唾液が多いと虫歯になりにくいってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

日常生活で生まれる美容や女性のライフスタイルの疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は「歯」について。唾液が多いと虫歯になりにくいってホント? 歯科医師で、口もと美容スペシャリストでもある石井さとこ先生にお答えいただきます。
Q:唾液が多いと虫歯になりにくいってホント?
免疫力アップのためにも唾液は多いほうが良いと聞きますが、虫歯にもなりにくいというのは本当なのでしょうか。さっそく、この疑問をさとこ先生に聞いてみました!
A:ホント
「唾液が少ないと虫歯になりやすいので、逆に言えば、多いほうが虫歯になりにくいと言えるでしょう」(石井さとこ先生・以下「」内同)
唾液はたくさんの役割を持っている
「唾液には、消化を助ける、味覚を良くする、口の中の潤滑、喉の滑りを良くする、洗浄、菌が入ってくるのを防ぐ、粘膜の保護、保湿効果、再石灰化など、唾液にはたくさんの役割があります。中でも虫歯予防に役立っているのが洗浄作用と再石灰化です」
Point
唾液には虫歯予防に役立つ洗浄作用と酸によって溶け歯を修復する作用がある。虫歯予防の根幹となる洗浄作用
「口の中の汚れを洗い流すというのは、虫歯の原因となる汚れを溜め込まないで済むということ。唾液の量が多ければ、洗い流す効果が高くなるわけですから、虫歯になるリスクも減らせることになります」
食べない時間が歯を育てる
「唾液のもうひとつの重要な役割である再石灰化は、酸によって溶けた歯を修復する作用ですね。唾液はほぼ水分なのですが、水分とミネラルが沈着することで再石灰化がなされます。
ただ、ここには大きなポイントがあって、だらだら食べはダメ!ということ。食事の時間にメリハリをつけて、修復する時間をつくることが重要です。食べることで唾液が出るから良いのでは? と思うかもしれませんが、食べ続けていると、落ち着いて修復する時間がなく、再石灰化ポイントがグーッと下がってしまうんです。
菌ねんは孤食化が進んだことで朝昼晩と規則正しい食生活をされていない人も多いように思います。ながら食べをしたり、食生活が乱れていると、それだけ虫歯の可能性は増えてしまいます。「会えない時間が愛を育てる」なんて歌にもありますが、食べない時間が歯を育てるんです。再石灰化は食事のメリハリをつけて修復の時間をつくるというのが大前提ということを忘れないでくださいね」
文/土屋美緒
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ホワイトホワイト デンタルクリニック院長。日本歯科審美学会会員。日本歯科大学卒業。多くの女優やモデル、ミス・ユニバース日本代表を顧客に持つカリスマ歯科医師。歯のホワイトニングを日本で広めた第一人者で、歯と体を美しく保つための食事や、歯が美しく見える口もとメイクについてのアドバイスなどにも定評がある。オーラルケアブランド「ナチュラルドロップス」の監修も手掛け、著書は『美しい口もと』(ワニブックス)、『マスクしたまま30秒!!マスク老け撃退顔トレ』(集英社)。
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