健康・ヘルスケア
2022.1.16

おしっこトラブル多発中!いつもと尿が違うと感じたら?|「膀胱炎」チェックリスト

気付いてました? “おしっこするときに痛みがある” “トイレに行ったばかりなのになんだかまた行きたい”は、体が出すSOSサインかも…!トイレをよく我慢する人、冷えや疲れ、ストレスなどを抱えている人も要注意。身近だけど相談しにくいこのお悩み、しっかり予防と対策を!

開設!「膀胱炎」ホットライン

\美的クラブメンバーに聞きました!/

Q.膀胱炎になったことはありますか?

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7%…なった可能性があり
2021年8月24~26日実施。n=142

いつもとおしっこが違うと感じたら膀胱炎の疑いが!

20~30代、まさに美的世代の女性に多いおしっこの悩みが、排尿痛、頻尿、残尿感。

「典型的な膀胱炎の3大症状です。(1)おしっこをしたときに尿道口がツーンと痛む排尿痛、(2)トイレの回数が増える頻尿、(3)おしっこをした後もなんだかスッキリしない残尿感。膀胱炎では、これらの症状がひとつ、ふたつ現れます」

と泌尿器科医 伊藤友梨香先生。

美的クラブアンケートでも過半数が膀胱炎になったことがあると回答。さらに、なった可能性がある人を合わせると、6割を超えるという驚きの結果に!

「3大症状だけでなく、おしっこの色やニオイなど、いつもと何か違うと感じたら膀胱炎の可能性があります。膀胱炎は一年中かかる可能性のある病気ですが、女性は公園などの冷たい石の上に座っただけでもなるといわれる程、“冷え”から誘発されやすい病気です。風邪や過労、ストレスなどの影響も受けやすいですね」

美的世代には特に身近な病気ともいえる膀胱炎について、詳しく伺いました。

膀胱炎予備軍チェックリスト

ひとつでも当てはまったら要注意!
  • おしっこをするときにツーンと痛む
  • 日中トイレに8回以上行ったり、夜間にトイレで起きる
  • おしっこをしてもスッキリしない
  • おしっこが濁ったり、いつもより臭い
  • おしっこに血が混じる

なんだかおしっこがヘン!! 膀胱炎の症状&治療法は?

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膀胱炎に悩む ビビちゃん

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ズバッと回答! Dr.伊藤

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膀胱炎の3大症状

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「排尿時の痛み、普段よりトイレの回数が増える、排尿後もスッキリしないなどが主な膀胱炎の症状です。そのほかに、尿の濁り、強いニオイ、血尿なども。おしっこがいつもと違うと感じたら、注意が必要です」

トイレの我慢で膀胱内に細菌が繁殖して炎症に!

一般的な膀胱炎は、細菌による細菌性膀胱炎がほとんどだそう。

長時間、トイレを我慢していると尿道口から侵入した細菌が膀胱で繁殖し、炎症を起こします。疲れやストレスなどで免疫が落ちると、膀胱の粘膜のバリア機能が弱まるからです。女性は肛門、膣、尿道が近く、尿道も3~4cmと短いので、排尿で定期的に細菌を流し出すことが必要です。さらに、細菌が膀胱から腎臓に逆流すると38℃以上の高熱、背部痛などを伴う腎盂腎炎(じんうじんえん)となる可能性も。また、細菌性膀胱炎と似た症状で、原因不明の間質性膀胱炎というケースもあります」(伊藤先生・以下同)
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膀胱に細菌が入り、増えることで膀胱炎に!

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腎臓で作られた尿が尿管を通り、膀胱、尿道へと流され、排尿される。健康なら尿道に細菌が入っても尿で洗い流されるが、長時間排尿しないと細菌が繁殖して膀胱炎に。さらに菌が腎臓に入ると悪化、腎盂腎炎に。

膀胱炎の種類

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間質性膀胱炎
頻尿や強い尿意、尿が膀胱にたまると痛みが現れる。重症だと難病に。原因不明で専門医でなければ気づかない場合も。

細菌性膀胱炎
尿道から侵入した細菌が膀胱内に長時間留まることで繁殖し、炎症を起こす。疲れや冷えなどによる免疫の低下も一因。

\美的クラブメンバーに聞きました!/

Q.膀胱炎になりどう行動しましたか?

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泌尿器科に抵抗があるという人もいたけれど、泌尿器科の受診率が最多。内科、婦人科と泌尿器科のW受診している人も。原因として仕事中にトイレを我慢したり、水分をとっていなかったと自覚している人が目立った。
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美的世代でほかに病気がなければ、ひとまず オンライン診療 でもOK

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「泌尿器科では問診と尿検査をして膀胱炎の診断をします。膀胱炎は難しい病気ではないので、受診控えをするぐらいなら、ひとまずオンライン診療でも。ただ20~30代でほかに病気をもっていないことが大前提です」
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処方された抗生物質は、 すべて飲み切る

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「病院で処方された抗生物質は、処方された日数分を服用しましょう。治ったと思って途中でやめると、膀胱に細菌が残り、その細菌の力がパワーアップ。通常の治療では治らなくなります」

問診&尿検査で診断して抗生物質の服用で治療する

膀胱炎? と思ったら、すぐに受診し、こじらせないことが大切。

「初期のごく軽い症状なら自らがもつ自然治癒力で治ることもありますが、一時的に膀胱内の細菌数が減っただけなのでぶり返すケースも。きちんと治すには、病院を受診しましょう。内科でも婦人科でも膀胱炎を診ることはできますが、泌尿器科なら問診に加え、尿検査や尿の細菌検査を行い、細菌の種類を確定できます。細菌性膀胱炎を引き起こす細菌の70~80%が大腸菌。でも、稀に抗生物質が効かない細菌や間質性膀胱炎が見つかる場合があります」(伊藤先生)

泌尿器科医

伊藤友梨香先生

 

『美的』2022年1月号掲載
イラスト/本田佳世 構成/金子由佳、有田智子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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