そうめんの「栄養」と「糖質」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方
夏の風物詩といえる食材、そうめん。つるりとのどごしがよく、食欲がない暑い季節でも食べやすい麺類です。この記事ではダイエットや糖質制限などを行っている方へ、そうめんの糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。
そうめんの「糖質」と「カロリー」
そうめん(可食部)100gのエネルギーおよび糖質
そうめん(そうめん・ひやむぎ/乾)
エネルギー:333kcal
糖質:70.2g
※乾燥そうめん1人前は約100gであるため、上記ではこの数値を基準に算出
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
ほかの食べ物(可食部)100gとの比較
食べ物の種類 | エネルギー(kcal) | 糖質(g) |
---|---|---|
うどん(干しうどん/乾) | 333 | 69.5 |
中華麺(干し中華めん/乾) | 337 | 64.2 |
スパゲッティ (マカロニ・スパゲッティ/乾) |
347 | 67.7 |
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
そうめんはほかの乾麺に比べると、100gあたりのエネルギーは同程度ですが、糖質がやや高いことがわかります。
そうめんに多く含まれる「栄養素」
そうめん100gに含まれる主な栄養素は、以下のとおりです。
たんぱく質:9.5g
脂質:1.1g
食物繊維:2.5g
セレン:16μg
モリブデン:14μg
食塩相当量:3.8g
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
そうめんは、原料となる小麦粉に由来するたんぱく質や糖質、食物繊維が豊富です。麺のコシを出すために、そうめんには食塩が使われています。そうめんをゆでる際に食塩はほとんど溶け出てしまいますが、ゆで上がったそうめんには塩分が若干残っていることに注意してください。
セレン
ミネラルの一種であり、体のサビつきを防ぐ作用を持つ栄養素です。紫外線やストレスなどを受けると体はサビつき、肌の老化や動脈硬化を引き起こしやすくなってしまいます。セレンは体をサビつきから守り、肌や血管を若々しく保つ役割を担っているのです。
モリブデン
体の中のさまざまな反応をサポートしている、ミネラルの一種です。特に、糖質や脂質の分解を助ける働きがあります。体が必要とするのは微量ながらも、体になくてはならない栄養素です。
ナトリウム
食品には、ナトリウム量を食塩に換算した「食塩相当量」が表示されています。筋肉や神経が正常に働くためにはナトリウムが必要ですが、摂り過ぎるとむくみや高血圧を引き起こすおそれがあるため、摂取量には気をつけましょう。
ダイエットに効果的な「摂取方法」
摂取量
パンやうどんと同様に小麦から作られるそうめんは、エネルギーと糖質が高めであることに注意してください。特にそうめんは細くて口当たりがよく、ついたくさん食べてしまいがちです。食塩が含まれるため、そうめんの食べ過ぎはむくみの原因となる点にも気をつける必要があります。そうめんを食べる場合は、乾麺で1日1食100gまでを目安にするようにしましょう。
摂取に適した時間帯
そうめんは、夕食に食べることをおすすめします。そうめんのエネルギーと糖質は、ご飯やほかの麺類とあまり変わりがありません。麺類のなかでも、パスタはソースに油をたっぷり使い、うどんやそばは天ぷらなどを一緒に食べることが多くあります。しかしそうめんは油の使用量が少なく、野菜をトッピングして食べることが多いため、食事全体のエネルギーを抑えることが可能です。
夜は余分な脂質やエネルギーを消費しにくい時間帯であるため、糖質や脂質たっぷりの麺類ではなく、ヘルシーに食べられるそうめんを選ぶことをおすすめします。
そうめんを食べる際の組み合わせ
そうめんは、ビタミンB1を多く含む食品と組み合わせるとよいでしょう。ビタミンB1は糖質がエネルギーに変わるのをサポートする働きがあるため、そうめんの糖質を効率よくエネルギーに変換する効果が期待できます。ビタミンB1が豊富な豚肉をゆでてそうめんの具材にしたり、めんつゆにごまを加えたりするのがおすすめです。
ダイエット中に気をつけたい「ポイント」
「そうめんはヘルシー」というイメージを持っている人がいるかもしれませんが、そうめん自体のエネルギーや糖質はほかの麺類とほぼ同じです。具材やトッピングを加えずにそうめんを食べれば、たしかにエネルギーを抑えられます。しかしそういった食べ方は、栄養不足から健康を損ねるおそれがあるためおすすめしません。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
アパレル企業を退職し、栄養士資格を取得。病院栄養士、食品メーカー品質管理、保育園栄養士などを経験する。現在はフリーランス管理栄養士として食・健康に関する記事を執筆する傍ら、日本ワインに合うおつまみレシピを発信している。