く、糖質もやや多く含まれます。青魚であるサンマやブリよりは低カロリーです。

種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
カマス 137 4.3
ヒラメ 96 2.8
タラ 72 3.5
サンマ 287 4.4
ブリ 222 7.7

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

カマスに含まれる主な栄養素

カマス100gあたり
たんぱく質:15.5g
脂質:6.4g
ビタミンD:11.0μg
ビタミンB12:2.3μg

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

たんぱく質

たくさんのアミノ酸が結合してできている成分です。筋肉や臓器など、体を構成する大切な栄養素。さらに、代謝や免疫などの体の機能にも関わっています。

体を構成する20種類のアミノ酸のうち、9種類は「必須アミノ酸」と呼ばれ、食事からとる必要があります。必須アミノ酸が必要量に対してどの程度の割合で含まれているかを示す指標を「アミノ酸スコア」といい、満点の100に近いほど体内で効率よく使われます。カマスをはじめ、魚類はアミノ酸スコアが100の良質なたんぱく質源です。

脂質

1gあたり9kcalと最もカロリーが高い栄養素です。とりすぎると体に蓄積され、体重増加につながります。

ただし、体にとっては必要な成分でもあります。主な役割は、皮下脂肪として体温を保つ、ホルモンの成分として体の働きを促す、脂溶性ビタミンの吸収率を高めるなどです。

カマスなどの魚類には、n-3系脂肪酸という種類の脂質が含まれます。中でも魚に特徴的な成分がDHA、EPA。脂肪の分解を促す、血栓を作りにくくする、血中の中性脂肪を低下させるなどの作用が知られています。

DHAやEPAは、サンマやブリなどの青魚に特に多く含まれます。カマスは青魚と比較すると含有量が少ないですが、白身魚の中では多く含み、摂取源として役立ちます。

ビタミンD

脂溶性ビタミンの一種で、骨や歯の発育を助ける栄養素です。また、神経や筋肉の働きにも関わっています。

不足した場合は、骨が軟化し、子どもの場合は成長障害が起こります。また、高齢者では骨粗鬆症になりやすいといわれています。

ビタミンB12

水溶性ビタミンの一種です。体内でたんぱく質の合成や、脂質の代謝に関わっています。また、赤血球をつくるのにも必要な栄養素です。

不足すると巨赤芽球性貧血や、しびれなどの神経障害が起こります。

ダイエットに効率的な「摂取方法」

カマスには脂質が含まれていますが、魚の中では比較的少なく、ダイエット中に取り入れやすい魚といえます。さらにダイエットに役立てるには、シンプルな方法で料理し、カロリーを上げないようにするとよいでしょう。干物、塩焼き、刺身などがおすすめです。

カマスは、天ぷらやフライなどの揚げ物にしてもおいしく食べられる魚です。しかし、揚げ物にすると脂質が増え、カロリーが高くなります。

カマスを揚げ物で食べる場合は、一緒に食べる他の料理では油を使わないようにし、1食の中でカロリーを調整するのがおすすめです。また、次の食事で揚げ物が続かないように気をつけましょう。

「美容」への作用・メリット

たんぱく質は肌、髪、爪などを構成し、美容にも大きく関わる成分です。肌の弾力を保っているコラーゲンやエラスチンもたんぱく質の一種です。また、肌の表面でうるおいを保っている天然保湿因子は、アミノ酸から合成されます。

カマスからたんぱく質をしっかりとることは、肌などの原料の補給につながり、ハリ・うるおいのある肌を維持するのに役立つといえます。

管理栄養士

成松 由佳

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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