バストトップ周りのブツブツは指で潰しちゃいけないってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、“バストトップのトラブル”について。乳輪周りのブツブツは指で潰しちゃいけないって…ウソ? ホント? ピンクリボンブレストケアクリニック表参道院長・島田 菜穂子先生にお答えいただきます。
Q:バストトップ周りのブツブツは指で潰しちゃいけないってホント?
乳輪周りのブツブツ。何のためにあるの?と気になっている人も多いのでは? このブツブツ、気になって潰したいと思っている人もいるみたいですが、潰しちゃダメというウワサも。本当でしょうか。さっそく、この疑問を島田先生にぶつけてみました! 果たして答えは…?
A:ホント
「ブツブツの正体は、モンゴメリー腺と呼ばれる皮脂腺で正常構造です。もともとは、生まれたばかりでまだ目が見えない赤ちゃんが母乳を吸うため、モンゴメリー腺から発せられるニオイを頼りにしていたのでは? という説があります。
気になって潰したくなる人もいるかもしれませんが、潰すと、人によっては白い皮脂が出ることがあります。皮脂が出ること自体は問題ないのですが、気をつけたいのはここから。皮膚のところに空いた穴からばい菌が入って化膿してしまう恐れがあるのです。ですから、決して潰さないでくださいね」(島田先生・以下「」内同)
除去することはできる?授乳への影響は?
「見た目的にどうしても気になる…というときは、形成外科でモンゴメリー腺除去という手術を受けるという方法があります。モンゴメリー腺除去というのは、その名の通り、気になるブツブツであるモンゴメリー腺を切除し、傷口を縫うというものです。
除去をする=モンゴメリー腺の構造を潰すことになるので、術後に再びモントゴメリー腺が出てくるということはありません。モンゴメリー腺は乳輪にあるべき正常構造ですので、除去手術の必要はなく、おすすめするものではありませんが、どうしても見た目が気になるという場合は行う方もいます。正しく行われれば、母乳の通り道となる乳管を傷つけることはないので、除去により乳がんになりやすくなったり、授乳に影響が出るということは通常ありません。ですが、モンゴメリー腺除去を行う場合はその必要性についてよく検討されることをおすすめします」
- 形成外科でモンゴメリー腺除去という手術がある
- モンゴメリー腺の構造を潰すので、術後に再びモンゴメリー腺が出てくることはない
- 正しく行えば、授乳に影響を及ぼしたり、乳がんになることもない
- モンゴメリー線は正常構造。手術の必要性についてよく検討すべき
モンゴメリー腺は放置してよいの?
「モンゴメリー腺には個人差があり、常にブツブツが目立つ方もいれば、普段は目立たないけれども、生理前や寒いときにブツブツが目立つなど、さまざまです。
ですが、モンゴメリー腺は正常構造であり、あってはいけない! なんてものでは全くありません。気になってしまうかもしれませんが、そのままにしておいて問題ないもの、誰にでもあるものですからご安心ください」
Point
・モンゴメリー腺は正常構造なので、そのままにしておいて問題はない文/木土さや
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
ピンクリボンブレストケアクリニック表参道院長
認定NPO法人 乳房健康研究会 副理事長
1986年筑波大学医学専門学群卒業後、筑波記念病院およびつくばメディカルセンター放射線科を経て1991年東京逓信病院乳腺外来開設、米国ワシントン大学メディカルセンターブレストヘルスセンター留学後、2000年NPO法人乳房健康研究会を立ち上げ日本でピンクリボン活動を始動。2008年ピンクリボンブレストケアクリニック表参道開設。患者ひとりひとりの心に優しく寄り添う診療の傍ら、乳がんに関する正しい情報の発信と、死亡率低下に貢献するためのピンクリボン活動も展開している。乳がん撲滅への願いを込めて東京2020聖火ランナーを務める
ピンクリボンブレストケアクリニック表参道