キムチの「栄養」と「糖質」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方
韓国ブームによって韓国料理や韓国食材も身近なものになり、普段の食事として選ぶ方も増えたのではないでしょうか?そんな韓国食材の中でも、手軽な物の一つがキムチです。韓国料理のお店や焼肉店で食べるだけでなく、スーパーでも手に入りやすいため家庭でも簡単に取り入れることができます。今回はそんなキムチの栄養成分に注目し、ダイエットや美容との関りを解説します。
キムチの「カロリー」と「糖質」
一般的な白菜キムチについて、カロリーや糖質を他の漬物と比較してみました。
キムチのカロリーと糖質
キムチ(白菜)(可食部)100gのエネルギーおよび糖質
エネルギー……27kcal
糖質……2.7g
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ほかの漬物(可食部100g)との比較
漬物の種類 | エネルギー(kcal) | 糖質(g) |
---|---|---|
キムチ(白菜) | 27 | 2.7 |
塩漬け(白菜) | 17 | 1.8 |
たくあん漬け(大根) | 43 | 8.5 |
福神漬け(大根) | 137 | 29.4 |
ぬかみそ漬け(きゅうり) | 28 | 4.8 |
ピクルス(きゅうり) | 70 | 16.7 |
以上のように、キムチはシンプルな塩漬けを除いた他の漬物と比較してカロリーも糖質も低いことがわかります。特に甘みの加わっている福神漬けやピクルスは、漬物の中でも糖質が多い食材です。ダイエット中はこれらの漬物より、キムチを選ぶようにするとよいでしょう。
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
キムチに含まれるそのほかの栄養素
キムチに含まれている代表的な栄養素について紹介します。
可食部100gあたり
キムチ(白菜) | |
たんぱく質 | 2.3g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 5.4g |
食物繊維 | 2.2g |
カリウム | 290mg |
ビタミンB1 | 0.04mg |
ビタミンB2 | 0.06mg |
ビタミンB6 | 0.13mg |
葉酸 | 22μg |
食塩相当量 | 2.9g |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
キムチに多く含まれる「栄養素」
キムチに含まれている栄養素のうち、代表的な働きをする栄養素について紹介します。
カプサイシン
キムチに豊富に含まれるカプサイシンは、唐辛子の辛味成分です。カプサイシンが体に取り込まれると、エネルギー代謝が活発になります。そのため、血行がよくなり、冷え性の改善が期待できます。ほかにもコレステロール値の上昇を抑える働きも持つため、動脈硬化を防ぎ、心筋梗塞や脳梗塞などの生活習慣病の予防に効果的です。
乳酸菌
キムチに含まれる植物性乳酸菌は、胃酸で死滅せずに腸まで届く可能性が高いとされる乳酸菌です。腸内に届いた乳酸菌は腸を酸性にして悪玉菌が生きづらい環境にし、腸内環境を整える働きを持ちます。腸内環境が整うことで便通の改善はもちろん、コレステロール値の低下や免疫力の向上、がんの予防にも効果的です。
ただし、キムチの中には調味液で味付けされただけのものや加工の段階で乳酸菌を死滅処理しているものもあります。時間がたつと酸っぱくなるような、できるだけ手作りに近いものを選ぶとよいでしょう。
ビタミンB群
キムチは、水溶性のビタミンであるビタミンB群を含む食品です。主に三大栄養素の代謝に関わり、体の調子を整える働きを持っています。水溶性ゆえにまとめて摂ってためることができず、こまめに摂取することが必要な栄養素です。代謝がよくなることで疲労回復や体の組織の生まれ変わりが促進されるため、普段から積極的に取り入れるとよいでしょう。
ダイエットに効率的な「摂取方法」
ダイエット中にキムチを食べる場合、量や時間、食べ方、どのような方法が効果的なのかを紹介します。
1日に食べるのにおすすめのキムチの量
キムチの摂取量は、多くても1日に50g程度にするとよいでしょう。これはキムチが漬物で、含まれている塩分量が多いためです。食べ過ぎることにより、1日の塩分摂取の目標量の大半をキムチが占める危険があります。
また、辛み成分のカプサイシンによって胃や喉の粘膜が荒れることもあるため、胃腸が刺激に弱い方も量を控えめにするとよいでしょう。
キムチを食べるのに適した時間帯
キムチは低カロリー・低糖質であるため、時間帯は気にせずに食べて問題ありません。ただし、韓国料理の中にはトッポギやビビンバなど糖質を多く含むものもあります。夜遅い時間帯は、食べ合わせる料理に注意しましょう。また、夜遅い時間に食べ過ぎると塩分の摂りすぎになり、翌日のむくみにつながります。くれぐれも、食べ過ぎないようにすることが必要です。
キムチの栄養を効率良くとる方法
キムチは、加熱しないで食べるのがおすすめです。キムチに含まれる乳酸菌やビタミンB群は、熱で壊れやすいものが多く含まれています。そのため、加熱しない料理の方が栄養素をそのまま摂ることができて効率的です。また、納豆と組み合わせることで、納豆菌との相乗効果で腸内環境を整えることができるため、組み合わせて食べるとよいでしょう。
「美容」への作用・メリット
最後に、キムチには美容へどのようなメリットがあるのかを具体的に紹介します。
脂肪燃焼効果
キムチに含まれるカプサイシンの働きの一つが、脂肪燃焼効果です。人の体は、糖質から順番にエネルギーとして使います。脂肪を燃焼するのは糖質を使い切ってからであり、体脂肪を減らすのは時間がかかるメカニズムです。カプサイシンを摂取すると、脳に働きかけてアドレナリンが放出されます。アドレナリンには脂肪分解酵素の分泌を促す効果があるため、体脂肪を減らすのに効果的です。
美肌効果
キムチの乳酸菌で腸内環境が改善されると、美肌効果が期待できます。便秘などで腸内環境が悪化すると、悪玉菌によって作られた毒素や老廃物が体に取り込まれてしまい、肌荒れやニキビの原因になるため、注意が必要です。また、キムチに含まれるカプサイシンが血流を改善すれば、多くの女性が悩んでいる冷え性の改善も見込めます。新陳代謝がよくなり、プラスビタミンB群の効果で肌の生まれ変わりも促されるため、キムチは美肌にはおすすめの食材です。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
料理教室運営会社で講師やメニュー開発に従事後、パティシエへ転向。現在は企業様向けのレシピ開発やコラム執筆、オンラインショップやオーダーメイド菓子の制作を行う。ヘルシーなものから子供向けまで幅広く対応。