食・レシピ
2022.5.28

レモンの糖質と栄養まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方を管理栄養士が解説!

黄色くて酸っぱいイメージのレモン。皆さんは、レモンと言ったらビタミンの王様というイメージではないでしょうか。そのままで食べることはなかなか無いですが、料理、デザート、飲み物等に幅広く使われている果物です。そんなレモンの栄養について管理栄養士がダイエットや美容にどのような効果があるか詳しく解説していきます。

レモンの「糖質」と「カロリー」

1こ分(100g)のカロリーと糖質量

※( )内はレモン果汁の数値になります。

  • エネルギー量……43kcal(24kcal)
  • 糖質量……5g(2.1g)

ほかの果物と比べると

果物 可食部100gあたり エネルギー(kcal) 糖質(g)
レモン果肉 43 5
レモン果汁 24 2.1
温州みかん 49 11.3
りんご 皮なし 53 13.0

レモン果肉とレモン果汁で比べると、レモン果汁のほうが約半分エネルギー、糖質が低いことが分かります。柑橘類の仲間であるみかんやりんごはレモン果肉と比べるとエネルギーは、大して変わりがありませんが、糖質はレモンに比べどちらも倍以上高い数値です。

ダイエットに効果的な「摂取方法」

レモンは、みなさんも知っている通りビタミンCが多い果物です。日本人の食事摂取基準(2020)によると1日のビタミンCの必要栄養量は、100mgと言われています。レモン1個摂取すると1日の必要量を摂取することができると言えます。しかし、1度に食べきるのではなく、1日数回に分けて摂取するのがおすすめです。理由としては、一度に大量に摂ると、吸収率が低下します。また吸収されたビタミンCも、体内中にいっぱいになると、尿中に排泄されてしまいます。1日1個分のレモンの摂取を数回に分けて摂取するのをおすすめします。

組み合わせ食品

ビタミンCは、吸収を良くする働きがあるため、効率よく栄養を取ることができます。コラーゲンはビタミンCと一緒に取ることで、吸収率を高めてくれます。コラーゲンたっぷりの鶏肉とビタミンCが豊富なレモンや緑黄色野菜と組み合わせるのは、いかがでしょうか。また、ビタミンCは鉄の吸収も促進する働きがあります。鉄が多く含まれるレバーや魚介類と一緒に取ることもおすすめです。

ダイエットお助けの「栄養素」

疲労回復に効くクエン酸

クエン酸は、人間のエネルギーを作り出すために必要な要素です。新陳代謝が良くなり、疲労回復に働きます。しかし、クエン酸の動きが鈍くなると、代謝も衰え、体の疲労につながっていきます。体がだるいと感じたときにクエン酸を含む食べ物を摂取して、ダイエットとうまく付き合っていきましょう。

インスリンの過剰分泌を抑える効果のペクチン

ペクチンには、血糖上昇を抑える効果があるのに加えて、インスリンの分泌を抑える効果が期待できます。インスリンは、血糖値が上昇した際、血糖値を下げようと働きます。インスリンは、糖分を脂肪細胞に送りますが、使われない糖分はそのまま脂肪細胞に溜め込まれてしまいます。

ダイエット中のストレスをリフレッシュするリモネン

レモンはさわやかで爽快感のある香りがします。それは、レモンに含まれるリモネンと呼ばれる成分の効果によって感じることができるのです。リモネンにはリラックス効果があるため、ダイエットによるストレスをレモンを活用することにより自然と緩和してくれるのではないでしょうか。その他、血行を良くして代謝を高める働きもあります。リモネンが多く含まれる皮を摂取できるはちみつレモンなどにして皮ごと取るのもおすすめです。

「美容」への効果・メリット

美肌を保つ、日焼けを防ぐビタミンC

ビタミンCにはシミやシワの原因を作ると考えられている物質を作る活性酸素を取り除く抗酸化作用があります。また、ビタミンCには日焼けの原因となるメラニン色素の生成を抑制し、日焼けを防ぐ作用もあります。陽を浴びる時間が多い際には、事前にビタミンCを摂取することをおすすめします。ビタミンCの効果が最大になるのは、摂取してから約3時間後になるため、陽を多く浴びる時間から逆算して摂取する工夫をするのも良いですね。

腸内環境を整える効果のペクチン

食物繊維のペクチンは腸内環境を整える効果もあります。ペクチンは、腸内の善玉菌である乳酸菌の栄養素となります。腸内環境の悪化は、腸内での老廃物の停滞を引き起こし、便秘や肌荒れの原因にもなります。 レモンからペクチンを摂取することで、乳酸菌を増やして腸内環境を整えるとともに、肌荒れ改善や便秘解消につながります。

 

教えてくれたのは…
管理栄養士 山崎佳奈さん
大学卒業後、委託給食会社へ就職。献立作成・食材発注・原価管理・調理等の厨房管理業務を担当する。その後、障害者施設での栄養ケアマネジメント業務を行う。年齢、性別、疾患、障害等の個人の特性に合った栄養管理を得意とする。また、施設での食事の楽しみを活かしたイベントの企画運営を行っている。
<参考文献>
女子栄養大学(2022)食品成分表
日本人の食事摂取基準(2020)
飯田薫子 寺本あい 一生役立つきちんとわかる栄養学

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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