今からできる! ライフスタイルに取り入れるべき免疫アップの方法とは?
室内外の寒暖差が激しく、睡眠も不足して自律神経が乱れがちな夏は、実は1年で最も免疫力が低下しやすい季節。秋に向けて体調をくずさないために、今からできる対策を! 今回は、免疫アップのためにやったほうがいいこと、ライフスタイル編!
睡眠改善インストラクター 公認心理師
小林麻利子(こばやしまりこ)さん
科学的根拠のある最新データを基にした実践しやすい指導が人気。「JCSP日本睡眠改善カウンセリング」を主宰。
今、免疫アップのために、「やること」!~ライフスタイル編~
【やること 1】寝室の睡眠五感を整えて7時間前後眠る
「睡眠は量も質もどちらも大事です。
量は6時間半~8時間未満
がベスト。睡眠の質は、
寝室の環境
を整えることで高まります。キーワードは
“睡眠五感”
。視覚=暗い
照明
、聴覚=
静けさ
、嗅き覚=リラックスする
香り
、触覚=感触のいい
寝具やパジャマ
、温熱感覚=枕元を
温度26℃前後、湿度50%前後
の睡眠環境を整えることで、スムースな入眠、成長ホルモンが分泌される深い眠りを得られ、免疫アップにも効果的です」(小林麻利子さん)
【やること 2】就寝1時間前までにバスルームの照明を消して全身浴
「夜の入浴は、
39~40℃の湯船に首まで
ちゃんと、10~15分つかります。そのときバスルームの照明は消して、目から飛び込む
光刺激をシャットダウン
するのがポイント。脱衣所から漏れてくる明かりだけで体も髪も洗いましょう。入浴後は1時間くらいで寝支度を終えて、
深部体温が下がってくるタイミング
でベッドへ!」(小林さん)
【やること 3】日中に20~30分ウォーキング
「ストレスケアや睡眠の質改善、免疫アップが目的の
運動は“適度”
が◎。激しい運動だと免疫がグッと上がった後に下がるときの振り幅が大きすぎて、体調をくずすことが多いようです。“適度”の目安は、通勤など日常の行動にプラスして、
20~30分のウォーキング
。1日のトータル歩数が
8000~9000歩
が理想です」(大野先生)
【やること 4】よく笑う
「 笑う と、前線で敵をやっつけている NK細胞の働きが活性化 されることがわかっています。作り笑いでも効果はありますが、腹筋を使って 大笑いすれば血行も良くなる ので、血中を巡る免疫細胞の反応がさらにアップ。笑ってリラックスをすることで 自律神経のバランスも整います 。もちろんストレス解消にも効果的です」(大野先生)
【やること 5】免疫アップのツボを刺激
「神経や血管が集中しているツボを刺激することで、血行が促され、免疫細胞の働きも良くなります。免疫アップに効果的なツボは、 百会、合谷、三陰交 など。ただしツボの位置は人によって微妙に違ったりするので、指で(イラストの)近辺を触りながら 軽く押してみて 。 痛み を感じたり、 コリ があれば、そこがご自身のツボです」(大野先生)
百会(ひゃくえ)
両耳を結んだ線と眉間を通る体の中心線が交わる位置(頭頂点)。中3本の指で5秒押し、5秒止めた後ゆっくり離す。3~5回繰り返す。
合谷(ごうこく)
親指と人差し指の骨が交わる位置より少し人さし指寄りにある凹へこんだ点。親指で5秒押し、5秒止めた後ゆっくり離す。5回繰り返す。
三陰交(さんいんこう)
内くるぶしの最も高い位置から指4本分上の骨の際。親指で5秒押し、5秒止めた後ゆっくり離す。これを5回繰り返す。
『美的』2024年9月号掲載
イラスト/沼田光太郎 構成/つつみゆかり、有田智子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
医学博士。東洋医学を含む統合医療・補完代替療法などが専門。最近刊に『東洋医学はなぜ効くのか』(共著・講談社)