健康・ヘルスケア
2020.4.6

昼寝をすると肌や体にいいって本当?【美容の常識ウソ?ホント?】

A:半分ホント、半分ウソです!

「昼寝は体や脳にはいい影響をもたらしますが※1、肌への影響については何とも言えません。また、昼寝は毎日した方が良いというわけでもありません。日中に眠くなるのは睡眠時間が原因なので、環境が許すのであれば短時間の昼寝を取ったほうがいいとされています」(石川泰弘氏・以下「」内同)

昼寝のポイントは深い眠りにつく前に起きること!

昼寝をした時にスムーズに起きれなかったり、かえって眠くなることも。上手に昼寝をするポイントは?

「眠る時間がポイントです。30分以上寝ると深い睡眠に入ってしまうので、そうなる手前で起きるといいですよ。15〜20分くらいを目安にしてみてください」

コーヒーは昼寝のお共に最適

また、コーヒーは眠りの妨げになると思っている人が多いですが、実はお昼寝には良い飲み物なんです(※1)。カフェインには覚醒作用があるため寝つきが悪くなることはご存じの通りですが、この作用は摂取後20〜30分ほどしてから現れます。作用の持続時間は通常3〜6時間ほどです(※2)。ですので、夜にコーヒーを飲むと中途覚醒(夜中に何度も目が覚めてしまう現象)の原因になる可能性があり、良質な睡眠が取れなくなるという訳です。

しかし、そんなカフェインも摂取のタイミングによってはとても効果的です。それが昼寝のとき!  お話した通り、覚醒作用が現れるのに20〜30分ほど時間がかかます。ですから、昼寝をする直前に飲むと20~30分で覚醒作用を発揮し、スッキリ目覚めることができますよ。コーヒー以外にも、紅茶や栄養ドリンクにもカフェインが含まれているものがあります。コーヒーが苦手な方は自分に合った飲み物を選んでください」

昼寝をしないための“寝だめ”は効果ナシ

日中に昼寝をする環境にないため、“寝れるときに寝だめしよう”と思う方もいるかもしれません。しかし、寝だめは日ごろの睡眠不足に効果的なのでしょうか?

「残念ながら“寝だめ”をしたからといって眠らなくても大丈夫ということはありません。人には夜になると寝るという1日のリズムがあるため、徹夜になりそうだからといって前夜に多めに寝ても夜には眠気が襲ってきます。また、疲労が溜まると睡眠を取って解消するという仕組みにより、“日中の疲労を解消したい”という生理的欲求が生じ、眠くなります。肌や体を健やかに保つ上では、寝だめに頼らず日々の睡眠をきちんと取り、日中眠気を感じたら15〜20分の昼寝をしましょう」

※1「午後の眠気対策としての短時間仮眠」 生理心理学と精神生理学 25(1):45-59,2007
※2 LC-MS/MS によるカフェインとイブプロフェンの血中濃度の同時測定法の構築 および缶コーヒー飲用後の血中カフェイン薬物動態の解析, 医学検査 Vol.64 No.4 2015

%e7%9f%b3%e5%b7%9d

大塚製薬株式会社
石川泰弘

ニュートラシューティカルズ事業部 ソーシャルヘルス・リレーション部ディレクター。
睡眠改善インストラクター、温泉入浴指導員、順天堂大学博士課程後期終了(博士:スポーツ健康科学)。様々なメディアへの露出や睡眠や入浴による健康・美容の講演を行うなどマルチに活動している。

大塚製薬
賢者の快眠

文/野邑みえ(all the way)

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

この記事をシェアする

facebook Pinterest twitter

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事