食・レシピ
2023.5.22

おかひじきの「栄養」と「糖質」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

名前に「ひじき」と付いている「おかひじき」は、海藻ではありません。見た目がひじきに似ていることから、「おか(丘)に生えるひじき」という意味でおかひじきと言われるようになりました。旬は春ですが、ハウス栽培で通年パック詰めで販売されています。今回は、そんなおかひじきに含まれる栄養素とダイエットや美容との関係について解説します。

おかひじきの「カロリー」と「糖質」

おかひじきや一般的によく食べられている野菜のカロリーや糖質を紹介します。

おかひじきのカロリーと糖質

おかひじき(可食部)100gのエネルギーおよび糖質
エネルギー……16kcal
糖質……0.9g
可食部1パックあたり約70g
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ほかの野菜(可食部100g)との比較

野菜の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
おかひじき 16 0.9
たまねぎ 33 7.1
トマト 20 3.5
キャベツ 21 3.8
にんじん 30 6.2

以上のように、野菜は全般的にカロリーも糖質も少ない傾向です。おかひじきはとくに低カロリー・低糖質であり、ダイエット中も制限せず食べることができます。食事に取り入れることで、ボリュームを保ったままカロリーや糖質を抑えやすくなるため、意識して選ぶとよいでしょう。
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

おかひじきに含まれるそのほかの栄養素

おかひじきに含まれている代表的な栄養素について紹介します。
可食部100gあたり

おかひじき
たんぱく質 1.4g
脂質 0.2g
炭水化物 3.4g
食物繊維 2.5g
カリウム 680mg
カルシウム 150mg
ビタミンA 280μg
ビタミンK 310μg
ビタミンB1 0.06mg
ビタミンB2 0.13mg
葉酸 93μg
食塩相当量 0.1g

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

おかひじきに多く含まれる「栄養素」

おかひじきにとくに多く含まれている成分は、カルシウムとビタミンAです。それぞれの働きや作用について、紹介します。

カルシウム

ルシウムは不足しがちなミネラルの一種であり、積極的に取り入れたい栄養素の一つです。人の体の中で最も多く含まれるミネラルで、そのほとんどが骨や歯に存在しています。不足すると骨がもろくなり、骨粗しょう症などのリスクが高まるため、意識して摂取るすることが必要です。

100gあたりで比較すると、おかひじきは牛乳よりも多くカルシウムを含んでいます。ストレスを和らげる効果もあるため、日頃ストレスを感じやすい方は普段の食事に取り入れるとよいでしょう。

ビタミンA

緑黄色野菜に分類されるおかひじきには、脂溶性ビタミンであるビタミンAが豊富に含まれます。ビタミンAは主に目や粘膜の健康を保つのに役立つ栄養素です。不足すると夜間に目が見えづらくなり、粘膜や皮膚は荒れてしまいます。また、粘膜が荒れると外からの菌が体に入るのを防ぐことができません。免疫力が落ちるため、風邪や感染症に注意が必要です。おかひじきを1パック(約70g)食べることで、成人女性が1日に必要なビタミンAの約1/3を補うことができるため、定期的に取り入れるとよいでしょう。

ダイエットに効率的な「摂取方法」

ダイエット中におかひじきを食べる場合、量や時間、食べ方、どのような方法が効果的なのかを紹介します。

1日に食べるのにおすすめのおかひじきの量

おかひじきは食べ過ぎることで健康被害が出るような野菜ではなく、明確な上限はありません。ただし、食物繊維のうちの不溶性食物繊維を多く含む野菜です。極端に食べ過ぎると便が固くなったり、ミネラルなどの栄養素の吸収を阻害したりなどの影響が出る可能性があります。また、おかひじきだけで満腹になってしまい、食事のバランスが悪くなれば、たんぱく質などの必要な栄養素が不足する恐れもあります。おかひじきの摂取には、副菜として適量を心がけるようにしましょう。

おかひじきを食べるのに適した時間帯

低カロリー・低糖質野菜のおかひじきは、食べるのを避けるべき時間帯はありません。そのシャキシャキとした食感で噛む回数が増えて満腹感を得やすく、腹持ちも良いため、食事の前半に取り入れると食べ過ぎを防ぐことができるでしょう。また、水溶性の食物繊維が血糖値の急上昇を抑えることから、糖質を含む食事の際に組み合わせるとダイエットに効果的です。

おかひじきの栄養を効率良くとる方法

おかひじきはサッと茹でて油と一緒に食べると、栄養素を効率的に摂ることができます。おかひじきにはアクが含まれるため、下茹でが必要です。しかし水溶性のビタミンB群が含まれるため、長時間茹でると栄養素が流れ出てしまうので注意しましょう。脂溶性のビタミンA・Kが含まれるおかひじきは、油と一緒に食べると栄養素を吸収しやすくなります。オリーブオイルやごま油などをからめて、サラダやナムルにしてはいかがでしょうか。

「美容」への作用・メリット

最後におかひじきには美容へ具体的にどのようなメリットがあるのか紹介します。

ダイエット効果

おかひじきに含まれる食物繊維は、ダイエットを効率的にすすめやすくします。不溶性食物繊維は食べ過ぎを防ぎ、水溶性食物繊維は食後に血糖値が急上昇するのを防ぐのに効果的です。血糖値をコントロールすることで、脂肪がつきにくい体にすることができるため、ダイエット中にはおかひじきを積極的に取り入れるとよいでしょう。

美肌効果

おかひじきに豊富に含まれるビタミンAは、抗酸化ビタミンとも呼ばれ、活性酸素を取り除く働きを持ちます。活性酸素は肌を攻撃してシミやしわの原因となるため、美肌のためには抗酸化作用を持つ栄養素を取り入れることが大切です。また、ビタミンAは肌の潤いを保つ働きもあり、豊富に含むおかひじきは美肌のためにおすすめの野菜の一つと言えます。

管理栄養士

川島 尚子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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