食・レシピ
2023.3.10

蕎麦の「栄養」と「効果」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

夏は冷たく、冬は温かく食べられる蕎麦。シンプルなざる蕎麦から食べ応えのある天ぷら蕎麦まで、種類の豊富さや立ち食い蕎麦など時間がないときにもさっと食べられることから人気の高い麺類です。

また和食の代表でもあり、ヘルシーなイメージも強い料理ですが、実際のところダイエットに本当に効果的なのか、糖質やそのほかの栄養素に注目して解説します。

蕎麦の「糖質」と「カロリー」

蕎麦のカロリーと糖質

ざる蕎麦(1食 160g)のエネルギーおよび糖質
めんつゆ(1杯 100ml)
エネルギー……252kcal
糖質……47.3g
出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ほかの麺類(1食分あたり)との比較

うどん(1玉 200g)
めんつゆ(1杯 100ml)
エネルギー……234kcal
糖質……50.3g

ラーメン(1食分 80g)
エネルギー……334kcal
糖質……40.4g

焼きそば(1食分 130g)
エネルギー……555kcal
糖質……64.8g

麺類の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
ざるそば(1食) 252 47.5
うどん(1玉) 234 50.3
ラーメン(1食) 334 40.4
焼きそば(1食) 555 64.5

以上のように、ざる蕎麦はほかの麺類比べてエネルギーも糖質も少なめであることがわかります。ダイエット中には食べるタイミングや頻度に気をつけて、上手に取り入れるとよいでしょう。

出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

蕎麦に含まれる栄養素

1食麺160g、つゆ100mlあたり

つゆ
水分 108.8g 85.4g
たんぱく質 7.7g 2.2g
脂質 1.6g 0g
炭水化物 41.6g 8.7g
ナトリウム 3mg 1300mg
カリウム 54mg 100mg
カルシウム 14mg 8mg
マグネシウム 43mg 15mg
リン 128mg 48mg
1.3mg 0.4mg
亜鉛 0.6mg 0.2mg
0.16mg 0.01mg
マンガン 0.61mg
ヨウ素 Trμg
セレン 19μg
クロム 3μg
モリブデン 18μg
ビタミンA 0μg 0μg
ビタミンD 0μg 0μg
ビタミンE 0.2μg
ビタミンK -μg 0μg
ビタミンB1 0.08mg 0.01mg
ビタミンB2 0.03mg 0.04mg
ナイアシン 0.8mg 1.2mg
ビタミンB6 0.06mg 0.04mg
ビタミンB12 0μg 0.3μg
葉酸 13μg 12μg
パントテン酸 0.53mg 0.18mg
ビオチン 4.3μg
ビタミンC 0mg 0mg
食塩相当量 0g 3.3g

出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ダイエットに効率的な「摂取方法」

1日に食べるのにおすすめの量

蕎麦は、ラーメンや焼きそばなどに比べると脂質が少ない分低カロリーです。しかし、ざる蕎麦など麺だけのメニューはたんぱく質やビタミン、ミネラルなど必要な栄養素が不足してしまうため、それだけを毎日食べると栄養が偏る心配があります。

また低カロリーとはいえ、ある程度の糖質量は含んでいるため、食べ過ぎてしまうと糖質のとりすぎにもなりかねません。そのため、毎食続けてや毎日のように極端に多く食べるのは控えましょう。

蕎麦を食べるのに適した時間帯

糖質をある程度含んでいるため、ダイエット中は夜よりも昼間の方がおすすめです。シンプルなざる蕎麦などはカロリーが低い分ヘルシーに思われがちですが、夜遅い時間に麺だけの蕎麦を食べてしまうと血糖値が上がりやすくなり、体脂肪がつきやすく、太りやすくなる恐れがあります。

昼間食べるときにもできるだけトッピングがあるものを選ぶようにし、よくかんで早食いにならないように注意することが大切です。

蕎麦の栄養を効率良くとる方法

蕎麦に添えられる薬味を一緒に食べると、蕎麦の栄養を効率良くとるのに効果的です。ねぎに含まれるアリシンには蕎麦に含まれるビタミンB1の吸収を高める働きを持っています。

ビタミンB1は糖質を代謝するときに使われる栄養素のため、糖質を含む蕎麦を食べる際には意識してとりたい栄養素です。

また、蕎麦は体を冷やすとも言われますが、ワサビに含まれている成分が体を温める働きを持つため、これらの薬味を一緒に食べるのがおすすめです。

蕎麦に多く含まれる「栄養素」

ルチン

蕎麦に含まれるルチンは、ビタミンPとも呼ばれるフラボノイドの一種です。毛細血管で物質の交換をスムーズにしてくれる働きがあり、抗酸化作用も持つため、動脈硬化、高血圧の予防に役立ちます。

また、膵臓の働きを高め糖尿病の予防と抑制にも効果があるとされ、生活習慣病全般の予防に効果的です。ほかにも、記憶細胞の保護や活性化に関わっているため、記憶力の向上にも役立ちます。

食物繊維

蕎麦1食分で、1日に追加でとった方がよいとされる量の食物繊維をとることが可能です。不足しがちな食物繊維を主食からも摂取できると効率がよいのでおすすめです。

同じ主食の白米と比較すると倍の食物繊維を含んでいるので、蕎麦をうまく食生活に取り入れることで生活習慣病の予防や便秘の解消にも役立つでしょう。

ただし、市販の物の中には蕎麦粉の割合が少なく、小麦粉が多く含まれているものもあるので注意が必要です。

「美容」への作用・メリット

美肌効果

蕎麦に含まれるルチンは、美肌の元となるコラーゲンを合成するときに必要なビタミンCの吸収と働きを高める働きを持っています。相互的に働いて美肌を作るため、ビタミンCをルチンと一緒にとることで、よりその効果が高まっておすすめです。

ほかにもルチンには抗酸化作用があるため、肌を攻撃してシミやしわを作り出す活性酸素を除去し、肌を若々しく保つ働きもあるので積極的に取り入れるとよいでしょう。

管理栄養士

川島 尚子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

この記事をシェアする

facebook Pinterest twitter

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事