健康・ヘルスケア
2020.7.1

新型コロナウイルス感染症対策で、今…手あれが急増!?【女医に訊く#114】

%e5%a5%b3%e5%8c%bb114新型コロナウイルス感染予防の基本として、徹底が呼びかけられているのが「入念な手洗い」と「マスクの着用」。ところが今、その手洗いやマスクが原因で、肌あれにつながるケースが増えています。
今回は、手あれの原因と対策について、皮膚科専門医の慶田朋子先生に教えていただきました。

新型コロナウイルスは、手洗いで防げる?

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)はコロナウイルスのひとつ。自分自身で増えることはできませんが、粘膜などの細胞に付着して入り込んで増えるという特徴を持っています。

新型コロナウイルス感染症対策の基本は手洗いです。これは新型コロナウイルスが「飛沫感染」のほか「接触感染」でも感染するため。感染者がくしゃみや咳を押さえた手で触れた物に触れることで、他人の手にウイルスが付着し、その手で口や鼻を触ることにより粘膜から感染してしまうのです。

「特に、調理の前後、食事の前、トイレの後、外出から帰宅した後には、必ず手を洗ってほしいですね」と語るのは、皮膚科専門医の慶田朋子先生。

厚生労働省によると、手洗いは流水だけでも有効ですが、石けんを使った手洗いはコロナウイルスの膜を壊すことができるので、さらに有効とのこと。手は石けんを使い、最低でも15秒以上かけて洗いましょう。流水と石けんでの手洗いができないときは、手指消毒用アルコールを使っても同様に感染力を失わせることができます。

手洗いでどうして、手指があれてしまうの?

新型コロナウイルス感染症対策に欠かせない手洗いですが、実は、手あれの原因のひとつは、この手洗い。「手は水で洗うだけでも、バリア成分である皮脂膜や細胞間脂質が流れ出しやすい」と慶田先生は言います。

「コロナ禍にある今は、頻回に手を洗いますし、石けんも使います。洗浄剤は油汚れを取るものですから、油分であるバリア物質も流れてしまいます」(慶田先生)

さらに、外出先で手指の消毒に使うアルコールには脱水作用があるため、肌の水分が奪われ、手があれやすくなってしまうのです。

手あれが悪化したらステロイド外用薬で炎症を抑えて

近頃、手肌がカサカサしたり、爪の周りの皮が剥けたりしていませんか?
肌のバリア機能が低下すると、肌表面の溝に沿って傷ができ、外部からの刺激を受けやすくなって手があれることも。さらに悪化すると、皮膚のかゆみや赤みが強くなる、皮膚が割れてくる、小さな発疹や水ぶくれができる、かきつぶすとジュクジュクやかさぶたになるなどが混じり合った「手湿疹」とよばれる症状が現れます。

ひび割れや赤み、ガサガサの程度が強い場合は、ステロイド外用薬を適切に使用し、まず炎症を抑えることが重要です。

「手あれにはある程度強い薬を使わないと、効果を期待できません。顔に塗るような弱い薬では効きませんから、症状に合わせて、適切なステロイド外用薬を処方してもらいましょう」(慶田先生)

keida
皮膚科専門医
慶田朋子先生
銀座ケイスキンクリニック院長。医学博士。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。日本レーザー医学会認定レーザー専門医。東京女子医科大学医学部医学科卒業後、東京女子医科大学病院、聖母会聖母病院などを経て、2006年、有楽町西武ケイスキンクリニック開設。2011年、西武有楽町店閉店に伴い、銀座ケイスキンクリニックとしてリニューアルオープン。最新マシンと高い注射注入技術で叶える、切らないリバースエイジングに好評を博している。著書に『女医が教える、やってはいけない美容法33』(小学館)など。■銀座ケイスキンクリニック

文/清瀧流美 撮影/黒石あみ

この記事をシェアする

facebook Pinterest twitter Pocket

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事