健康・ヘルスケア
2020.2.14

いぼ痔、切れ痔、痔ろう…若い女性もなってしまう「痔」について詳しく学ぼう!

実は美的世代に急増中の“痔”。原因は、朝食抜き、激辛&アルコール好き、便秘、ダイエット、妊娠・出産…etc.もしかして!?と思い当たる人、既に悩んでいる人、“大惨事”になる前の、今が向き合いどきです! 今回は意外と知らない痔の3大症状について、医学博士・マリーゴールド クリニック院長の山口トキコ先生に詳しくお話を伺いました。

まずは知ろう!“痔”ってこんな病気です

\これを知らなきゃ始まらない!/
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肛門は直腸(粘膜)と、歯状線の下にある皮膚のくぼみがつながってできた便の出口。毛細血管や神経が集中した、とてもデリケートなパーツだが、排便時、放屁以外は括約筋の働きで閉じている。

美的世代の“痔”の原因No.1は、便秘です!

便秘は、排出すべき便を充分かつ快適に排出できない状態。便意を感じても我慢することで、徐々に便意を感じにくくなる「排便困難型」と、大腸の動きが悪くなり、排便の回数や量が減少、力まないと出せなくなる「排便回数減少型」の大きく2パターンに分けられる。

こんなトラブルを抱えていない?“痔”の3大症状

※ひとつでも当てはまれば、“痔”の可能性大!チェックをしておくと病院で医師に症状を話す際も、スムースに。

【出血】
□ 排便の後、トイレットペーパーに鮮血が少量つく
□ 排便時、血がポタポタと垂れる
□ 排便時、血がサーッとほとばしる
□ 出血時の色が鮮やかな赤色
□ 出血時の色が暗赤色

→そんなあなたは「切れ痔」or「いぼ痔」かも!

 

【痛み】
□ 排便時、激痛が走る
□ 排便後も、痛みが残る
□ 肛門が腫れて、ズキズキ痛む
□ 排便時以外でも、座ると痛い
□ 肛門に痛みがあり、発熱することもある

→そんなあなたは「切れ痔」or「いぼ痔」or「痔ろう」かも!

 

【脱出】
□ 排便時、いぼが肛門の外に出るが自然に戻る
□ 排便時に肛門の外に出たいぼが、指などで押し込まないと戻らない
□ いぼが常に肛門の外に出たままで、押し込んでも戻らない
→そんなあなたは「いぼ痔」かも!

“痔”の3大タイプ

若い女性にいちばん多いのはこれ!【切れ痔】

《特徴と原因》
肛門部分の皮膚が切れたり裂けたりして傷になっている状態。硬くなった便の排泄が肛門へ負担をかけ、括約筋にまで亀裂が入る。

《症状》
出血は少量。排便時に痛むためトイレを我慢し、さらに便が硬くなって出にくくなる悪循環に。

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ペーパーに多少つく程度の出血と痛みが起こる。排便時にジーンとした痛みが続く場合も。

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同じ部分に傷が繰り返されると、傷口が潰瘍化。進行するとポリープや突起ができ、その影響で肛門が狭くなり、ますます便の通りが悪くなる。

《治療法》
軽度であれば軟膏、座薬、内服薬の薬物療法で治ることがほとんど。また、便秘にならないための生活習慣の改善も必須。中でも、水分を充分にとる、食物繊維の摂取を心掛ける、辛いものを食べすぎないなど食事に配慮を。

 

【いぼ痔】

《特徴と原因》
細い静脈が集まるアナル・クッションの血流が滞ってうっ血し、一部が腫れて血栓(血の塊)ができた状態。肛門の中にできるのは内痔核、外にできるのは外痔核。

《症状》
内痔核は軽度でも排便時には出血が。重度になると脱出したり痛みを伴うこともある。外痔核は常に痛み、皮膚が破れ突如出血することも。

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1.いぼが直腸内に収まっている段階で痛みはまだないが、排便時に出血する。

2.排便時にいぼが直腸から外へ飛び出るが、自然と戻る。出欠や痛みを伴う。

3.いぼがさらに大きくなり、指で押し込んでも戻らない。病院での処置が必要。

《治療法》
初期は生活改善や薬での治療が見込める。重度になると、切除や注射での外科処置が必要になる場合も。

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血栓性外痔核という肛門外にできるいぼ。肛門周辺の血流が滞ることで血栓(血の塊)が作られ、急激に腫れて痛みを伴う。

《治療法》
痛みや腫れはあるが急性(一時的)のため、軟膏、座薬、内服薬で比較的早く症状が治まる。湯船で温めると血流が良くなり、治りが早くなるほか痛みも緩和。

 

【痔ろう】

《特徴と原因》
下痢などにより大腸菌が肛門陰窩から肛門腺に入り感染。肛門周辺が腫れて膿がたまると肛門周囲膿瘍に。そのたまった膿を排泄しようと、肛門内外を通る膿の管(ろう管)ができ、その出口に穴があいて痔ろうとなる。

《症状》
肛門周囲膿瘍になると激しく痛み、高熱が出る。痔ろうになると痛みは治まるが、ちゃんと治療を行わないと再び膿がたまり、肛門周囲膿瘍の症状が再発する。

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歯状線のくぼみ(肛門陰窩)から肛門腺に便が侵入し、細菌感染が起こる。

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肛門腺が炎症して膿がたまり、激しいく痛む。

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出口を求めた膿が、肛門周辺の組織に入り込んで、通り道(ろう管)を作ると、肛門とは別の穴が皮膚にあき、そこから膿が排泄される。

《治療法》
肛門周囲膿瘍の段階では自然に破れるか手術で切開することにより、膿が排出される。内服薬で良くなるのはまれ。痔ろうになった場合には、根治手術が必要となる場合もある。

 

教えてくれたのは…
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医学博士・マリーゴールド クリニック院長 山口トキコ先生
やまぐちときこ/2000年にスタッフ全員が女性の肛門科を開業し、日本初の“痔”の女性専門医として活躍。丁寧な説明と、親しみやすい対応も人気!

 

『美的』2020年3月号掲載
イラスト/小迎裕美子 構成/中島麻純・島田七瀬・宍戸沙希(スタッフ・オン)

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