鶏胸肉の「栄養」と「効能」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方
鶏胸肉はヘルシーなイメージを持ち、ダイエット中に取り入れる方も多いのではないでしょうか?最近ではコンビニやスーパーマーケットなどでも、手軽に食べられるサラダチキンのような鶏胸肉の加工品も多く見かけるようになってきました。
今回は、鶏胸肉の糖質やそのほかの栄養素に注目して、どのような部分がダイエットや美容に効果的なのか解説します。
鶏胸肉の「糖質」と「カロリー」
鶏胸肉のカロリーと糖質(可食部100g)
鶏胸肉(皮つき)
エネルギー……133kcal
糖質……0.1g
鶏胸肉(皮なし)
エネルギー……105kcal
糖質……0.1
鶏胸肉1枚当たり 250g~300g
出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ほかの肉類(可食部100g)との比較
肉の種類 | エネルギー(kcal) | 糖質(g) |
---|---|---|
鶏胸肉(皮つき) | 133 | 0.1 |
鶏胸肉(皮なし) | 105 | 0.1 |
牛ばら肉 | 472 | 0.1 |
牛サーロイン | 460 | 0.3 |
豚ばら肉 | 366 | 0.1 |
豚ロース | 248 | 0.2 |
以上のようにほかの肉類も糖質に関してはほとんど含まれていませんが、カロリーを比較すると鶏胸肉は皮付きであっても非常に低カロリーであることがわかります。ダイエット中に、カロリーを控えたい時に適している食材です。
出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
鶏胸肉に含まれる栄養素
可食部100gあたり
鶏胸肉(皮つき) | 鶏胸肉(皮なし) | |
水分 | 72.6g | 74.6g |
たんぱく質 | 21.3g | 23.3g |
脂質 | 5.9g | 1.9g |
炭水化物 | 0.1g | 0.1g |
ナトリウム | 42mg | 45mg |
カリウム | 340mg | 370mg |
カルシウム | 4mg | 4mg |
マグネシウム | 27mg | 29mg |
リン | 200mg | 220mg |
鉄 | 0.3mg | 0.3mg |
亜鉛 | 0.6mg | 0.7mg |
銅 | 0.03mg | 0.02mg |
マンガン | 0.01mg | 0.02mg |
ヨウ素 | 0μg | 0μg |
セレン | 17μg | 17μg |
クロム | 1μg | Trμg |
モリブデン | 2μg | 2μg |
ビタミンA | 18μg | 9μg |
ビタミンD | 0.1μg | 0.1μg |
ビタミンE | 0.3μg | 0.3mg |
ビタミンK | 23μg | 16μg |
ビタミンB1 | 0.09mg | 0.10mg |
ビタミンB2 | 0.10mg | 0.11mg |
ナイアシン | 11.0mg | 12.0mg |
ビタミンB6 | 0.57mg | 0.64mg |
ビタミンB12 | 0.2μg | 0.2μg |
葉酸 | 12μg | 13μg |
パントテン酸 | 1.74mg | 1.92mg |
ビオチン | 2.9μg | 3.2μg |
ビタミンC | 3mg | 3mg |
食塩相当量 | 0.1g | 0.1g |
出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ダイエットに効率的な「摂取方法」
1日に食べるのにおすすめの量
鶏胸肉は、ダイエット中は積極的に取り入れるとよい食材です。特に、カロリーや糖質を制限しようとして食事量を減らすダイエットをしている人は、たんぱく質などの必要な栄養素が不足しがちになります。女性の場合は月経異常などが起こることもあるため、良質なたんぱく質を得られる鶏胸肉はダイエット中におすすめです。
たんぱく質の1日の目標量は成人女性で50g(出典:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版))程度とされるため、鶏胸肉1枚(出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂))を食べれば1日に必要なたんぱく質は補えます。
ただし、鶏肉はプリン体を多く含んでいるため、尿酸値が高めの方は注意が必要です。また、同じ食材ばかり食べるとほかの栄養素が偏る危険があるので、毎食同じものの摂取は避けた方がよいでしょう。
鶏胸肉を食べるのに適した時間帯
鶏胸肉は糖質をほとんど含まず、エネルギーも一般的なほかの肉類と比べると少ないため、ダイエット中であっても特に避けなければならない時間帯はありません。
ただし、揚げ物や濃い味付けで主食を食べ過ぎてしまうような調理法のものの場合は、カロリーや糖質が多くなってしまう可能性があり、夜遅くに食べるのは控えた方がよいでしょう。
鶏胸肉の栄養を効率良くとる方法
鶏胸肉に含まれるたんぱく質を体の中で代謝する時に役立つのがビタミンB6で、野菜類や穀類、魚介類、種実類などに多く含まれています。これらの食材を、食事の中で一緒に取り入れるようにするとよいでしょう。
また、ビタミンB6は腸内細菌によっても作られるため、腸内環境を整えることもたんぱく質を効率良く使うには大切です。
鶏胸肉に多く含まれる「栄養素」
たんぱく質
たんぱく質は人の体を作る成分のうち、水の次に多く含まれている成分です。たんぱく質が不足すると体を作る成分が足らず、さまざまな不調が起こります。
たんぱく質はアミノ酸から作られていますが、そのアミノ酸は体の中で作ることが可能な非必須アミノ酸と、自分では作ることが不可能な必須アミノ酸に分かれ、必須アミノ酸がバランスよく含まれているたんぱく質を良質なたんぱく質と言います。
人が生きていく上では、この必須アミノ酸をきちんととることが大切です。鶏胸肉は動物性で良質なたんぱく質になるため、不足しないように積極的に取り入れましょう。
イミダゾールペプチド
鶏胸肉に多く含まれるイミダゾールペプチドとは、いくつかのアミノ酸が繋がってできているもので、筋肉中で作られる成分です。疲労回復効果があり、老廃物を排出し、体を疲れにくくする効果があります。また、活性酸素を抑える働きも持つため、動脈硬化などの生活習慣病の予防にも効果的です。
「美容」への作用・メリット
美肌効果
肌や髪を作り出すコラーゲンは、たんぱく質から作られています。鶏胸肉のように良質なたんぱく質を豊富に含む食材をしっかり取り入れることで、コラーゲンの原料を補給し、新陳代謝を高めて新しい皮膚や髪を作るのを促しましょう。
同時にイミダゾールペプチドが持つ抗酸化作用によって肌の老化も防ぐことが可能なため、肌や髪を若々しく保てます。
ダイエット効果
鶏胸肉に豊富に含まれるたんぱく質は筋肉を作ることに役立ち、筋肉が減って基礎代謝が落ちるのを防ぎます。基礎代謝とはじっとしていても消費するエネルギーの量を指し、筋肉の量に比例している値のことです。
この値が高いと痩せやすいと言われるため、ダイエット中は間違った食事制限によって筋肉が減らないようにたんぱく質の量に気をつけるとよいでしょう。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
料理教室運営会社で講師やメニュー開発に従事後、パティシエへ転向。現在は企業様向けのレシピ開発やコラム執筆、オンラインショップやオーダーメイド菓子の制作を行う。ヘルシーなものから子供向けまで幅広く対応。