いちごの糖質と栄養まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方を管理栄養士が解説!
見た目が可愛く、ジューシーでさっぱりとした甘みのあるいちご。スイーツには、欠かせない果物のため、意外とカロリーが高そうと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。よく口にする果物ですが、意外と知らないいちごの栄養価を理解し、美容やダイエットの参考にしていただきたいと思います。ダイエットや美容に気を使っている方に、おすすめの取り方や1日の摂取量について管理栄養士が詳しく解説します。
いちごの「糖質」と「カロリー」
100gあたりのカロリーと糖質量
- エネルギー量……31kcal
- 糖質量……6.6g
全国に様々な品種がありますが、今回は食品成分表に記載しているものを参考にしております。[いちご1個約15gのため100gで計算すると6~7個に値します]
ほかの果物と比べると
100gあたり | エネルギー(kcal) | 糖質(g) | ビタミンC(mg) | 葉酸(μg) | 食物繊維(g) |
---|---|---|---|---|---|
いちご | 31 | 6.6 | 62 | 90 | 1.4 |
レモン(果肉) | 43 | 5.0 | 100(果汁だと50) | 31 | 4.9 |
バナナ | 93 | 21.1 | 16 | 26 | 1.1 |
パイナップル | 54 | 11.9 | 35 | 12 | 1.2 |
上記のことから、いちごのエネルギーは、果物の中でも比較的低いことが分かります。また、驚きなのがビタミンCがとても高く100gあたり62mgも含まれているのです。ビタミンCの含有量が多いことで有名なレモンと比べても、匹敵するビタミンCの量を含んでいます。女性に必要な栄養素である葉酸も身近に食べられる果物の中では、トップクラスの含有量を含んでいます。他の果物と比べるといちごの栄養にたくさんの魅力が隠されていますね。
ダイエットに効果的な「摂取方法」
1日の食事以外の間食の目安は200キロカロリーと言われています。いちごを約20個摂取してもエネルギーは100kcalととても低く、1日のビタミンCの必要量を大幅にオーバーしてしまいます。そのため、いちごのみの摂取も良いですが、組み合わせによって効率的な栄養摂取を期待できる、他の食品との組み合わせをする食べ方もご紹介します。また、ビタミンCは水に溶けやすい性質のため、水で洗う際は、栄養が逃げないようヘタがついたまま洗うようにしてください。熱に弱い性質もあるため、生のままでの摂取をおすすめします。
組み合わせ
(1)美肌効果促進
ビタミンCはコラーゲンの生成を促す働きがあるため、美肌効果をアップさせます。肌を作るもとになるたんぱく質と一緒に摂取することでより美肌効果が期待できます。ヨーグルトや牛乳と組み合わせた、いちごヨーグルトやいちごシェイクで手軽に取り入れてみてください。
(2)整腸作用
いちごに含まれるペクチンは、整腸作用があり、善玉菌を増やす働きもあります。腸のぜん動運動を活発にする乳酸菌が多く含むヨーグルトと一緒に取ることで便秘解消や整腸作用を促します。美肌効果と一緒に便秘解消にも効果的なのは一石二鳥ですね。
タイミング
日本人の食事摂取基準(2020)によると1日のビタミンCの必要栄養量は、100mgと言われています。いちごを10個摂取すると1日の目安量に達します。ビタミンCは、体内中にいっぱいになると尿中に排泄されてしまうので、1日に数回分けて摂取するのがおすすめです。
いちごに多く含まれる「栄養素」
ビタミンC
強い抗酸化作用があるため、老化や生活習慣病予防に効果があります。ストレス、喫煙、暴飲暴食、食品添加物、紫外線、激しい運動、大気汚染等から活性酸素が発生し、生活の中に多く存在します。そんな活性酸素を抑制する働きの抗酸化作用をする食材を摂取することで、老化や生活習慣病予防に繋げることができます。また、コラーゲンの生成を助けて皮膚・粘膜や血管を丈夫にするので、肌の新陳代謝が活発になり、シミやシワを予防する等の美肌効果も期待できます。
葉酸
葉酸は女性にとって大切な栄養で、妊娠前や妊娠中には必要不可欠です。胎児の神経管閉鎖障害リスクを低減する効果があります。厚生労働省では、一日に必要な葉酸摂取量を[妊婦中:480μg」、「非妊娠時:240μg」と目安にしていて、通常時より2倍もの量が必要となります。また、葉酸が多く含まれる食材には、レバーや枝豆、アスパラガス等ありますが、いちごはさっぱりしていてつわりの時期に最適です。その他の効果では、血液の主成分である赤血球を作る造血作用があるので、貧血の予防に有効です。
「美容」への効果・メリット
いちごには、美肌効果のあるビタミンCが多く含まれます。ビタミンCにはシミやシワの原因を作ると考えられている物質を作る活性酸素を取り除く抗酸化作用があります。また、日焼けの原因となるメラニン色素の生成を抑制し、日焼けを防ぐ作用もあります。陽を浴びる時間が多い際には、ビタミンCの効果を最大にする3時間前にいちごを摂取することをおすすめします。
教えてくれたのは…
管理栄養士 山崎佳奈さん
大学卒業後、委託給食会社へ就職。献立作成・食材発注・原価管理・調理等の厨房管理業務を担当する。その後、障害者施設での栄養ケアマネジメント業務を行う。年齢、性別、疾患、障害等の個人の特性に合った栄養管理を得意とする。また、施設での食事の楽しみを活かしたイベントの企画運営を行っている。
<参考文献>
女子栄養大学(2022)食品成分表
飯田薫子 寺本あい 一生役立つきちんとわかる栄養学
果物ナビ (kudamononavi.com)
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。