健康・ヘルスケア
2020.2.12

美と健康のためのランニングで、バストや顔がたるむって本当…?【女医に訊く#95】

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ランニングブームから可愛いウェアやシューズが登場し、女性ランナーの姿を以前よりも見かけるようになりました。冬の間に蓄積された脂肪を燃焼させるため、走り始めた方もいるでしょう。果たしてランニングは美容にもいいのでしょうか? 皮膚科専門医の慶田朋子先生にうかがいました。

ランニングのし過ぎでバストが垂れる!?

笹川スポーツ財団が全国18歳以上の男女3,000人を対象に調査した「スポーツライフ・データ2018」によると、2018年の年1回以上ジョギング・ランニング実施率は9.3%で、推計実施人口は964万人。なかでも20歳代と30歳代は最も高く、実施率は15.2%でした。

ダイエットだけでなく健康のためにもいいランニングですが、走り過ぎには注意が必要です。なんと、老化を加速させてしまうというのです。

「程度によりますが、走って胸が揺れることによって、バストを支えているクーパー靭帯が伸びたり切れたりしてしまうことがあるのです」と語るのは、皮膚科専門医の慶田朋子先生。

クーパー靭帯は乳頭、大胸筋、皮膚とつながったコラーゲン線維でできている結合組織のこと。バスト全体を包み込むように張り巡らされ、バストを支える役割を持っていますが、加齢により細く伸びて劣化します。また、上下に揺れる衝撃により伸びたり切れたりしてしまうことも。ランナー専用のしっかりホールドする適正サイズのブラジャーを正しく着用するのは大前提。それでも、「バストップの位置が変わった」、「胸のたるみを感じできた」ら、走る距離や時間、回数を見直しましょう。

「ランナーズフェイス」って、どんな顔?

靭帯(リガメント)が支えるのは乳房だけではありません。顔にも靭帯が存在し、皮膚と骨、または皮膚と筋膜の間をつなぎ留めし、皮膚や脂肪がずり落ちないように支えています。それぞれ真性靭帯(トゥルーリガメント)、偽性靭帯(フォルスリガメント)と呼ばれています。

「ランニングの振動でこのリガメントがゆるむと、皮膚を支えることができなくなって下に下がる、いわゆるたるみにつながります。また、ランニング中に紫外線を浴びると、肌の光老化が起こります。このようにランニングによってシワやたるみ、輪郭の崩れが起こった顔は、『ランナーズフェイス』と呼ばれているんですよ」(慶田先生)

美しさを保つための運動はウォーキングや早歩きでも充分。負荷をかけすぎて関節が壊れてしまうのも心配です。ただ、振動は骨の強化にもなりますし、スッキリ気持ち良いので走りたいという人は、1日おきに1日3kmまでに抑えて。汗で日焼け止めが流れてもいいように、紫外線の強い時間帯は避け、早朝または夜間に実施しましょう。

筋トレ+負担にならない有酸素運動で脂肪を燃やそう!

では、バストや顔の下垂を引き起こさないためには、どのような運動をすればいいのでしょう?

「痩せる(脂肪を減らす)必要がないのであれば、筋トレだけでもいいと思いますよ。筋肉が増えると代謝がアップして太りにくくなります。痩せたいのなら、脂肪を燃焼しやすくするために、筋トレと有酸素運動をセットで行いましょう」(慶田先生)

おすすめはエアロビやダンス、水泳、ウォーキング。ジムでバイクをこいだり、足踏みをしたりするのもいいそうです。

「ランニングマシーンも負担にはなりますからやり過ぎは禁物。ランニングマシーンを使うなら筋トレしたうえで行うと、靭帯を筋肉で支えてあげることができて関節も守られやすくなるのでおすすめです」(慶田先生)

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皮膚科専門医
慶田朋子先生
銀座ケイスキンクリニック院長。医学博士。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。日本レーザー医学会認定レーザー専門医。東京女子医科大学医学部医学科卒業後、東京女子医科大学病院、聖母会聖母病院などを経て、2006年、有楽町西武ケイスキンクリニック開設。2011年、西武有楽町店閉店に伴い、銀座ケイスキンクリニックとしてリニューアルオープン。最新マシンと高い注射注入技術で叶える、切らないリバースエイジングに好評を博している。著書に『女医が教える、やってはいけない美容法33』(小学館)など。■銀座ケイスキンクリニック

文/清瀧流美 撮影/黒石あみ(小学館)

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