食・レシピ
2023.6.11

ツナの「糖質」と「栄養」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

凝縮された魚のうまみが味わえる食材、ツナ。缶詰に入っているため長期間保存が可能で、缶を開ければそのまま食べられる便利な食品です。この記事ではダイエットや糖質制限などを行っている方へ、ツナの糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。

ツナの「糖質」と「カロリー」

ツナ(可食部)70gのエネルギーおよび糖質

70gあたりの
栄養素
まぐろ油漬缶詰
(油漬/フレーク/ライト)
まぐろ水煮缶詰
(水煮/フレーク/ライト)
かつお
油漬缶詰
(油漬/フレーク)
エネルギー
(kcal)
186 49 202
糖質(g) 0.1 0.1 0.1

※ツナ缶1個は約70gであるため、上記ではこの数値を基準に算出

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ほかの食べ物(可食部)70gとの比較

食べ物の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
さば味噌煮缶詰
(さば類/缶詰/みそ煮)
147 4.6
さんま味付け缶詰
(さんま/缶詰/味付け)
181 3.9
いわし味付け缶詰
(いわし類/缶詰/味付け)
142 4.0

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

まぐろとかつおの油漬缶詰は、ほかの魚類の缶詰に比べると70gあたりのエネルギーが高く、糖質は低いことがわかります。まぐろ水煮缶詰は、70gあたりのエネルギーと糖質が低めです。

ツナに多く含まれる「栄養素」

ツナ70gに含まれる主な栄養素は、以下のとおりです。

70gあたりの
栄養素
まぐろ油漬缶詰
(油漬/フレーク/ライト)
まぐろ水煮缶詰
(水煮/フレーク/ライト)
かつお
油漬缶詰
(油漬/フレーク)
たんぱく質
(g)
12.4 11.2 13.2
脂質(g) 15.2 0.5 16.9
鉄(mg) 0.4 0.4 0.6
ビタミンD
(μg)
1.4 2.1 2.8
ビタミンE
(mg)
2.0 0.3 1.8
ナイアシン
(mg)
8.4 9.1 13.3
ビタミン
B12
(μg)
0.8 0.8 2.0

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

大豆油などを使っている油漬缶詰よりも、野菜スープやミネラルウォーターに漬けられた水煮缶詰の方が脂質は少なめです。油漬缶詰は油を切ってから料理に使うと、エネルギーと脂質の摂取を抑えられます。

たんぱく質

肌・髪・筋肉・内臓などを組成する、重要な栄養素です。ほかには体の機能を調整するホルモンや酵素の材料になる、脂質や糖質とともに体を動かすエネルギー源になる、といった働きをしています。免疫細胞はたんぱく質から作られるため、異物から体を守る免疫機能にも関わっています。

赤血球に含まれるヘモグロビンの材料となり、全身へ酸素を運ぶ働きに関与しています。鉄は、肉や魚だけでなく野菜にも含まれていますが、野菜の鉄は体への吸収率が低いことがデメリットです。一方、肉や魚に含まれる鉄はたんぱく質と結びついているため、体に吸収されやすい特徴があります。

EPA、DHA

どちらも、魚に多く含まれる脂質の一種です。血液中の中性脂肪を減らし、善玉コレステロールを増やす作用があります。この作用により血流が改善されると、動脈硬化を防ぎ、生活習慣病を予防する効果が期待できるでしょう。

ダイエットに効果的な「摂取方法」

摂取量

ツナは、ダイエット中でも摂取してほしいたんぱく質や鉄が豊富に含まれる食材です。しかし食べ過ぎればエネルギーの過剰摂取となり、肥満になるおそれがあります。特にダイエット中はエネルギーが高い油漬缶詰ではなく、水煮缶詰を利用して摂取エネルギーを抑えましょう。

摂取に適した時間帯

たんぱく質が豊富なツナは、朝に食べることをおすすめします。ダイエット中はエネルギーをより燃焼させるために、筋肉量を増やすことが大切です。朝のたんぱく質摂取は、筋肉量を効率よく増やす効果が期待できることがわかっています。容器を開けるだけで食べられるツナの缶詰は、忙しい朝でも利用しやすい食材であるため、積極的に朝食に取り入れてください。

ツナを食べる際の組み合わせ

たんぱく質が多く含まれるツナは、ビタミンB6が豊富な食材と一緒に食べるとよいでしょう。ツナの原料であるマグロやカツオにも、ビタミンB6は含まれています。しかしたんぱく質の摂取が多いほど、ビタミンB6の必要量も多くなるため、ほかの食材からもビタミンB6を補いましょう。ビタミンB6が豊富な赤パプリカと一緒にサラダにしたり、献立に玄米ご飯を加えたりするのがおすすめです。

「美容」への作用・メリット

ツナから鉄を摂取して貧血を予防すると、美容への好影響が期待できます。貧血になると肌へ十分な酸素を届けられなくなり、肌のターンオーバーが低下してシミができやすくなります。肌のハリを作るコラーゲンの合成には鉄が必要であるため、鉄不足はシワの原因となるおそれもあるでしょう。体への吸収率が高いツナの鉄を活用して貧血を防ぎ、健やかな肌を作ってください。

管理栄養士

いしもとめぐみ

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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