健康・ヘルスケア
2024.2.22

ひとりで悩まないで! 人気コラムニストのジェーン・スーさん&精神科医が美的読者のリアルなお悩みに回答

\金言満載!/話題の精神科医・藤野智哉先生とコラムニストのジェーン・スーさんが『美的』読者のリアルなお悩みに真剣に答えます!

相談者1.『将来について、暗いことばかり考えてしまって…』

Kさん(41歳)主婦・既婚

今は夫も子供もいて幸せです。でも、子供たちの成長についていけず、また夫の機嫌を見ながら生活している側面も…。この先、価値観が古くなって、世間から置いていかれるのではないかと不安です。また、親の介護が始まるかも…と、暗い先行きばかりを考えてしまいます。元々キャパシティが小さいので心配事が増えるとミスを多発します。

精神科医

藤野智哉先生

10年後の自分は今の自分をどう思う?時間軸をずらす視点で考えてみて

私たちはどうしても、コントロールできないものに対して不安を抱えてしまうもの。そうならないためには、 「どうにかできること」「どうにもできないこと」を分けて考えてみましょう。 自分の人生にコントロール感覚をもつことは大切です。また、時間軸をずらして考えてみることも効果的。例えば 「10年後の自分は今の自分をどう思うか」 と、視点を変えてみるのです。そう考えると、今ある問題の処理策が見えやすくなるはず。 キャパシティについては、人と比べて大小を図るものではありません ので、ご自身を過小評価しすぎないようにしてあげてくださいね。

コラムニスト/ラジオパーソナリティ

ジェーン・スーさん

漠然とした不安に悩む必要なし!だって、わかんないんだもの

不安にさせてしまったら申し訳ないのですが、 漠然とした不安を速攻で解決する手段は、残念ながらありません 。なぜなら、未来は未確定と決まっているから。先行きを想像できる人はほとんどいませんし、私も5年後の自分すらイメージできません。 でも、それでいいと思います。だってわかんないんだもの。 介護にはたいてい前段階がありますから、そのときに調べれば大丈夫。「子供たちの成長の変化についていけず、夫の機嫌を見ながら生活している」というのは、冒頭の言葉と相反しているような…。 家族とのコミュニケーションを見直すタイミングかも しれません。

相談者2.『仕事は順調! だけど…周りが私生活について過干渉です』

Hさん(26歳)商社勤務・未婚

仕事は順調ですが、友人や職場の人から「結婚しないの?」と聞かれたり、「子供を産むって幸せだよ」と価値観を押しつけられたりすることがつらいです。結婚や出産は幸せなことだと思いますが、私は会社員をしながら副業もしている今の生活にとても満足しています。人それぞれ幸せの定義は違うはずなのに…、多様性をみんな理解してほしい!ストレス発散法はアロマで癒されること、韓ドラを一気見することです。

精神科医

藤野智哉先生

自分の幸せの定義についてもう一度ゆっくり考えてみましょう

幸せの定義について触れられていますが、 Hさん自身、どこかで自分の幸せの定義を割り切れていないのかもしれませんね。 アイデンティティがしっかりあれば、他者の言葉は気にならないはずなのです。“多様性を全員に理解してほしい”と、他人に何かを望んだり期待することもまた、自身の価値観を押しつけていることに。Hさんは 自分を労ってあげることが上手な方のようなので、ストレスも上手に受け流せるはず。 大好きなアロマで癒されたら、今度は自分の幸せの定義について、もう一度ゆっくり考えてみてはいかがでしょう。

コラムニスト/ラジオパーソナリティ

ジェーン・スーさん

幸せの定義を他人にさせない。他人の幸せも勝手に定義しない

本業も副業も順調!最高ですね。今まで頑張ってきた証でしょう。本当におめでとう!周囲の無理解は放っておきましょう。 でも我慢ならない程不愉快なら、友人でも少し距離を置いていいんですよ。 同じような志をもつ、新しいお友達を作りましょう。 それぞれにそれぞれの幸せの定義があるんだから、比べたり強制したりするのはナンセンス。 とにかく、 自分の幸せの定義を他人にさせない。他人の幸せを勝手に定義しない。 逆風でも、そこはなんとか踏ん張って!自分の満足感を大切にしてください。

相談者3.『この先のキャリアを考えたとき、自分が何をしたいのかわからない…』

Iさん(34歳)IT系エンジニア・既婚

育休明けで時短勤務のためか、任される仕事が減っている気が…。とはいえ、人より仕事ができるタイプでもなく、かつ昇進に必要な資格ももっていません。今の状況に耐えて仕事を続けるべきか、自分が興味をもてそうな仕事に転職するべきか迷っています。前者は人生をムダにしている感じもするし、後者はそもそも自分が何をしたいのかわからない&お給料が下がるのが心配。不意に涙が出ることもあり、今は夫が相談相手です。

精神科医

藤野智哉先生

全部を手に入れることは難しいということをまずは受け入れて

少し厳しい言い方かもしれませんが、「迷っている」という言葉はとても便利なもの。なぜなら、 迷っている最中は決断をしなくていい からです。ご自身でも「何をしたいのかわからない」と自覚されていますので、具体性をもたずに迷っている印象を受けます。そうだとしたら 全部を手に入れることは難しいということを受け入れていただき、自身の幸せの定義に目を向けてみてください。 不意に涙が出てしまうというのは、問題に対しての自己処理が苦手な方なのかもしれませんので、 ひとりで抱え込まずパートナーに相談できるのはとてもいいこと ですね。

コラムニスト/ラジオパーソナリティ

ジェーン・スーさん

自分で選んだものを後悔しないように正解にしていけばOK

仕事で必要とされたいけれど、給与や休みの条件を考えると簡単には今の仕事を手放せないということでしょうか。お気持ちはよくわかりますが、 どんな状況にあっても、誰にとっても、「全部欲しい」は難しいこと。 でも、悲観することはありません。何を最優先するかはIさん次第。後は 自分で選んだものを、後悔しないように自分で正解にしていく。それさえ心掛けていれば、どちらを選んでも大丈夫。 お子さんの成長に合わせて働き方も変わるでしょうし、その都度、優先順位を決めることから始めましょう。

相談者4.『職場の人間関係が原因で体調をくずしてしまいました』

Fさん(36歳)塾講師・未婚

仕事自体はとてもやりがいがあって楽しいのですが、話が通じない上司に疲弊し切っています。事あるごとに理不尽なことを言われたり怒鳴られたりして、ついに体調をくずしてしまいました。現在は休職して今後の仕事について悩み中です。シングルで子供を育てているので転職も難しく、起業をしようかとも考えますが金銭面的にも厳しい…。不安が募るばかりです。

精神科医

藤野智哉先生

心が弱っているときは極端な選択はせず、しっかり休むことです

まずは、 しっかり休養をして治療に専念することが次に進むためのステップ です。休職中ということですが、この先のことについて転職や起業について考えるのは、少し先に行きすぎかなとも思います。うつ病で苦しむ患者さんにもよく言うのですが、 しんどいときはあまり極端な選択をしないようにしましょう。 思考も鈍っていますし、悪い方に考えてしまいがちだからです。今は充電期間だと思って割り切りましょう。

コラムニスト/ラジオパーソナリティ

ジェーン・スーさん

会社がパワハラに対処するつもりがあるか今はこれで充分 休職中に確認を

ひとりで育児をしながら働くのは並大抵のことではありません。よく頑張っていらっしゃると思います。現在は休職中とのことですが、どうか自分の心と体を最優先にして療養に務めてください。上司のせいで休職せざるを得なくなったことを会社は認識されているでしょうか。復職に当たり、同じ上司の下では働けないことを会社が理解しているか心配です。 起業はもう少し落ち着いてから考えても。 まず、 会社がパワハラを解消するつもりがあるのか、休職中に会社に尋ねてみてください。 芳しい答えが返ってこないようであれば、今までのキャリアを生かせる同業他社の仕事をゆっくり探し始めてもいいかもしれません。

相談者5.『子育てと仕事の両立で、何が正しいのか揺れてしまう』

Nさん(38歳)自動車メーカー勤務・既婚

出産後、フルタイムで復帰をしましたが、子育てと仕事の両立で心身ともに疲れて体調をくずしました。その後、時短勤務で復職をしたのですが、今までのような仕事量をこなせずふがいない気持ちに。プライドをもって仕事をしていたので「本当にこれでいいのか?」と悩む反面、「このくらいがちょうどいい」と思うことも。気持ちが行ったり来たりするのがしんどくて…。限界になると家族に行き先を告げず、逃亡するクセが出ます。

精神科医

藤野智哉先生

理想どおりにならない今の自分を否定しないであげて

人間ってそれぞれの資質や環境によって、キャパシティが決まっています。そこに優劣はありません。自分には努力が足りないんじゃないか、もっとできることがあったんじゃないかと、まじめな人程しんどくなりがちなんですね。 Nさんの相反する感情というのはすべての人に生じ得るものですので、どうか自分だけがふがいないのだと思わないでください。 逃亡するクセがあるというのは、自分の処理能力を超えるときに起こりやすいこと。 理想どおりではない自分を受け入れてあげること が第一歩かもしれません。

コラムニスト/ラジオパーソナリティ

ジェーン・スーさん

今はこれで充分!むしろこれがいいと決めてしまいましょう

私が簡単に決められることではありませんが、 今はこれで充分 だと思いますよ。産後にフルタイムで復職したのも大英断だったでしょうし、病気から回復した後に時短で戻ったのも根性がある!すごいことです。 「今はこれで充分。これがいい」と決めてしまいましょう。 あくまで「今」のことです。追い追い、状況が変われば心境も変わるかもしれません。 今はキャパオーバー なんだと思いますし、誰でもそうなることはあるから大丈夫。少し俯瞰して自分を見てみましょう。充分頑張っているし、決して悪い環境ではないはずです。

 

『美的』2024年3月号掲載
イラスト/市村 譲、山中玲奈 構成/宮田典子、長島理子、有田智子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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