健康・ヘルスケア
2018.4.7

産後におすすめ骨盤体操|体型を戻すには?産後すぐの“寝ながら体操”から正しい座り方までを紹介

妊娠すると女性の骨盤は徐々にゆるんでいき、出産時に最大に開きます。そして出産後、骨盤が締まらないままでいると、体型が元に戻らない、下っ腹が出る、さらには尿もれしやすくなるなどの現象に悩まされることになります。そこで大切なのが、骨盤のゆるみやゆがみを正す“骨盤矯正”。ここでは、“産前産後の骨盤アドバイザー”に聞いた骨盤体操をご紹介します。骨盤を正しく締めていくには、産後いつからどのような動きを心がけるかが重要。産後すぐでも寝ながらできる動き、3週間経ってからできる骨盤底筋群を鍛えるための動き、また、日頃から心がけるべき正しい座り方などをお伝えしますので、ご自身の状況に合わせて実践してみてください。

【目次】
出産に向けて女性の骨盤はゆるむ
産後すぐにできる“寝ながら”体操
産後3週間からできる骨盤締め&骨盤底筋群を鍛える体操
骨盤によい座り方は?
骨盤矯正ベルトやガードルはいつまで使うのがいい?
痛みを感じる場合は?

出産に向けて女性の骨盤はゆるむ

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女性の骨盤は、妊娠すると“リラキシン”というホルモンが分泌され、恥骨結合(写真の白で囲った部分)と仙腸関節(写真の赤で囲った部分)が徐々にゆるんで骨盤が開いていきます。これは、赤ちゃんが骨盤の中を通りやすいようにするためで、出産時には最大に開きます。

産後、開いた骨盤を締めるために、産院によっては助産師が骨盤の調整をしてくれるところもあるのでお願いしたり、退院後に骨盤調整をしてくれる整体院を利用するとよいでしょう。また、骨盤ベルトやガードルを着用するという手段もありますが、何よりも自分自身の筋肉で骨盤をちょうどいい位置に戻す力をつけることが大切です。

“産前産後の骨盤アドバイザー”であり、“女性の一生に寄り添う”がテーマのプライベートサロン『プチ・ソム・ド・アンジュ』オーナーの小池真由美さんに、産後の経過時期ごとにおすすめの骨盤体操を教えてもらいました。

産後すぐにできる“寝ながら”体操

まずは産後直後からできる骨盤を締めるための動きです。

うつぶせのお尻締め体操

妊娠中はなかなかできないうつぶせ寝ですが、産後すぐのまだおっぱいが張っていない時期なら無理なくできるでしょう。

「うつぶせになると骨盤がまっすぐになりやすく、お腹も伸びやすくて内蔵もよい位置に戻りやすいので、うつぶせ寝はおすすめです」と小池さん。

うつぶせ寝のままできる簡単な“骨盤締め”体操を教えてもらいました。

【How to】
(1)うつぶせになり、頭からつま先までまっすぐに伸ばす
(2)力を抜いたまま、足の親指どうしをくっつける

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(3)親指どうしをくっつけたまま、かかとどうしもくっつける。このとき、太もも、ひざ、ふくらはぎなどの脚全体を内側に巻き込むようにしながら、お尻を締める感覚を意識する

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(4)さらにキューっと締めてから脱力する

この動きを何度か繰り返しましょう。

あお向けの片足上げ体操

あお向けに寝たままでできる体操がこちら。前側の骨盤が締まりやすくなります。

【How to】
(1)あお向けになり、片足を少し上げる
(2)息を吐きながら、反対の足のほうに斜めにのばす

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(3)足をおろす

左右ともに何度か繰り返しましょう。

産後3週間からできる骨盤締め&骨盤底筋群を鍛える体操

骨盤の下部分に位置する骨盤底筋群は、出産時は伸びきったゴムのようにゆるんでいます。

「骨盤底筋群がゆるんだままだと、尿もれしやすくなったり、入浴時などに膣にお湯が入りやすくなってしまいます」と小池さん。

その骨盤底筋群を鍛えるための体操を教えてもらいました。産後3週間後くらいの体力が回復してくる時期から始めるのがよいそう。

膝を抱えて引き締め体操

骨盤の左右のバランスを整えるのにも効果的な体操です。

【How to】
(1)あお向けになり、足をそろえて、左右のひざとかかとが床と平行になるようにしながら両腕でひざを抱える

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(2)息を大きく吸って骨盤をゆるめる
(3)息を吐きながら、腕の力でひざを胸のほうに引き寄せて10秒間キープする

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(4)これらの動きを3回繰り返してから、脚の力を抜き、ひざを腕で抱えてストレッチ

足首交差で引き締め体操

骨盤底筋群を締めて、台形型のどっしりお尻になるのを防ぐ体操です。

【How to】
(1)あお向けになり、足首を持ち上げて交差させる。手は床の上に
(2)息を大きく吸って骨盤をゆるめる
(3)息を吐きながら、両足首が互いに押し合うように力を入れる

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(4)交差する足を入れ替えて同様に。左右交互に3回繰り返す

骨盤底筋群を鍛える体操

膣を締める効果のあるこちらの体操は、妊娠・出産にかかわらず、すべての女性におすすめだそうです。

【How to】
(1)体の縦のラインはまっすぐ、横軸は肩や腰のラインが平行になるようにあお向けになる
(2)足は肩幅くらいに開き、ひざを立てる。手は、手のひらを下にして床に下ろす

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(3)下腹部とお尻に力を入れて骨盤を締め、息を吐きながら腰を上げる。足の裏で床を押し、膣がキュッと締まるのを意識しながら。腰は反らさないように!

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(4)一度息を吸い、骨盤を締めたままで息を吐きながら、背骨からゆっくりと床につけるように腰を下ろす
(5)これらの動きを3〜6回繰り返す
※腰を上げるのが辛いときは、ひざをくっつけてみましょう。

骨盤によい座り方は?

骨盤を正しい位置に保つために一番おすすめの座り方は、“あぐら”だそう。ぺたんこ座り(股割り)、ななめ座り、横座りは、骨盤をゆがめてしまうので絶対にやめましょう。

椅子に座る場合も、骨盤を立てることを意識して坐骨(お尻の下のゴリゴリした骨)に座るようなイメージで。太ももと上半身の角度が90度以内であることが大切です。

あぐらをかくときは…

一度お尻をぐっと後ろに突き出して、坐骨を床にしっかりつけます。

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そのあと、体を起こしましょう。肩の位置が腰よりも前にあるように。

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椅子に座るときは…

坐骨に乗って、おへそと背骨をくっつけるようなイメージで、角度は90度以内に。背筋はまっすぐ!

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浅くかけすぎたり、後傾して腰が落ちているような座り方はNGです。

骨盤矯正ベルトやガードルはいつまで使うのがいい?

骨盤ベルトやガードルを着用すると、たしかに骨盤は締まりますし、歩きやすくなったり、体勢も安定します。ただ、あくまでもこれらの道具は“サポートするためのもの”として使いましょう。

「頼りすぎると、自分自身の筋肉が育ちませんし、ベルトをはずした途端にダランと下っ腹がゆるんでしまうなんてことも……。ベルトやガードルが手放せない体になってしまいます」

また、ずっと締め続けることで血流も悪くなり、冷えの原因にもなるそうです。

「人間は本来、“自分のコルセット”を持っています。それを鍛えるためにも、出産後安静にすべき1か月くらいまではベルトなどに頼っても、そこからはちょっとずつ手放していき、上で紹介した体操を行うなどして、自力で骨盤を締められるような体づくりを心がけましょう」

痛みを感じる場合は?

出産時、胎児は母親の尾骨をテコのようにして出てくるので、このとき尾骨が押されて上に上がります。産後しばらくは尾骨が上がったままになり、これが痛みとして出ることがあります。

痛みがある場合の骨盤調整は、出産時の体の仕組みや産後に尾骨が痛くなる原因を知っている整体師などにみてもらうのがおすすめです。できれば産後できるだけ早い段階で、自宅に出張してもらうのがよいでしょう。

 

産後、ゆるんでしまった骨盤を締める方法などをご紹介しました。これらに加え、糖分の摂りすぎも、ダイエットのためだけでなく、筋肉を締めるのを妨げてしまうのでよくないそうです。

「甘いものは、摂りすぎると筋肉の収縮力を弱めるため、産後の緩んだ筋肉をさらにゆるめてしまいます。血液も酸性に傾いてドロドロになり、母乳も詰まりやすくなってしまうので、気を付けましょう」と小池さん。

産後1か月は安静を心がけ、バランスのよい食事とその時期に合う体の動かし方で、徐々に体を回復させていくことが大切。痛みが激しいなど何かトラブルがあったときは、すぐに医師に相談しましょう。

 

profile
小池真由美

こいけまゆみ/横浜のプライベートサロン『プチ・ソム・ド・アンジュ』オーナー。女性の一生に寄り添うサロンとして、妊娠前の体づくり、マタニティケア、産後ケア、初潮前ケア、婦人科系トラブル全般のケアを行う。NPO法人日本妊産婦整体協会会員、産前産後の骨盤アドバイザー、マザーズオフィス認定マタニティタッチ(R)プラクティショナー。スペインIR認定不妊とホルモンバランス ディプロマコース・健康な赤ちゃんと妊娠のためのリフレクソロジー(デトックス)等を修了。

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