食・レシピ
2023.3.9

豚肉の「栄養」と「効果」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

ほどよく脂身を含んだやわらかな肉質が特徴の食材、豚肉。しょうが焼きやとんかつ、角煮など、食卓の人気メニューに使われることが多い食材です。この記事ではダイエットや糖質制限などを行っている方へ、豚肉の糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。

豚肉の「糖質」と「カロリー」

豚肉(可食部)100gのエネルギーおよび糖質

豚肉の部位ごとのエネルギーと糖質は、以下の通りです。

100gあたりの
栄養素
ロース 肩ロース もも バラ ヒレ
エネルギー(kcal) 248 237 201 171 366 118
糖質(g) 0.2 0.1 0.2 0.2 0.1 0.3

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ほかの肉(可食部)100gとの比較

100gあたりの栄養素 鶏もも肉 牛もも肉
エネルギー(kcal) 190 196
糖質(g) 0 0.4

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

豚肉はほかの肉類に比べると、同じ「もも肉」でも100gあたりのエネルギーが低いことがわかります。肉類には糖質がほとんど含まれませんが、その中でも豚肉は糖質が低めです。

豚肉に多く含まれる「栄養素」

豚肉100gに含まれる主な栄養素は、以下の通りです。

100gあたりの
栄養素
ロース 肩ロース もも バラ ヒレ
たんぱく質(g) 19.3 17.1 18.5 20.5 14.4 22.2
脂質(g) 19.2 19.2 14.6 10.2 35.4 3.7
ビタミンB1
(mg)
0.69 0.63 0.66 0.9 0.51 1.32
ナイアシン
(mgNE)
7.3 3.6 4.9 6.2 4.7 6.9

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

豚肉の特徴は、ビタミンB1が多く含まれることです。部位ごとの栄養素を比べると、脂身を多く含むバラ肉は脂質が多く、赤身が多いもも肉やヒレ肉はたんぱく質が多く脂質が少ないことがわかります。

ビタミンB1

食事から取り込んだ糖質をエネルギーに変える働きをサポートする栄養素が、ビタミンB1です。糖質を多く摂ってしまったときや、疲れがなかなか取れないときは、ビタミンB1をしっかり摂取してください。余分な糖質が体脂肪に変わるのを防いだり、体の不足したエネルギーを補ったりする効果が期待できます。

ナイアシン

ナイアシンはビタミンB群のひとつであり、糖質や脂質をエネルギーに変えるときに必要な栄養素です。肌や鼻、のどの健康を維持したり、お酒に含まれるアルコールの分解を助けて二日酔いを防いだりといった働きもあります。

ダイエットに効果的な「摂取方法」

摂取量

豚肉には脂質が多く含まれるため、食べ過ぎは肥満につながる恐れがあります。さらに肉類に含まれる脂質を摂り過ぎると、血液中の悪玉コレステロールが増えて、動脈硬化をまねく可能性もあるでしょう。1日に食べる豚肉は80〜100g程度にとどめ、脂身が少ない部位を選ぶようにしてください。

摂取に適したタイミング

糖質を多めに摂る食事のときには、豚肉を食べてビタミンB1やナイアシンを摂取してください。ビタミンB1とナイアシンは糖質をエネルギーに変える働きを助けるため、摂り過ぎた糖質が脂肪になり、体に蓄積されるのを防ぐ効果が期待できます。ただし、豚肉はできるだけ脂質の少ない部位を選び、食べ過ぎないようにしましょう。

豚肉を食べる際の組み合わせ

豚肉と一緒に食べる食材は、玉ねぎやにんにくがおすすめです。玉ねぎやにんにくにはアリシンと呼ばれる、強い臭いのもとでもある成分が含まれています。ビタミンB1はアリシンと結びつくことで体に吸収されやすくなるため、一緒に食べることで効率よく栄養を摂取できるでしょう。

「美容」への作用・メリット

豚肉に豊富なビタミンB1とナイアシンには、余分な糖質や脂質をエネルギーに変えて、消費しやすくする働きがあります。豚肉に含まれるたんぱく質は、筋肉のもとになる栄養素です。たんぱく質をしっかり摂って筋肉量を増やせば、基礎代謝が上昇して日常生活で消費するエネルギーが増え、効率よくダイエットできるでしょう。適量を守りながら食べて、豚肉をダイエットに活かしてください。

管理栄養士

いしもとめぐみ

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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