牛タンの「栄養」と「効能」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方
牛タンは特徴的な食感と淡白な味わいで、焼肉店でも人気の部位の一つです。牛一頭から少ししか取れないことから希少部位とされています。今では全国で食べられるようになりましたが、もともとは有名な仙台で食べられるようになったのが始まりと言われているようです。今回は牛タンの栄養成分に注目して、ダイエットや美容との関係について解説します。
牛タンの「糖質」と「カロリー」
牛タンのカロリーと糖質(可食部100g)
牛タン
エネルギー……318kcal
糖質……0.2g
焼肉用薄切り1切れあたり 約17g
厚切り1切れあたり 約50g
出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ほかの部位(可食部100g)との比較
肉の種類 | エネルギー(kcal) | 糖質(g) |
---|---|---|
牛タン | 318 | 0.2 |
牛カルビ(バラ) | 472 | 0.1 |
ヒレ | 207 | 0.3 |
肩ロース | 380 | 0.2 |
リブロース | 514 | 0.1 |
レバー | 119 | 3.7 |
以上のように牛肉は牛タンだけでなく、どの部位も糖質は少なくなっています。牛タンのエネルギーをほかの部位と比較すると、レバーやヒレよりは多いですが、それ以外の部位よりは少ないため、食べすぎなければダイエット中にも食べても問題はないと言えるでしょう。
出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
牛タンに含まれる栄養素
可食部100gあたり
牛タン | |
水分 | 54.0g |
たんぱく質 | 13.3g |
脂質 | 31.8g |
炭水化物 | 0.2g |
ナトリウム | 60mg |
カリウム | 230mg |
カルシウム | 3mg |
マグネシウム | 15mg |
リン | 130mg |
鉄 | 2.0mg |
亜鉛 | 2.8mg |
銅 | 0.09mg |
マンガン | 0.01mg |
ヨウ素 | 1μg |
セレン | 10μg |
クロム | 0μg |
モリブデン | 2μg |
ビタミンA | 3μg |
ビタミンD | 0μg |
ビタミンE | 0.9μg |
ビタミンK | 9μg |
ビタミンB1 | 0.10mg |
ビタミンB2 | 0.23mg |
ナイアシン | 6.4mg |
ビタミンB6 | 0.14mg |
ビタミンB12 | 3.8μg |
葉酸 | 14μg |
パントテン酸 | 0.68mg |
ビオチン | 1.9μg |
ビタミンC | 1mg |
食塩相当量 | 0.2g |
出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ダイエットに効率的な「摂取方法」
1日に食べるにおすすめの量
一般的な成人女性の1日のエネルギーの必要量は2,000kcal前後(出典:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版))とされ、そのうち飽和脂肪酸と呼ばれる動物の脂質に含まれる油は7%以下が目標(出典:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版))とされています。
牛タンに含まれる脂質は飽和脂肪酸になるため、1日あたり50g(厚切りであれば1枚)以下「出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」)にするのがおすすめです。
牛タンを食べるに適した時間帯
牛タンは糖質は多くないものの、エネルギーと脂質が多めの食品のため、できるだけ昼間の時間帯に食べるのがおすすめです。とくに定食の場合はごはんも一緒に食べることになるため、夜遅い時間に食べると糖質も脂質も多く摂取することに繋がり、太る原因となるため注意しましょう。
牛タンの栄養を効率良くとる方法
たんぱく質の代謝にはビタミンB6、脂質代謝にはビタミンB2が必要なため、牛タンだけで食べるのではなく、副菜として野菜や豆類、乳製品などもバランスよく食べるようにしましょう。
また、牛タンに含まれるタウリンは水に溶けだしやすい性質を持つため、焼く方が損失が少なく、茹でたり煮たりした場合は煮汁ごととると無駄なく栄養素を摂取できます。
牛タンに多く含まれる「栄養素」
タウリン
タウリンはアミノ酸の一種で、人の体内でも合成できる成分ではあるものの、その合成量はあまり多くない栄養素です。イカやタコに多く含まれるイメージの強いですが、実は牛タンにも豊富に含まれています。
肝機能を高める効果のほかに、コレステロール値を下げる、動脈硬化を予防するなど、生活習慣病を防ぐ上でも役立つ栄養素なため、積極的に取り入れるとよいでしょう。
コレステロール
牛タンに多く含まれるコレステロールは悪い物質のイメージが強いですが、ホルモンや細胞膜の原料となり、人の体の中では必要な物質の一つです。
食べすぎて体の中でバランスが崩れることで動脈硬化などが起こる原因となりますが、その一方で不足してもリスクが高まり、免疫機能が低下するなど不調が起こるため、適度に摂取するようにしましょう。
「美容」への作用・メリット
ダイエット効果
牛タンに含まれるタウリンには筋肉の疲労の原因となる老廃物を除去し、筋肉のダメージや酸化ストレスをやわらげる働きがあります。
同時に運動時の脂肪燃焼を高めてくれる効果もあるため、ダイエット中に取り入れたい栄養素の一つです。また、インスリンの分泌促進も行うため、血糖値を正常に保つことにも役立ちます。
むくみの解消
むくみは塩分の摂りすぎによっても起こりますが、筋肉の収縮がうまくいかなくなっても起こる症状です。牛タンに含まれるタウリンは筋肉の収縮力を高める働きを持っているため、不足してしまうと手足など末端に水分が溜まりやすくなり、むくみが起こる場合があります。
牛タンでタウリンを摂取し、むくみの解消や予防をするとよいでしょう。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
料理教室運営会社で講師やメニュー開発に従事後、パティシエへ転向。現在は企業様向けのレシピ開発やコラム執筆、オンラインショップやオーダーメイド菓子の制作を行う。ヘルシーなものから子供向けまで幅広く対応。