ささみの「栄養」と「効能」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方
ささみは鶏胸肉と並んで、ダイエットのときに取り入れられることの多いヘルシーな食材です。あっさりした味で癖がなく、さっぱり食べられるため、アレンジもしやすくダイエット中の強い味方と言えるでしょう。
今回はそのささみの糖質やその他の栄養素に注目して、実際にダイエットや美容にどのように効果があるのか解説します。
ささみの「糖質」と「カロリー」
ささみのカロリーと糖質(可食部100g)
ささみ
エネルギー……98kcal
糖質……0.1g
ささみ1枚あたり 約40g
出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ほかの肉類(可食部100g)との比較
肉の種類 | エネルギー(kcal) | 糖質(g) |
---|---|---|
ささみ | 98 | 0.1 |
牛ばら肉 | 472 | 0.1 |
牛サーロイン | 460 | 0.3 |
豚ばら肉 | 366 | 0.1 |
豚ロース | 248 | 0.2 |
以上のようにほかの肉類も糖質に関してはほとんど含まれていませんが、カロリーを比較すると、ささみは圧倒的にエネルギーが低いことがわかります。
これはほかの肉類と比較して、脂質がほとんど含まれていないためです。このことから、カロリーを制限しなければならない方は、肉類をささみに置き換えると効果的だと言えます。
出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ささみに含まれる栄養素
可食部100gあたり
水分 | 75.0g |
たんぱく質 | 23.9g |
脂質 | 0.8g |
炭水化物 | 0.1g |
ナトリウム | 40mg |
カリウム | 410mg |
カルシウム | 4mg |
マグネシウム | 32mg |
リン | 240mg |
鉄 | 0.3mg |
亜鉛 | 0.6mg |
銅 | 0.03mg |
マンガン | 0.01mg |
ヨウ素 | 0μg |
セレン | 22μg |
クロム | 0μg |
モリブデン | 4μg |
ビタミンA | 5μg |
ビタミンD | 0μg |
ビタミンE | 0.7μg |
ビタミンK | 12μg |
ビタミンB1 | 0.09mg |
ビタミンB2 | 0.11mg |
ナイアシン | 12.0mg |
ビタミンB6 | 0.62mg |
ビタミンB12 | 0.2μg |
葉酸 | 15μg |
パントテン酸 | 2.07mg |
ビオチン | 2.8μg |
ビタミンC | 3mg |
食塩相当量 | 0.1g |
ダイエットに効率的な「摂取方法」
1日に食べるのにおすすめの量
ささみは、ダイエット中は積極的に取り入れるとよいでしょう。特に、カロリーを制限するために食事量を減らしている人はたんぱく質などの必要な栄養素が不足し、女性では月経異常などが起こることもあるため、良質なたんぱく質を得られるささみはダイエット中におすすめの食材です。
ささみに含まれる栄養素で、過剰症の危険性から上限量が決まっているものは特にないため、極端に食べ過ぎなければ特に問題はありません。
たんぱく質の1日の目標量は成人女性で50g(出典:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版))程度とされるため、ささみの場合5枚(出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂))を食べれば1日に必要なたんぱく質は補えます。
ささみを食べるのに適した時間帯
ささみは糖質をほとんど含まず、エネルギーも一般的な他の肉類と比べると少ないため、ダイエット中であっても特に避けなければならない時間帯はありません。
ただし、揚げているものや濃い味付けで主食を食べ過ぎてしまうような調理法のものの場合は、カロリーや糖質を多くとるおそれがあるため、夜遅い時間帯には注意が必要です。
ささみの栄養を効率良くとる方法
ささみに含まれる栄養素の中には、水溶性で体にためておけないものがあります。そのため、一度に多くとるのではなく、定期的に取るように意識すると効果的です。
また、豊富に含まれるたんぱく質も一度に多く食べると腎臓に負担がかかるため、同じく毎食均等に食べる方が良い栄養素のひとつのため、1回の量は適量を心がけましょう。
ささみに多く含まれる「栄養素」
たんぱく質
ささみに豊富に含まれているたんぱく質は、炭水化物、脂質と並んで三大栄養素のうちのひとつです。人の体の中に取り込まれるとアミノ酸に分解されてそこからまた新たに合成される新陳代謝が起こり、性質や作用が異なる何万種類ものたんぱく質として人の体を作っています。
体の中では常にたんぱく質が分解されているため、たんぱく質の摂取量が不足してしまうと筋力が衰えたり、免疫力が低下したり、女性は月経不順、子どもは成長不良など健康に大きな影響を与えるため、不足しないように注意が必要です。
ビタミンB6
ささみに含まれるビタミンB6は水溶性ビタミンのひとつです。たんぱく質を体の中で使うときに必要な栄養素のため、不足すると様々な不調が起こります。特に新陳代謝が下がるため、体の組織の成長が止まり、神経伝達物質の不足によってアルツハイマー病のリスクが高まるため、気をつけたい栄養素です。
また、免疫の機能を正常に保つことで、アレルギーの症状を和らげる効果も持っています。ホルモンのバランスを整えることで、月経前症候群(PMS)の緩和にも効果があるとされるため、気になる方は積極的に食事に取り入れるとよいでしょう。
「美容」への作用・メリット
美肌効果
ささみに豊富に含まれるたんぱく質は肌や髪を作り出すコラーゲンの材料となっています。たんぱく質をしっかりとることで新陳代謝が高まり、新しい皮膚や髪を作れるため、美肌を目指す方はビタミンCと一緒にとるとコラーゲンを作るときにはより効果的です。
また、一緒にとれるビタミンB6は肌の健康を保つ働きを持つので、肌や髪を若々しく保てます。
ダイエット効果
ささみに豊富に含まれるたんぱく質は筋肉を作ることにも役立ち、筋肉が減って基礎代謝が落ちるのを防ぐ働きを持ちます。運動していない安静にした状態で消費するエネルギーの量を基礎代謝と言い、筋肉の量に左右されますが、基礎代謝が高いと痩せやすいと言われる値のことです。
またたんぱく質をしっかり食べることによって、糖質や脂質を食べ過ぎずにすみます。糖質を食べ過ぎると血糖値が急上昇し、脂肪がつきやすくなるため、たんぱく質をしっかり食べることは健康的に痩せることにつながり、ダイエット中の方にはおすすめです。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
料理教室運営会社で講師やメニュー開発に従事後、パティシエへ転向。現在は企業様向けのレシピ開発やコラム執筆、オンラインショップやオーダーメイド菓子の制作を行う。ヘルシーなものから子供向けまで幅広く対応。